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法政アカデミー60回記念定演へ①


行ってきました!
私はこの団体のOBなのですが「観客」として演奏会へ行くのは初めてでした。何より2年ぶりの有観客演奏会。感染状況や、練習に際しての学校とのやりとりなどに振り回されながらの練習は苦労が絶えなかったと思います。とはいえ昨年のオンライン配信も素晴らしかったし、委嘱初演を含めた素晴らしいプログラム!期待を胸にうかがいました。
ツイートしようと思ったのですが、面識のある後輩たちの演奏会の感想を200文字で要約してしまうのももったいないし、せっかくの習慣があるのでnoteで感想などなどをナラティブに、主観だらけでまとめていきましょう。今回は開演〜第一ステージまで。

開演を前に…

まず昨年ご逝去された久邇先生へ、モーツァルトの「ave verum corps」を。久邇先生とはタイミング的にも指揮者としてご一緒したことはなく、一団員として先生の伴奏で歌っていただけなのです。ただ少しばかりの思い出とはいえ、ピアノから発せられた極上の音や、先生とのやりとりはしっかり覚えています。「季節へのまなざし」すごかったよなあ…あとは当時学指揮になる前の選曲のご相談で「ave verum corpsとesti dal(コダーイ)はやろうと思っています」とお伝えしたら「きみ、それはいいね」なんて言っていただいたっけ。
私自身、大好きな曲ですし、振ったことのある曲です。その上最近また譜読みをし直したり、ちょうど今伴奏を練習してる曲でもあるので、自分の中で消化がある程度できている曲の一つ。そんなわけで演奏会の第一声はどう飛んでくるか…?とか、つい構えちゃいました。
実際出てきた演奏はかなり良かった。少なくとも私が振った時より全然上手い()しっかり小品として綺麗に収められた魅力を引き出せていたこと、そして追悼の演奏としての厳粛さを持ち合わせていたことなどなど、惹き込まれました。あとこれは主観がかなり入りますが、私が在籍していた当時も十分上手いと思っていたベースの鳴りが素晴らしかったことに色んな感動を覚えました!その声からも、彼らがもう卒団するんだ…と改めて。
そしていよいよ開演。いつものように法政大学校歌、通称エールからのスタートです。ave verum corpsでしっかりした演奏を聞けていたわけで、これ以降もワクワクしながら聞いていました。エールの印象は「解像度が高い!」という感じ。というのも、いろんな意味で新体制になって以降、改めてエールの解像度はどんどん上がっていっているように感じているのです。今年もしっかり上がっていた!なにより今年の「合唱団としての力」がこれまで以上に高くなっていることを感じました。身内だからこその感想になってしまいましたが、要は凄く良かった!ってこと。

第一ステージ

・私の歌う理由(三宅祐太)
・瑠璃色の地球(源田俊一郎 編)
・群青(信長貴富 編)

優しくも「伝えたい意志」の強い選曲であるように感じました。「私の歌う理由」で始まったのもあり、より強く感じられます。あとは練習の見通しが立たないからこそ、指揮を振っていた大地くんの経験を活かす選曲でもあったのだろうか?
もしかしてアカデミーが三宅祐太氏の曲を歌うのは初めて?そもそも中高生に大人気の作曲家の一人ですが、あまり大学生が歌っているイメージはないような。とはいったものの演奏自体は少人数で行われ、しっかり「綺麗な塊」が飛んできました。「私が歌う理由」は何なのか、この曲の中では悲しみや理不尽が挙げられています。しかし、音楽からは「決してそれだけではないんだ!」とも聞こえて来る。やはりストレートに良いですね、三宅祐太作品。「こりゃあ人気だ!」と心から。歌ってみたい!
そして「瑠璃色の地球」へ。松田聖子の往年の名作であり、合唱編曲も人気ですよね。

ひとつしかない 私たちの星を守りたい


なんて、普段考えたこともありませんが、ひとつ前の曲もあってかこれが「歌う理由」でもねあるのかな、なんで考えてしまった。そして委嘱初演のタイトルは「この星で」だし、色んな繋がりを感じます。「瑠璃色の地球」は、なんとなく女声合唱の定番?のようなイメージがありましたが、混声でも充分魅力的でした。
最後は「群青」でしたが、もう最初からクライマックスですね!第1ステージで泣きそうになってしまった方もいるのでは?(演奏者・観客共に)
これは偶然かもしれませんが、

あれから 2年の日が 僕らの中をすぎて

という歌詞があります。ちょうどコロナ前の有観客演奏会から2年なんですよね〜なんとも感慨深い。

悲しみこそが私の歌う理由であり、今、歌うことはまさに夜明けでもある。2年間様々なことがあったけれど、響け、この歌声!

なんて、今回の演奏会のコンセプト?としてもうかがっていた「今」をひしひしと感じたステージでした。歌を聞く時ってあまり言葉を気にしないんだけど、無意識に言葉の入ってくるステージも良いですね!アラカルトなのに「意志」の感じられる構成や表現を作り出した大地くん、それをしっかり表出された歌い手の皆さんもさすがです👏
とりあえずここまで!続きます。

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