【マイノリティを活かす】


僕が好きな漫画の一つ、『ヒストリエ』。
『寄生獣』の岩明均の作品ですが、
ストーリーの中の戦略性が高くて、
繰り返し読んでいます。

中でも好きなのは、
「左利きだけの部隊を作る」という話。

どんな社会や組織にも
一定の割合でマイノリティが存在して、
社会や組織を仕組み化すると、
その人たちのもつ「差異性」との折り合いに
悩む瞬間があります。

兵士一人一人の個性を潰して
全体で一つになることで強さを獲得した
マケドニア軍の中で、
主人公エメネウスは
兵士全体の約10%にあたる“左利きの人“が、
陣形に若干の歪みを生じさせていることに気づき、
「左利きの人だけを集めて
陣形を組んだらどうか?」
と提案します。

最近は、ASD(自閉症スペクトラム)の人を
エンジニアとして積極採用する企業が出てきたり、
全体におけるマイノリティの持つ特徴や強みを
どう活かすかが注目されていますが、
ヒストリエのこのエピソードもまさしく、
「全体の中のマイノリティが持つ
差異性をいかに受容し、組織に活かすか」
を考えているケースですね。

何がマイノリティなのかというのも
切り口で変わるから絶対的なものはないし、
マイノリティをマジョリティから
分離させればいいという単純な話でもないけど、
「一人ひとりの個性や特徴をどう活かすか」
が大切な時代だからこそ、
エメネウスのような発想を持っていたい。

ということで、
ぜひヒストリエを読んでみてください、
というお話でした。

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