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私はジャンルを混ぜて聴く20201031

今回はちゃんと混ざってると思いますジャンル(どうでもいい)

「Sordid Pink」by Sordid Pink

セルビア共和国出身の女声Vo.メタル。パワフルな歌唱が目立つが全体的には人懐こい印象で、ポップロックをメタル方向に重くしたといった風情の感触に仕上がっている。

David Maxim Micic氏のギターが良い味を出しており、特に「FU」のリズムなど「違和感を植え付けるために考えました」とでも言いたげで、アルバム全体を通してもギラついた存在感を醸し出している。

アルバムアートワークを拡張させたMVも、だいぶクセのある余韻を残す。
ドラム・ベースの情報量も多く、色んな意味で聴き応えがある。

なおこちら、バンド名が変わってからの一枚目、という立ち位置でもある。以前は「Desteny Potato」として活動しており、フュージョンメタル味の強めなアルバムを2014年にリリースしている。変化はあるが地続きなので、合わせてチェックしたい一枚。

余談だが"Sordid"という単語、辞書的には「下劣な、浅ましい」の意味。バンド名をして下劣ピンク。元の「運命ポテト」もなかなかだが(以前はSNSであいさつ代わりにポテトポテト言ってた記憶がある)、彼らの一捻りあるセンスは健在といった所か。

「RAZZMATAZZ」by I DONT KNOW HOW BUT THEY FOUND ME

アメリカのニューウェーブ・エレクトロポップな二人組。
Falling In Reverseの元ドラマー+Panic! At The Discoのサポートメンバー(ベース/ヴォーカル)という経歴で、エモやポストハードコアのリスナーに訴求しそうな座組だ。

音楽性はというと、80'sの香り強いシンセとビートの取り合わせでレトロ感を随所に目立たせつつ、圧倒的ええ声と芯の強いバンドサウンドのおかげか新鮮さをしっかりと保っているように思う。

シンプルに歌メロの強さがド直球に刺さる王道な良さがあり、とにかく聴いていて小気味いい。

さて、本作はBandcampでも販売ページを見つける事ができたが怪しいためsoptifyリンクでの紹介とした。オンライン展開をしっかりしているアーティストが「Bandcamp販売してリンクを宣伝しない」というケースはまず考えられない…
私はiTunes Storeで買いました。

TENET Official Soundtrack

劇伴です。

つい先日、観に行ったんですよTENET。ほとんど前情報無しだったので案の定存分に振り回されました。時間をテーマにした物語が好きでミステリに振り回されるのも好きなので、鑑賞後の知恵熱も含めて満足。ネタバレ・考察系の記事など読み漁っています。

さておき。
音楽の方も個人的には非常に強く印象に残った。物語としてどういう事が起こるのかを丁寧に予言するような配置で、めちゃくちゃに緊迫感を含ませたサウンド。IDMの類ではあるが「これは映画サウンドトラックというジャンルです」と言わしめる独特な説得力もまた強い。映像のインパクトに負けない個性ある楽曲群として、こちらも聴き込みたいと思う。

そして余談として、
本サウンドトラックのうち「FREEPORT」という曲がMeshuggahの「Bleed」に似ていて、鑑賞中ひそかに勝手に興奮していたのも付記しておく。

・・・

何かの話をしているとすぐ余談で脱線させたくなるのは良いのやら悪いのやら。


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