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2022年音楽個人的ベスト30(下半期編)
つづきまして。
上半期15から続いて下半期15です。12月購入のものなんかは評価が定まりきってないままでやや甘めのリストインしがちなんですが、それもまた一興ということで。特に12月後半のリリース作になると、購入を来年まで後回しにして来年のノミネート枠に入れる、という妙な配慮をしたりしています。なぜならレギュレーションを以下に置いているから。
対象は「2022年に購入した音源」。リリース年は考慮外です。
選考基準は「より強く印象に残ったもの」。記憶力の関係で最近の作品が有利なんですが、そこはなんとなく配慮しつつ。
基本はアルバム単位で、上半期15作品・下半期15作品の合計30作品(これは結果的にこうなっただけ)
20作品の中での順位付けは行わず、購入順で古い物から淡々と挙げていきます。
世間の流れに取り残されても飄々とやっていき。趣味らしく自由な音楽ライフでいきましょう
下半期ベスト
"DISTRACTION HITS" by MOCHITSUKI
DISTRACTION HITS by MOCHITSUKI https://t.co/EOoxRmuJrh 目下のヘビロテ枠はこちら。中でも一曲目は白眉で、冒頭のワンフレーズだけで100秒駆け抜ける潔さに唸る。ループ主体の展開とメロディーの妙が「終わってほしくない青春のひと時」の音楽的解釈っぽく立ち上がり、ちょっと涙腺を刺激する。
— 畳色 (@m0559reen) July 24, 2022
"Pressure" by Wage War
Pressure by Wage War https://t.co/TOtOA07wpM 立ち上がりのリフとグロウル!サビで一転スケール感のあるエモ味の歌!とメタルコアの硬派なメインストリームを打ち抜く王道感あるアルバム。音がめっちゃモダンで切れ味抜群なので聴き心地がシンプルに良い。
— 畳色 (@m0559reen) July 24, 2022
6月から通い倒しているバーでマスターとDjentの話で盛り上がり、その流れで教えていただいた奴。酒飲みながらあれがええこれがええと話をするのは楽しいですね。
こちらは2019年作で、最新アルバムは2021年作の「Manic」。こちらも折を見て聴きたい。
"A Little More Personal (RAW)" by Lindsay Lohan
Edge of Seventeen。元はStevie Nicksによる1981年発表の曲でこっちはカヴァーだった。かなり忠実ながらもしっかり00年代のアレンジと言った風情。何とも言えず刹那的で心に来るなあ https://t.co/2R5tcX738k
— 畳色 (@m0559reen) August 14, 2022
歌詞もちょっと読んでみた。内容は歌姫への憧憬といった風情で、曲中においては「彼女」の佇まいの言及に留まるというのが良い。曲中の「わたし」が感動したであろう歌が何だったのかはこちら側へ届かない、という所に詩的なロマンを感じる。
— 畳色 (@m0559reen) August 14, 2022
さきほどに引き続き、バーにて出会った曲。たまーにある、歌詞の印象が強い曲。カヴァー元が80年代という所で、比べて聴くとかなり印象が違う所も面白い。
"SOLITAER" by The Hirsch Effekt
SOLITAER by The Hirsch Effekthttps://t.co/vJkZaqq4Ua
— 畳色 (@m0559reen) August 26, 2022
リリースじゃよ
twitter上で全然言及してないけど超聴いてました。ドイツ産カオティックハードコア3ピース。非常に安定感のある攻撃力を持った逸品で、コラージュアートなアートワークも雰囲気にマッチしていてとてもすき。
"Celebrity Therapist" by The Callous Daoboys
The Callous Daoboys - What Is Delicious? Who Swarms? (Official Music Video) https://t.co/38esCTXCBQ 冒頭10秒で見事にブン殴られるマスコア・カオティックハードコア案件。 これでメンバーにヴァイオリンが在籍しており、そのハチャメチャたるや。眩暈のする曲展開ほんとすき
— 畳色 (@m0559reen) September 10, 2022
"In The Dark" by Abrams
ABRAMS - In The Clouds (OFFICIAL VIDEO) https://t.co/4akm45xqks 骨太ストーナー氏~~~
— 畳色 (@m0559reen) September 10, 2022
歌メロからくる解放感がすごく、ギターの鋭さも相まって爽やかさが目立つ。ジャンル特有のゴリゴリ感が裏方っぽく効いているのでシンプル聴きやすくていいなー
"The Impassable Horizon" by Fractal Universe
The Impassable Horizon by Fractal Universe https://t.co/mdRVPneMHB フランスのテクニカルデス3rd。刻みまくるリフと浮遊感を誘う和音使いの取り合わせに痺れる。時折挟まれるVo.氏兼任のサックスソロやキメを連発させる休符の扱いなど見せ所の多い#2がアツい。ObscuraやCynicのファンに推したい。
— 畳色 (@m0559reen) October 10, 2022
こちらは2021年リリース作。
"Empyrean" by Fallujah
Empyrean by Fallujah https://t.co/BWepQyY6Qh atmospheric death metalを標榜するUS産4人組による5th。鋭いテクニカルデス的な素養を目一杯展開させつつ、要所で女声Vo.がコーラスに入り柔らかな雰囲気を支えている。2曲目の前半しっかりイカついところとか9曲目の圧殺してくるような冒頭とかが好き
— 畳色 (@m0559reen) October 10, 2022
「アトモスフェリック・デス・メタルってなんやの?」という標榜に関する部分はオタクにしか刺さりづらいですが、今作は割と広くお勧めしたい完成度の高さを誇る…と思ってます。
"TEKKNO" by Electric Callboy
Electric Callboy - WE GOT THE MOVES (OFFICIAL VIDEO) https://t.co/qEbK2zO8Id @YouTubeより
— 畳色 (@m0559reen) October 30, 2022
結成当初は「Eskimo Callboy」というバンド名だったが社会的怒られに配慮する形で今はエレクトリック。
イケイケノリノリなEDM要素を盛ったメタルコアで、シンプルにヘドバン訴求力が高い。おバカなMVも合わせて、聴いてるとなんだかんだ元気が出る。
"Violate Consensus Reality" by PSYCHONAUT
Violate Consensus Reality by PSYCHONAUT https://t.co/xDJhP41RNg これはジャケ買いしたポストメタル。まだほとんど聴いてなくて感想定まってないけど、速さと重さ両方あっていい感じ。
— 畳色 (@m0559reen) October 30, 2022
非常に良かったです。
「psychedelic post-metal」を標榜するベルギーのバンド。どっしりとした曲展開と伸びやかな歌メロの取り合わせはまさにポストメタルと言った風情で、かつリフの鋭さやテクニカルなフレーズもしっかり前面に出ているところがアツい。特に1,2,7曲目がお気に入り。
若干ストーナーめいたザラつきも垣間見られ、その点でMastodonやThe Oceanのファンに推したい逸品。
"Prussian Gloom" by Strawberry Girls
Prussian Gloom by Strawberry Girls https://t.co/p1jioronuk 最近のヘビロテ枠。3曲目のタイトルトラックなどソリッドなマスロック節を楽しめる一方、今作はゲストによるVo.入りが5曲入っている。とてもバラエティ豊かで、贅沢さを感じる逸品。10曲目の、ギターと歌のデュエット感がたまらない。
— 畳色 (@m0559reen) November 27, 2022
繰り返しになるけど、今作Strawberry Girlsの5thは贅沢という印象が強くてよい。あと個人的にはたまたまThe Mars Volta新譜と一緒に聴いてるせいで、ちょいちょい頭バグりそうになる(7曲目Shadow LakeにちょっとOctahedronみを感じてしまう)
— 畳色 (@m0559reen) November 27, 2022
"Ayam" by Disillusion
個人的に珍しく、twitterでの言及ゼロのまましれっと買って聴いていた。
ドイツ産プログレッシヴメタルの3年振りとなる4th作。Opethがよく引き合いに出されるがそれは初期2004年頃の印象であり、今となっては(どちらとも)大きく変貌を遂げている。オペラを連想する歌唱やストーリー性のあるダイナミックな曲展開が魅力で、前作からの正当進化と言った風情の完成度ある逸品。2曲目、4曲目あたりが印象深い。
個人的にはRammsteinを連想するバンドだが、音楽性が似ているかというとそうでもない。
"Arsenal of Hope" by Deaf Radio
Arsenal of Hope by Deaf Radio https://t.co/3dg0gRr0Ax 最近のヘビロテ枠そのに。ギリシャのギターロック。スペイシーなエレクトロ要素をはじめ全体的に浮遊感が目立ち、捉えどころのない熱気が面白い。1曲目が好き。
— 畳色 (@m0559reen) November 27, 2022
Arcade Fireのファンにお勧めしたい感じもあり。ギターのトーンや歌メロの流れなど、なんとなく近しいものを感じた。
— 畳色 (@m0559reen) November 27, 2022
3曲目「Arsenal of Hope」や7曲目「Havoc」もお気に入り。
"Inhale" by Jonathan Crossley
Inhale by Jonathan Crossleyhttps://t.co/r5fHMF4OGT UKギタリストによるnu-jazz作。マスロック的な鋭くコンパクトなリフを主軸としつつ、全体としてはクラシック要素とのクロスオーヴァーによる幅広さが印象に残る。7曲目あたりが象徴的で、マスロックというより室内楽的なアプローチかもしれない
— 畳色 (@m0559reen) December 4, 2022
"Cave World" by Viagra Boys
Viagra Boys — Return To Monke (Shrimp Sessions 3) https://t.co/GpM3vlkfmJ バチバチにブルージーなポストパンク氏。管を巻くようなヴォーカルと一緒にサックスも唸るよ!あと歌詞が良いので
— 畳色 (@m0559reen) November 27, 2022
"Return To Monke"の「書を捨てよ、町へ出よう」なノリで猿化を推奨する歌詞に感銘を受けてアルバムを買ってみたら思った以上の怪作だった。
ブルース節全開なヴォーカルと手数の多いドラムに硬派なリフを敷き詰めるベースを軸に据えつつ…奔放にうねるサックスと端をなぞる程度の徹底して存在感の薄いギター、そしてそれらを上からぐちゃぐちゃに掻き回すキーボード(ないしダブ要素)。ううむややこしい。
普段ギターオリエンテッドな音に慣れきっている耳には新鮮を通り越した困惑があり、しかし歌メロのやさぐれたエネルギーにすべてを持っていかれる。前述"Return To Monke"は12曲目のラストトラックだが、そこに至るまでも捉えどころのないキラーチューンが飄々と踊っている。3曲目、8曲目辺りが印象的で、なかなか他では味わえないタイプの酩酊感を覚える。
おわりに
上半期に比べればバラエティ豊かな気がしないでもない。
リストにまあまあの偏りがあるものの、なんだかんだフュージョン作などを定期的につまんでいたりします。買った音源は業務中BGMとして2週間繰り返しっぱなしが常なんですが…お洒落な音については聞き流してしまうのか、こういったリストからはこぼれてしまいがち。まあ、根がヘヴィミュージックのリスナーということである程度は宿命なのかもしれません。
なにはともあれ、2023年も良い出会いがたくさんありますように。
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