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「忘れた記憶」は時間がたつと戻る

こんにちは、まぐろです。脳が認める勉強法という本を読んでいるのでその内容をざっくりまとめていこうと思います。量が多くてすべて拾えないので詳しく知りたい人はぜひ読んでください。

さて、あなたは「忘れなければテストで困ることはないのに」と思ったことはありませんか?どうやら忘れることによって記憶は強くなるみたいですよ。いくつかの研究を追いながら見ていくことにしましょう。

忘れた記憶は時間がたつと回復する

1900年代初め、イギリスの研究者であるフィリップ・ボスウッド・バラードさんがロンドンの労働階級の人が暮らすイーストエンドの学校であるテストを行いました。
1. ヘンリー・ワーズワース・ロングフェローの「ヘスペラス号」の一節を5分かけて覚える
2. 5分休憩
3. 思い出せるだけ書きだす

この学校の生徒は学力が低いと思われていたらしく、バラードは理由を解明しようとしたみたいです。

最初のテストには大きな意味はありません。できた子もできなかった子もいました。バラードが着目したのは「時間がたったらどうなるのか?」ということです。

バラードは最初のテストから2日後再びテストを実施しました。事前に生徒には知らされませんでしたが、前回に比べて平均10パーセント成績がよくなったそう。

その後も実験を数年かけて行ったところ、「一度勉強してできた記憶は、それ以上勉強しなくても2、3日で改善し、4日後以降に記憶が損なわれ始める」結果になったようです。

保存と検索

記憶には保存と検索という2つの機能がある」という理論をまとめたのがUCLAのビョーク夫妻です。

これによるとまず、保存勉強したことを使うことで鍛えられていき、限界はないそうです。限界がないというのは意識的に覚えたことが対象です。つまり興味のないことは忘れますが、覚えようと思ったことは覚えておけるのです。

いやいや、テストで出てこなくて困ってるんですけど!と思ったかと思いますが、ここで出てくるのが検索の力です。楽に何かを思い出す尺度だと思って下さい。この力も勉強したことを使うことで鍛えられますが、弱くなるのも早いです。計算練習はこれを鍛えていたんですね。

それだけではありません。記憶の検索が困難になるほどこの二つの力は強くなります。ビョーク夫妻はこれを「望ましい困難」と呼びました。忘れかけたころになんだっけなーと悩む方が記憶に残りやすくなるんですな。

忘れることで情報をふるいにかける

保存に限界はありませんが検索には限界があります。なので必要な情報を思い出すために不要な情報をふるいにかけなければいけません。これが「忘れる」ということです。

例えば、オーストラリアからアメリカに移住すると車線が逆なのでオーストラリアの運転について忘れなければ命にかかわります。

ですが、またオーストラリアに戻ってきたときはもっと早く思い出すことができます。

このように忘れることは新しいことを習得するとき、そして古い記憶を思い出すにあたって不可欠な要素なのです。

ということで「忘れる」ことの重要さをなんとなくわかっていただけたかと思います。

今回のまとめは「間隔を空けて思い出す練習」と「一生懸命思い出す練習」をやろうということです。詳しく知りたい人は「検索練習」で調べてみてね!

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