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手間をかけずに違いがわかる人になっちゃおう!というPLMの研究

以前紹介した「脳が認める勉強法」にあったPLM(知覚学習モジュール)について説明している日本の論文があったのでメモしておこうと思います。


( https://kgwu.repo.nii.ac.jp/index.php?action=pages_view_main&active_action=repository_action_common_download&item_id=32&item_no=1&attribute_id=22&file_no=1&page_id=13&block_id=21 )

PLMってなんだ?

PLMってのは、

学習者が多数の事例を分類することによって、課題に関連した情報を選択的に抽出することを可能にしようとするものである。

とされています。なんだか難しいので簡単にいうと、あるテーマについての情報を分類することで、関係があるものを見つけ出せるようにするってことです。いわゆる、直感ってやつです

例えば代数PLMの例では、コンピュータ画面の上部に「6y + 5x - 20 = 43」という式が提示され、その下部に4つの選択肢、「A 6y-20=43+5x B 6y - 20 = 43(- 5x)  C 6y-20=43-5x D 6y-20=43-x-5」が提示されました。回答すると問題ごとに判定がでます。これを30分から1時間弱くらいの間繰り返します。そして、事前テストと事後テストを行ってどのくらい出来るようになったかを見るわけです。参加者はアメリカの中学3年生と高校1年生で、結果は正答率の上昇と反応時間の減少がみられたそうです。

実を言うとPLMの効果は割と海外ではメジャーなもので、研究も結構あります。

このPLMの、特に数学においていいのが、紙に書いて計算しまくったりしなくても分類が出来るようになることなんですよね。グラフを書かなくてもグラフの傾きがだいたいわかるようになります。しかも短時間で。

そして数学に限った話でなく、分類が必要なものならばほとんどこれで習得できます。高い楽器の音だったり、絵画の作者や芸術運動であったり。

文字の知覚やレントゲン画像の判断などは、個別の事例についての知識の集積と概念的な知識によって規定されると考えられてきた。しかし、このような知識が対象の構造的な情報の知覚と結びつくことによって初めて複雑な課題の遂行が可能になると言えるであろう。

審美眼は本当に視覚情報の処理だったって事ですね。しかも割と短時間で習得できるなら素敵ですよね。もちろん問題を解く練習はしなければいけませんが、それでもかなり楽になります。まぁ作るのが若干めんどくさいですけどね。それでも毎日漢字練習するよりはマシじゃないでしょうか。

ただ、効果があることは意外と昔からわかっていますが、そのメカニズムはいまだにはっきりしていないみたいです。情報に対して鋭敏になるんじゃないかなどと言われておりますが、まぁその辺は専門家に任せましょう。

とにかく、PLMに効果があるのは確かなので、それに近いクイズをやってみたりして勉強を捗らせていきましょうかね。

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