コロナワクチン その1

先日、永田町のある関係者から伺った話です。

2020年2月頃から、ワクチンの開発・配下の議題は上がっていた。日本は、ワクチン製造においては、世界水準の技術を持っていると自負していましたが、今回の対コロナ用のワクチンは、これまでのそれと異なっていた。それは、従来のインフルエンザワクチンの製造の基本は蛋白質を使って製造するもので、これは製造期間が長くまた量産するには今回の場合、向かないということでした。ファイザー・モデルナ・アストラゼネカは、遺伝子組み換えによる製造技術で、コロナワクチンを製造した状況でした。

その後、2020年5月頃に国内生産は間に合わないので、海外からの調達を進めるべきということで、コンセンサスがとれ進めるように霞が関に指示がされたそうです。ここからが問題の発端があったようです。

この指示を受けた、厚生労働省の担当者である某課長職の方は、このワクチンの海外調達についての仕事の進め方に戸惑い、「どうやって、誰に、交渉すべきなのか?そして、調達に係る諸々の実務体制は???」と現実的には、その流れが滞ってしまっていたということです。

あっという間に2020年夏季である8月となり、何も進捗がみられないままでした、政府は慌てて、ワクチン大臣なる臨時的な責任者を置くこととし、それが河野氏となったわけです。実質的に、ワクチンの入手の目途が立ったのは、2020年10月以降であり、そこから更に厚労省管轄の薬事法に基づく手続きを始めたようです。

日本のお役所仕事の典型的、古典的な状況で、海外から見ると『日本は、何をやってるんだろう?』と思われるのも仕方ないのかもしれません。ワクチンの信頼性や諸々の是非はあったにせよ、本来の目的に対する考え方や人為的な対応の状況は、日本の組織文化のマイナスなポイントが露呈しているのかもしれません。

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