ニルヴァーナ

とある飲食店でブランチをかましていたら、有線で『Smells Like Teen Spirit』が流れ出した。随分パンクなブランチになったな、と思った。

私は全くと言っていいほど洋楽を聴かないし、詳しくもない。

唯一ちゃんと聴いていたのが祖母の車でずっと流れていたABBA(アバ。ミュージカル『マンマ・ミーア！』で使われているのでそれもある)、次点でTHE BEATLES、あとは父と二度来日公演を観に行ったKISSを予習復習程度に、というくらい。

そもそも洋楽に限らず、元々音楽を自分からディグるタイプじゃなかったのかもしれない。

そんな私が新しい音楽を知るための情報源は、ほとんどが「先輩や後輩、友達のコピバン」だった。

高校生になって軽音部に入った私は、supercellやDECO*27などのボカロやけいおんなどのアニソンを中心に演奏するバンドを組んだ。

その頃の私が「好き」と言えるバンドといえば、RADWIMPSとセカオワくらい。バンドを全然知らないまま、バンドをやる部活に入ってしまった。

部活内のライブで同期や先輩のライブを観て、アジカン、東京事変、ジュディマリ、相対性理論、GO!GO!7188、SCANDALなど「バンド好きなら知ってて当たり前」というようなバンドを知った。

今や最も好きなバンドとして名前を挙げがちなフジファブリックとBIGMAMAも、後輩のコピーバンドでいいな、と思って本家を聴くようになった。

外部の箱でのライブに出て、ELLEGARDEN、KANA-BOON、チャットモンチー、クリープハイプ、ユニゾン、マキシマムザホルモン、10-FEETなど「邦ロック」の知見を深めた。

NirvanaのSmells Like Teen SpiritやGreen DayのAmerican Idiotが、パンクといえばみたいな有名な曲だというのを知ったのもここ。

大学では全国からいろんな趣味を持つやつらが集まってきたことで、THEE MICHELLE GUN ELEPHANT、UVERworld、きのこ帝国、plenty、Nothing’s Carved In Stone、GLAYなど3年間の軽音部生活でも通ってこなかったバンドをまた新たに知った。

（余談ですが、私は大学4年間で66バンド252曲のコピーをしたらしいです。何回も同じバンドをやったりしてるので被ってる曲は除いてる。全部記録してるの、マメすぎない？）

今や私はバンドをよく聴くどころか、フェスや好きなバンドの対バンライブに赴いてたまたま出会ったお目当て以外のバンドに衝撃を受けて好きになるのはもちろん、

渋谷や下北などのライブハウスに足を運んで、まだ世間に広く知られていないバンドを観ながら早く見つかれ、と願ったりするような生活を送っている。気持ち的には、私たちの活動を応援してくれているきみたちと同じようなものかも。

自分はバンドを「やる側」にならなければこんなにもたくさんの音楽を知らずに生きていたのか、と思うと恐ろしい。昔から歌うのは大好きだったのに。今の私はこんなに音楽に生かされているのに。

高校に進学するにあたってフルートを続けるかギターを始めるか悩んだとき、新たな一歩を踏み出すことを決めてよかった。

その背景にはとある大事な友達の存在もあるのだけど、それはまた別の話。

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途中から全然洋楽の話じゃなくなってたけど、そんな話を思い起こさせた、ニルヴァーナでした。

とはいえ、まだまだ私の聴く音楽の範囲はあまりにも狭い。

私の好きな音楽をみんなに共有しよう、更にはもっと自分からいろんな音楽に出会いに行こう、という気持ちでTwitter(X)上で始めたのが、「#今日のあちぷれ」である。

毎日載せているわけではないけど、気が向いたときにその曲やアーティストにまつわる話を添えてその日の一曲を投稿しています。よかったら覗いてみてね。

きみの好きな音楽も、たくさん教えてください！

2024/04/02