聖地とは 人生でめぐる すべての場

数年前、作曲家の林晶彦さんから、愛と平和のために描き続けたシャガール作品をもとに、詩を書いてほしいという依頼を受けました。
林さんの音楽を聴くと、魂の深くがゆすぶられて、言葉では理由を説明できない涙がこぼれます。
ひとりひとりの心の平和や 世界の平和を祈って、林さんが続けてこられた音楽活動にも、お話を伺うたびに感銘を受けました。
そこで、お借りしたシャガールの研究書を読み、シャガール作品が展示されているレストランや美術館に足を運んで、絵画とゆっくり対話をしました。

そうして生まれた詩、「今こそこの星に」は
人生自体が旅であり、
その旅でめぐる あらゆる場が聖地であって、
そこで出会う あらゆるひとや、あらゆる出来事こそが
ギフトだという思いを籠めて綴ったものです。

この楽曲が初演される3月10日のコンサートに
「Peace Meditation〜世界の聖地を巡って〜」
というタイトルがついていることにも、
出会いのギフトを感じます。

みなさまの心に、深遠な世界を描き取ったような林さんの音楽と、
清らかでまごころのこもった清水紀美子さんの歌声が届きますように。

（写真提供：笹渕乃梨）