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「のにがつくと愚痴がでる」と脳内相田みつを

のにがつくと愚痴が出る
昔、実家にのトイレに置いてあった日めくりカレンダーに書いてあった一文だ。
ピンとくる方もいるだろう。

相田みつを先生の句だ。


小学生だった私は不定期にめぐってくるその一文を、みて何を思ったのだろうか。

毎日きちんと変わっていたから、めくり続ける母はすごいなと今思う。
彼女は私と違って継続の人だ。

引っ越しと共に、トイレからいなくなっていた相田みつを日めくりカレンダー。
でも私の記憶にはしっかり刻み込まれていたらしい。



それからとは言うもの、かなりの回数私の脳内相田みつをにはお世話になった。


相手の希望に合わせてお店を決め、あまり美味しくなくて文句を言っている相手を見て、
「あそこに行きたいって言ったから、行ったのに」

あまり好ましくない人とお付き合いを続けている友人が、結局別れてしまった時
「だからやめとけって言ったのに」

あ、又言ってる
脳内相田みつをは、私にちらりと目配せする。

その度に私は、また言ってしまった!と口を押さえるのであった。

よく考えれば、これは自分で考えるのが面倒だから、相手に決定権を委ねた結果だし、
2つめは相手が自分の思い通りに行動しないからいらだっただけだ。


のにってなんて恩着せがましい言葉なんだろう。


のに
1.
ある事柄から普通に予期する事と反対の事柄が起こる意を表す。
 「こんなに寒い―元気一杯だ」
2.
後件を表現せず、予期に反した結果になった事についての不満の気持を表す。
 「あれほど注意しておいた―」

調べてみたら、まさにな意味だった。



脳内相田みつをのお力を借りて、なんとか「のに」からの卒業を目指していた。
それなのに。のに。



「あなたがこれ食べたいって言ったから用意したのに!」
息子が色に惹かれて食べたいと騒いで買ったアイスを、一口食べていらないされた時の私。


もちろん相田みつを大先生は、私をちらり。
また口を押さえる私。

喜んでもらえるかなと期待したのは私の勝手。
ついでに言うなら、どうせ私に回ってくるなら別の味が良かったと思ってるのも私の勝手。

子供は自由に自分の欲望に忠実にぶつかってくるから、どうしても私も恩着せがましくなりがち。
そういう時は、脳内相田みつを師匠に来て頂いて対話の時間。


相手の欲望に従ったのは私の判断。
相手の喜びを願ったのは私の希望。

原点に戻って、深呼吸。
のにがつくと愚痴が出る


すんごい日めくりカレンダーだな、本当。
お忙しくさせてすみません、脳内相田みつをさん。
これからもよろしくお願いします。

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