米国でテキーラとメスカルのプレミアム化日本でもパリピーアイテムとしてブームの兆し?
ショットでぐいっといくお酒というイメージがあるが
Drink Business誌によるとテキーラとメスカルの市場の伸びがすすんでいるそう。
テキーラもメスカルも「リュウゼツラン」という多肉植物から作られているお酒の種類です。
テキーラの場合産地が限定されており、特定のリュウゼツランから醸造されるため、実はワインにおける「原産地呼称」のようなものなのです。
なお、テキーラは過去3年で2番目に急成長しているスピッツカテゴリでジン12%のつぎの9%の伸びを記録しています。
テキーラの輸出も増加傾向にありNational Tequila Regulatory Chamberによると2018年には9年連続で過去最高を記録しました。
2018年には3億9910万リットルのテキーラが生産されています。
英語では「アガベ」、ハリウッドスターの投資により人気に
日本ではリュウゼツラン、アメリカではアガベと呼ばれる多肉植物から作られる独特のお酒ですが意外と飲み味はスッキリ。
そのため、このテキーラというお酒、日本では飲み会や罰ゲームでショットグラスに入れてグイッと一気飲みするイメージがあるのですが、回ると一気にフラフラになるので体には良くなさそうです。
米国で人気が出始めたのはジョージ・クルーニーやジャスティン・ティンバーレイクなどのセレブが自身のブランドとして販売したことです。
ジョージ・クルーニーは2017年に自身の所有するCasamigosを売却し、1億7300万ドルを手に入れたとも言われています。
テキーラは原産地呼称だがよりハイエンド化してる
テキーラの流行背景にある傾向としてはプレミアム化です。
手に取りやすい価格カテゴリのものよりも、スーパープレミアム及びラグジュアリーブランドの価格帯のものが販売されています。
例えば、高地と低地のアガベを組み合わせてつくる「El Rayo Tequila」などはプレミアム化の代表格です。
飲みがいのある飲み物としてテキーラが消費されるようになれば、
プレミアム価格のテキーラの消費量もまた増えていきます。
もともとテキーラは特定地域で醸造されるお酒ですが、ワインと同様にテノワール主導のテキーラを醸造するメーカーも増えています。
Ocho、Pernod RicardのOlmeca、Brown-FormanのCasa Herraduraなどのブランドはこのテノワールを重視し、アガベ生産地の管理を行うものもあります。
樽仕上げや熟成技術、水へのこだわりもすすむ
最近ではブレンドスコッチのためのウイスキー樽を作るための樽で作られたテキーラもあります。
また色を透明にするため木炭濾過をとおし、木材の風味をつけたテキーラも販売されています(Don Julio70など)
こうした味覚の拡張によってメキシコだけでなくアメリカでも消費を増やしています。
有名人のブランド投資に消費者が注目し、試してみたときに、いろんな味や楽しみ方があるということを知ればさらにこのカテゴリに勧誘することができるとマングローブのジレットはいいます。
アガベの生産量は急には増やせないために価格が上昇傾向にあるといいますが、持続可能な形でさらに面白いテキーラが多くの消費者に受け入れられるといいですね。
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