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おいしいものを、きのう今日

なんだかんだと季節はかわります。

朝起きて雨戸を開けると、ずんと冷えています。
のんびりと虫が鳴いています。
台所も潔く、ひんやりと。
半月前とはすっかり変わりました。

暑さの苦手な僕は、
待ちに待っていた秋のただ中にいることを
実感します。


   遠国の水はきりりと秋大根   梨鱗


大根を煮ます。
うす味にしましょう。
この大根は夏大根と同じでしょうか。
たぶん、ちがいます。
畑の中で大根を流れていた水は、その土地の秋の水。
僕はそれを頂きます。
噛めばお出汁がじんわりです。
そういえば、ジャムを作った年もありました。


   ゆるゆると果実煮てをる寒露かな 


十月上旬の二十四節気は、寒露。
秋分をはさみ、白露と寒露が配されています。
「露」でも秋分の前と後で性質がちがうんですね。


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[注記]
拙記事では「秋大根」の句を、#秋の句として分類しました。
「秋大根」が掲載された歳時記を見たことがありません。
季語としては認められていないようなので、ご留意下さい。


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