スピッツ歌詞考察(第14回)ハチミツ
【基本情報】
ハチミツ
作詞:草野正宗 作曲:草野正宗 編曲:笹路正徳&スピッツ
3分6秒
<リリース日>
1995年9月20日(6thオリジナルアルバム「ハチミツ」)
<収録アルバム>
ハチミツ(1995年9月20日リリース 6thオリジナルアルバム)
<タイアップ>
フジテレビ系アニメ『ハチミツとクローバー』第1話挿入歌(2005年)
【MUSIC VIDEO】
【歌詞】
歌詞は下記のサイトでご確認いただけます。
【考察】
一人空しくビスケットの しけってる日々を経て
出会った君が初めての 心さらけ出せる
一人空しく、しけったビスケットのような冴えない日々を過ごしていたけど、初めて心をさらけ出せる“君”と出会った。
素敵な恋人 ハチミツ溶かしてゆく
こごえる仔犬を 暖めて
“君”は素敵な恋人。
ハチミツを溶かしていくように、こごえる子犬を暖めるように、“僕の心”を暖める。
懐かしい遊びが甦るのは
灯りの場所まで 綱渡りしたから
無邪気で楽しかった頃の懐かしい感覚が甦るのは、思い切って告白して、恋人になれたから。
ガラクタばかり ピーコートの ポケットにしのばせて
意地っ張り シャイな女の子 僕をにらみつける
普通の人なら捨ててしまうような考えや思想を内面に持っていて、意地っ張りでシャイだから、“僕”をにらみつけてくることもある。つまり、ユニークな人ということですね。
おかしな恋人 ハチミツ溶かしてゆく
蝶々結びを ほどくように
“君”はちょっと変わった恋人。
ハチミツを溶かしていくように、そして蝶結びをほどくくらいいとも簡単に“僕の心”を暖める。
珍しい宝石が 拾えないなら
二人のかけらで 間に合わせてしまえ
高価な宝石は買えない(=お金はない)けれど、二人の持っているものでなんとかやっていこう。
素敵な恋人 ハチミツ溶かしてゆく
灯りの場所まで 綱渡りしたから
“君”は素敵な恋人。
ハチミツを溶かしていくように“僕の心”を暖める。
それは、思い切って告白して、恋人になれたから。
心が冷えきって冴えない日々を過ごしていた“僕”が、“君”と出会って生き返った様子を描いているので、テーマとしては「死」からの「生」でしょうか。
恋人同士のお話ですが、曲調もワードもMVの映像も、すべてが可愛い印象で、「性」の要素を感じさせません。
もし「性」がテーマだと邪推するとしたら、
「素敵な恋人 ハチミツ溶かしてゆく」は、「ローションプレイがうまい素敵な恋人」といったところでしょうか。
邪推にもほどがありますね。
それにしても「ハチミツ」といえば…
・英語で「Honey」⇒Honeyは「恋人」の意味
・甘い⇒恋人同士の甘い関係
・暖めて溶かす⇒冷えたきっていた心を暖める
・かけて食べる⇒ビスケット
とまあ、いろんなところで意味を「かけて」いますね。
「ハチミツ」だけに。
恐るべし、草野正宗。
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