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スピッツ歌詞考察(第51回)日なたの窓に憧れて


【基本情報】

日なたの窓に憧れて
作詞:草野正宗 作曲:草野正宗 編曲:スピッツ
6分12秒

<リリース日>
1992年9月26日(3rdオリジナルアルバム「惑星のかけら」)
1992年11月26日(5thシングル)
※「惑星のかけら」からシングルカット。

<収録アルバム>
惑星のかけら(1992年9月26日リリース 3rdオリジナルアルバム)
CYCLE HIT 1991-1997 Spitz Complete Single Collection(2006年3月25日リリース)

【MUSIC VIDEO】

【歌詞】

君が世界だと気づいた日から 胸の大地は回り始めた
切ない空に浮かべていたのさ かげろうみたいな二人の姿を

すぐに
気絶しそうな想いから放たれて

君に触れたい 君に触れたい 日なたの窓で
漂いながら 絡まりながら
それだけでいい 何もいらない 瞳の奥へ僕を沈めてくれ

日なたの窓に憧れてたんだ 哀しい恋のうたに揺られて
落書きだらけの夢を見るのさ 風のノイズで削られていくよ

いつも
僕の欲しいのは 優しい嘘じゃなくて

君に触れたい 君に触れたい 日なたの窓で
漂いながら 絡まりながら
それだけでいい 何もいらない 瞳の奥へ僕を沈めてくれ

メリーゴーランド メリーゴーランド 二人のメリーゴーランド
メリーゴーランド メリーゴーランド 二人のメリーゴーランド
ずっと このまま ずっと ずっと

君に触れたい 君に触れたい 日なたの窓で
漂いながら 絡まりながら
それだけでいい 何もいらない 瞳の奥へ僕を沈めてくれ

日なたの窓に憧れて(作詞:草野正宗)

【考察】

君が世界だと気づいた日から 胸の大地は回り始めた
頭の中が“君”のことでいっぱいになっていると気づいた日から、“僕”の胸は騒がしくなった。

切ない空に浮かべていたのさ かげろうみたいな二人の姿を
空を眺めては、かげろうみたいにゆらゆらと揺れる二人の姿を想像し、切なさを感じていた。

すぐに
気絶しそうな想いから放たれて

考えれば考えるほど気絶してしまいそうな想いを解き放って…

君に触れたい 君に触れたい 日なたの窓で
漂いながら 絡まりながら
それだけでいい 何もいらない 瞳の奥へ僕を沈めてくれ
“君”に触れたい。
とにかく“君”に触れたい。
日なたの窓で漂いながら、絡まりながら、“君”と同じ時を過ごしたい。
それ以外、何も望むものはない。
“君”の心に“僕”を深く刻み込んでくれ。

日なたの窓に憧れてたんだ 哀しい恋のうたに揺られて
落書きだらけの夢を見るのさ 風のノイズで削られていくよ
日なたの窓で恋の歌を聴きながらうたた寝し、おかしな夢を見ては風の音で目が覚める。
そんな光景に憧れてた。

いつも
僕の欲しいのは 優しい嘘じゃなくて

いつも“僕”が欲しいのは、優しい気遣いをする“君”じゃなくて、ありのままの“君”…

君に触れたい 君に触れたい 日なたの窓で
漂いながら 絡まりながら
それだけでいい 何もいらない 瞳の奥へ僕を沈めてくれ
“君”に触れたい。
とにかく“君”に触れたい。
日なたの窓で漂いながら、絡まりながら、“君”と同じ時を過ごしたい。
それ以外、何も望むものはない。
“君”の心に“僕”を深く刻み込んでくれ。

メリーゴーランド メリーゴーランド 二人のメリーゴーランド
メリーゴーランド メリーゴーランド 二人のメリーゴーランド
ずっと このまま ずっと ずっと
この想いは、メリーゴーランドのように駆け巡る。
二人で乗るメリーゴーランド。
ずっとこのまま。
ずっとずっと、続けばいいのに…

君に触れたい 君に触れたい 日なたの窓で
漂いながら 絡まりながら
それだけでいい 何もいらない 瞳の奥へ僕を沈めてくれ

“君”に触れたい。
とにかく“君”に触れたい。
日なたの窓で漂いながら、絡まりながら、“君”と同じ時を過ごしたい。
それ以外、何も望むものはない。
“君”の心に“僕”を深く刻み込んでくれ。

“僕”にとって“君”はかけがえのない存在であり、日なたの窓で寄り添い、ゆっくりとした時間を過ごすことに憧れています。
歌詞からは“君”の気持ちがわからないので、勘違い片想い野郎の妄想ソングかもしれませんが、“僕”の理想の結婚生活を歌っているような印象を受けました。
なので、テーマとしては「生」です。

しかし「メリーゴーランド」が「輪廻転生」を意味していると考えると、「死」がテーマの曲になります。
死んでも輪廻転生を繰り返して、ずっと“君”と一緒にいたい。
「瞳の奥へ僕を沈めてくれ」はつまり、「生まれ変わっても“僕”を忘れないでいて」という意味です。

そして“僕”が下着泥棒だとすると、「性」がテーマの曲になります。
「メリーゴーランド」は、洗濯用の丸いピンチハンガーのことをさしており、日なたの窓で漂うように揺れています。
そんな“君”の下着を見て、「君に触れたい 君に触れたい」と妄想しています。

そんなわけあるかい!

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