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スピッツ歌詞考察(第30回)醒めない


【基本情報】

醒めない
作詞:草野正宗 作曲:草野正宗 編曲:スピッツ&亀田誠治
4分0秒

<リリース日>
2016年7月27日(15thオリジナルアルバム「醒めない」)

<収録アルバム>
醒めない(2016年7月27日リリース 15thオリジナルアルバム)

【MUSIC VIDEO】

【歌詞】

歌詞は下記のサイトでご確認いただけます。

【考察】

覚えていてくれたのかい? 嬉しくて上ばっか見ちゃうよ
やけに単純だけど 繊細な生き物

まだ俺たちのことを応援してくれてたのかい?
単純で繊細だから、嬉しくて、照れくさくて、上の方ばっかり見ちゃうよ。
前作のアルバムから約3年ぶりのリリースとなり、「待たせてゴメン」と「待っててくれてありがとう」の気持ちから、照れくさそうに話しかけています。

昼の光を避けて ブサイクな俺の歴史上
陽の当たる場所を避けるように活動してきた、俺たちのブサイクな歴史。
紅白歌合戦などのテレビ番組出演のオファーを断り、ライブでも大きな会場は極力避けてきました。
世に出たいと願う割にはありえない選択で、それが不器用で不細工な歴史だと言っています。

ギターはアンドロジナス 氷を溶かしてく
男女関係なく楽しめるギターのサウンドで、みんなの冷えた心も溶かしていきたい。
「アンドロジナス」は、男らしさや女らしさという概念のどちらにも当てはまらない特徴を持つことを表現する言葉だそうです。
 
まだまだ醒めない アタマん中で ロック大陸の物語が
頭の中で思い描いているロックンロールへの情熱はまだまだ終わらない。
「ロック大陸」とは、FM TOKYOのレギュラー番組『SPITZ 草野マサムネのロック大陸漫遊記』のタイトルにもなっており、このラジオ番組を連想させるものとなっています。

最初ガーンとなったあのメモリーに 今も温められてる
さらに育てるつもり
最初にガーンと衝撃を受けたあのときの記憶を、今でも持ち続けている。さらに育てていくつもり。

カリスマの服真似た 忘れてしまいたい青い日々
でもね 復活しようぜ 恥じらい燃やしてく
カリスマの真似をしては失敗し、忘れてしまいたい若かりし頃。
でもね、そんな恥ずかしい思い出さえパワーに変えて甦らせようと思ってるんだぜ。

任せろ 醒めないままで君に 切なくて楽しい時をあげたい
もっと膜の外へ なんか未知の色探して
さらに解き明かすつもり
任せろ!
夢から醒めないままで、切ない音楽も楽しい音楽もファンに届けてやる。
もっと自分の殻を破って、未知の音楽を追求して、さらに新しい歌を作っていくつもり。 

見知らぬ人が大切な人になり
相性悪い占いも余計に盛り上がる秘密の実
運命を突き破り もぎ取れ
いままでスピッツのことを知らなかった人たちや、アンチだった人たちこそがファンになるような、そんな秘密の果実があるならば、運命を変えてでも
もぎ取ってやる。

まだまだ醒めない アタマん中で ロック大陸の物語が
最初ガーンとなったあのメモリーに 今も温められてる
さらに育てるつもり 君と育てるつもり
頭の中で思い描いているロックンロールへの情熱はまだまだ終わらない。
最初にガーンと衝撃を受けたあのときの記憶を、今でも持ち続けている。さらに育てていくつもり。

スピッツの半生を振り返りつつ、「これからも俺達のロックを続けていくので、みんなよろしく!」というメッセージソングです。
「性」の要素も「死」の要素もほとんど見当たらず、生き様を歌っているので、テーマとしては「生」になるでしょう。

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