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スピッツ歌詞考察(第77回)ナナへの気持ち


【基本情報】

ナナへの気持ち
作詞:草野正宗 作曲:草野正宗 編曲:笹路正徳&スピッツ
3分42秒

<リリース日>
1996年10月23日(7thオリジナルアルバム「インディゴ地平線」)

<収録アルバム>
インディゴ地平線(1996年10月23日リリース 7thオリジナルアルバム)

【MUSIC VIDEO】

【歌詞】

歌詞は下記のサイトでご確認いただけます。

【考察】

誰からも好かれて片方じゃ避けられて
前触れなく叫んで ヘンなとこでもらい泣き
たまに少しクールで 元気ないときゃ眠いだけ
大事なこと忘れていった

基本的に誰からも好かれるが、苦手な人は本当に苦手なタイプ。
いきなり大きな声で叫んだり、ヘンなとこにもらい泣きしたり、たまにクールになったりするし、元気がないなと思ったら単純に眠いだけだったりする。
そんな“君”を見ていると、大事な事もどうでもよくなる。

ガラス玉のピアス キラキラ光らせて
お茶濁す言葉で 周りを困らせて
日にやけた強い腕 根元だけ黒い髪
幸せの形を変えた
キラキラ光るガラス玉のピアスをつけていて、適当な発言で周囲を困らせる。
日に焼けた力強い腕、根元だけ黒い髪をしている。
幸せを感じるポイントが変わった。

だからナナ 君だけが ナナ ここにいる
ナナ 夢がある 野望もある たぶんずっと
ナナ、“君”だけしか見えない。
ナナ、一緒に見たい夢がある。
野望もある。
それはたぶん、ずっと続く。

街道沿いのロイホで 夜明けまで話し込み
何も出来ずホームで 見送られる時の
憎たらしい笑顔 よくわからぬ手ぶり
君と生きて行くことを決めた
街道沿いのロイヤルホストで、夜明けまで話し込んだ。
本当はラブホに行きたかったけど、何も出来なかった。
始発駅のホームで見送られる時の憎たらしい笑顔とよくわからないジェスチャーを見て、“君”と結婚することを決めた。

だからナナ 君だけが ナナ ここにいる
ナナ 夢がある 野望もある たぶんずっと
ナナ、“君”だけしか見えない。
ナナ、一緒に見たい夢がある。
野望もある。
それはたぶん、ずっと続く。

街道沿いのロイホで 夜明けまで話し込み
何も出来ずホームで 見送られる時の
憎たらしい笑顔 よくわからぬ手ぶり
君と生きて行くことを決めた
街道沿いのロイヤルホストで、夜明けまで話し込んだ。
本当はラブホに行きたかったけど、何も出来なかった。
始発駅のホームで見送られる時の憎たらしい笑顔とよくわからないジェスチャーを見て、“君”と結婚することを決めた。

登場人物は、主人公と“君”で、“君”の名前はナナです。
キラキラ光るガラス玉のピアスをつけていて、肌が黒く、根元だけ黒い髪(プリン頭)という特徴から、ナナはいわゆる「コギャル」のようです。
主人公とナナは、ファミレスで夜明けまで話すほどの仲ですが、付き合うところまではいってません。

しかし主人公は、ナナに対して「“君”と生きて行くことを決めた」と思うくらい魅力を感じています。
では、主人公はなぜそこまで「コギャル」のナナに惹かれたのでしょうか。

それは、ナナが主人公の「幸せの形を変えた」からです。
おそらくナナは、主人公が今までに出会ったことのないタイプの女性だったのでしょう。
話したり、その姿を見ているだけで、「幸せとは何か?」という概念を変えてしまうほどの衝撃を受けたのです。
まぁ、主人公が思い込みの激しいヘンなヤツなのかもしれませんが。

ちなみに、間奏部分の早送りになっている会話は、
「プール飛び込む時、男の人素っ裸で、ピルルンって、うふふふ(笑) エッチしてるし、うふふふ(笑) 不思議な映画だったけど、うふふふ(笑) 違う!イタリアの景色がすごく良くて、おしゃれなんだけどね、洋服とか」
というもので、草野マサムネ氏とFM福岡のDJである半田嘉子(のちにリーダー兼ベース担当の田村明浩氏の奥様となる方)によるものだそうです。

テーマは「性」(=「生」)になるでしょう。

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