G検定 NVIDIAの GPU と SoC

株式会社リュディアです。NVIDIA(エヌビディア) の GPU(ジーピーユー) と SoC(エスオーシー) についてまとめてみます。最近、いろいろな方と話をして NVIDIA が意外に知られていない会社であることがわかったので簡単なまとめです。

機械学習、特にディープラーニングを動作させるハードウェア環境が話題になると NVIDIA(エヌビディア)という社名がよく出てきます。米国の半導体メーカーでそこそこの歴史があります。米国の半導体メーカーのうち現存するもので規模の大きな会社を創業年順に並べてみました。

TI : 1930年
Broadcom : 1961年
Intel : 1968年
AMD : 1969年
Micron Technology : 1978年
Qualcomm : 1985年
NVIDIA : 1993年

28年の歴史をもつ会社です。しかし日経ビジネスにトヨタが頼った謎のAI半導体メーカーという記事が掲載されました。 IT系の方から ?? と思われたようです。謎のではないくらいの大手なのですが黒子のような会社なのでこのような記事になってしまったのですかね?

元々グラフィックス処理に特化したプロセッサである GPU (Graphics Processing Unit) を設計、販売している会社です。Intel との関係で言うと PC を購入するときに NVIDIA の GPU を搭載、と書かれている製品を見たことありませんか?主にゲーミングPC やクリエイター向け PC です。ここで重要なことは NVIDIA の GPU は単体ではシステムとして動作できず Intel などの CPU の横で画像処理に特化した演算を高速に並列に実行するために搭載されてきたということです。

この画像処理で利用する演算が AI の処理で使う演算と共通ものが多く、GPU が AI の演算でも利用されるようになり、AI 分野で NVIDIA や GPU が有名になってきました。2015 ~ 2016年のことです。

一方で NVIDIA は 2008 年に Tegra という SoC(システムオンチップ)を発表します。前述したように GPU は単体では動作できず CPU が必要です。いつまでも Intel や AMD の横にいるだけでは成長できないですね。そこで NVIDIA は ARM から CPU のライセンスを受け、ARM の CPU に自社の GPU を組み合わせて 1チップにした SoC を発表しました。これで自社製品だけで動作するシステムを作ることができるようになりました。実際、Tegra X1任天堂の Switch で使われています。

また個人でも購入可能な開発キットとして Jetson が発売されています。Jetson の中にも Tegra X1 が入っています。

半導体業界ではもともと有名な企業でしたが、AIブームにのってこの数年で大きく成長しました。今や AI 向け半導体の開発会社と書かれている記事も見ますが元々はグラフィックス用のプロセッサ開発会社です。しかし AIブームにのって NVIDIA の GPU も画像処理向けだけではなく AI 分野でよく使われる命令をサポートするようになっています。NVIDIA Tensor Core と呼ばれているものです。

今回は NVIDIA という会社自体と NVIDIA の GPU と SoC についてまとめてみました。会社と簡単な製品紹介のようになってしまいましたが興味を持って読んでいただけたら幸いです。

では、ごきげんよう。


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