2025年度/令和7年度大学入学共通テスト 試作問題『情報Ⅰ』第2問A 問3、問4

リュディアです。引き続き試作問題の内容を詳細に解説しながら見ていきたいと思います。試作問題は次のリンクを参考にしています。

問3

太郎さんは,先生から二次元コードを作成することができる図4のようなWebアプリケーションを教えてもらった。この二次元コード画像作成ツールは,二次元コード化する文字列とセルのサイズ(大きさ),誤り訂正のレベル(復元能力),画像ファイル形式を指定すると二次元コードの画像が作成できるものであった。


「誤り訂正機能だね。工場などでの製品管理でも使えるように,汚れや破損などで一部が読み取れなくても復元できるんだよ。読み取れない面積の割合によって復元できるレベルは4段階あるんだ。」について,興味を持った太郎さんは,この作成ツールを使い,二次元コード化する文字列の長さと誤り訂正のレベルによってどのようにセルの縦と横の数が変化するか調べることにした。そこで,試しに英小文字(a~z)で構成する文字列の文字数をいろいろ変えて二次元コードを作成したところ,表1のようになった。表中のn×nはそれぞれセルの縦と横の数を表している。

なお,この作成ツールではセルの縦と横の数は自動的に最適な数に調整される。また,復元能力の値(%)が大きいほど誤りを訂正する能力が高いことを表し,例えば,復元能力30%は,二次元コードの面積の最大30%が読み取れなくてもデータを復元できることを意味する。

この表1の結果から考えられることとして適当なものを,次の0~5のうちから二つ選べ。ただし,解答の順序は問わない。(ウ)(エ)

0.同じ復元能力であれば,文字数に比例してセルの数が多くなり,同じセルの大きさであれば二次元コードも大きくなる。
1.復元能力ごとに,文字数の一定の範囲でセルの縦と横の数が決まり,文字数が多くなるほど段階的にセルの縦と横の数は多くなる。
2.文字数とセルの数には関係が見られない。
3.ある文字列を復元能力30%で作成した二次元コードは,同じ文字列を復元能力7%で作成したものに比べ約4 倍のセルの数がある。
4.復元能力30%にするためには,復元能力7%と比べより多くの情報が必要となる。
5.同じ文字数であれば復元能力を変えてもセルの数は変わらない。

<解説>

順番に見ていきましょう。

0.表を横に見ると復元能力が同じであれば文字数に比例してセル数が多くなることは自明ですね。つまり0は正解です。
1.この選択肢は仕様としては正しいのかもしれませんが、与えられた表からは読み取れないです。そのため1は適当ではありません
2.表を横に見ると文字数に比例してセル数が多くなることは自明です。つまり2は適当ではありません
3.復元能力7%と30%ときに同じ文字数で比較するとセル数は4倍にはなっていません。そのため3は適当ではありません
4.復元能力30%の方が復元能力7%よりもセル数が増えています。つまり多くの情報を必要とするわけです。そのため4は正解です。
5.同じ文字通であって復元能力が変わるとセル数は変わっていますね。そのため5は適当ではありません

正解は0 と 4 です。

問4

次に,太郎さんは,図4のWeb アプリケーションを使って試しに表2のⅠ~Ⅲの三つの文字列について二次元コードを作成してみた。復元能力は7%と30%の両方を作成し,セルサイズもいろいろ変えてみたところ,表3に示す二次元コードが作成された。その結果,Ⅰ~Ⅲの文字列はアルファベットや記号,漢字などが含まれているので,表1の英小文字のみで構成された文字列の文字数とセルの縦と横の数の関係には必ずしもなっていないことが分かった。表3の空欄(オ)~(ク)に当てはまる適当な二次元コードを,後の解答群のうちから一つずつ選べ。

<解説>

まず(オ)は選択肢の中の最小セル数のものになることは分かりますね。つまり(オ)は2です。次に(キ)(ク)は 33x33 より大きなセル数であり、かつ(ク)のセル数は(キ)のセル数よりわけなので(キ)は3(ク)は1になります。のこる(カ)は0になります。まとめると(オ)=2、(カ)=0、(キ)=3、(ク)=1が正解です。

今日はここまでとします。

では、ごきげんよう。

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