G検定 シンギュラリティ #1

株式会社リュディアです。G検定で頻出のシンギュラリティ (Singularity) についてまとめてみたいと思います。シンギュラリティ自体の言葉の定義は公式テキストを参照してください。

シンギュラリティについて整理するために著名人の発言を以下のようにグループ分けします。
AIの発展に危機感を持つグループ
AIの発展に楽観的なグループ
AIを倫理的に制御可能と考えるグループ

今回は「AIの発展に危機感を持つグループ」についてまとめてみます。まず以下の図をみてください。G検定でも名前のあがる発言について発言時期と、シンギュラリティに到達すると考える予測時期についてまとめたものです。

シンギュラリティに到達

順に見ていきましょう。レイ・カーツワイルは米国の実業家、未来学者で2005年に大著 "The Singularity Is Near: When Humans Transcend Biology" にて 2029年に AI が人類の能力を超え、2045年にシンギュラリティに到達すると予測しています。邦訳も「ポスト・ヒューマン誕生 コンピュータが人類の知性を超えるとき」のタイトルで発表されています。この書籍では AI についてだけではなく、バイオテクノロジー、ネットワーク、ライフスタイルなど様々な未来予測を含みます。またすべてではないですが予想の多くの部分が的中していると言われています。私も邦訳を一読しましたが非常に興味深い内容でした。時間のあるときに一読されることをお勧めします。

次にヒューゴ・デ・ガリスについてです。彼は遺伝的アルゴリズムの先駆的な研究で有名なオーストラリアの人工知能学者です。著書 "The Artilect War" で 21世紀後半にシンギュラリティに到達すると予測しています。またそのときには「人工知能は人間の知能の1兆の1兆倍(10の24乗)になると主張」しています。

次はホーキングです。あまりにも偉大な英国の理論物理学者です。彼もシンギュラリティの到来について危機感を持っており「人工知能の進化は人類の終焉を意味する」と発言しています。

次はイーロン・マスクです。米国の実業家で電気自動車テスラ社や火星移住を実現化するためのスペースX社など桁違いの発想の起業家として有名です。また G検定対策として非営利団体の研究組織 OpenAI の創設者としても知っておく必要があります。彼は「AIによって仕事はやや無意味なものになるだろう、そして最後に残る仕事はAIソフトウェアの開発で、そのうちAIが自らが AIソフトウェアを開発するようになるだろう」と言っています。また「人工知能にはかなり慎重に取り組む必要がある。結果的に悪魔を呼び出していることになるからだ。ペンタグラムと聖水を手にした少年が悪魔に立ち向かう話をご存知だろう。少年は必ず悪魔を支配できると思っているが、結局は出来はしないのだ」とも言っています。非常に悲観的です。

次はビルゲイツです。マイクロソフトの共同創業者として有名です。彼は今のAI が文章の内容を理解しているわけではなく、単にパタンマッチングしているだけとの主張に対し「今現在、コンピュータは本を読むことができず、知識の表現の仕方もわからない。ある日コンピュータが人間同様に文章を読んで理解できるようになった時、とてつもない事態を迎えることになります」と発言しています。非常に強い危機感を持っているようです。

最後にヴァーナー・ヴィンジについてです。彼は米国の数学者、計算機科学者、SF作家であり、シンギュラリティという言葉を一般に知らしめた人物の一人です。過去の作品でシンギュラリティについて記載されているものが多くあります。1981年に発表されたマイクロチップの魔術師で既にシンギュラリティについての世界観を描いています。小説として描いており、警告、予告として時期を明言していません。そのため最初の図には入れませんでした。ヴァーナー・ヴィンジが「シンギュラリティは機械が人間の役に立つふりをしなくなること」と定義したこと、についてはG検定で頻出です。頭にいれておいてください。

今回はシンギュラリティについて危機感を持つ著名人の発言について取り上げました。

では、ごきげんよう。



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