チャット文化でのコミュニケーションを活性化させた「Good or New」
こんにちは、LINE Fukuoka株式会社 クリエイティブ室の峰尾です。
LINE Fukuoka(以下、LFK)では、業務上のやり取りはチャットがベースなので、チャットでのコミュニケーションに慣れる必要があります。
しかし、様々なバックグラウンドを持ったメンバーが業務を担当するクリエイティブ室には、意外とチャットでのコミュニケーションが苦手なメンバーがいたりします。
チャットが盛り上がっていない状態だと、新しくジョインしたメンバーは更に発言しづらくなってしまい、BOT以外は流れてこないような寂しいチャンネルになってしまいます。
クリエイティブ組織ではデザインフィードバックもチャットで進めているので、チャットの活性化は必須です。
今回、『ティール組織』の中で紹介されていたGood or Newを取り入れた結果、どのような効果があったのか共有したいと思います。
1、Good or Newとは
1日の始まりをポジティブ・ハッピーな脳に切り替えてから仕事を始めるという考え方です。LFKでは、『ティール組織』を参考に、良かった出来事か新しいニュースを投稿する運用にしました。
まずは、業務に関係なくてもOKな状態からスタートすると馴染みやすいと思います。
例えば、
・会社の近くにサンドイッチ店ができた
・フットサルで優勝できた!
・のら猫がすごい可愛かった
・マラソンを始めてみた!
など、なんでもOKです。
まずは1ヶ月続けてみてください。
LFKでは、3ヶ月くらいはこの状態で運用しました。
2、チャットが盛り上がらない原因
なぜ、チャットが盛り上がらないのでしょうか?
原因を考えてみましょう。
主な原因
・誰かが投稿すると思っていた
・もうみんな知っていることだと思ったので、投稿しなくていいと思った
・投稿内容が間違えているかもしれないので勇気がでなかった
・そもそも馴染んでいないのであまりチャットを見ていなかった
・投稿するより話したほうが早い
いろいろな理由がありますが、一番大きな理由は、心理的安全性が確保されていないことだと感じました。確かに間違えた発言をすると恥ずかしい気持ちや、もう間違えたくないという気持ちが強くなりますよね。失敗しない方法を教えることが多い日本の教育もその一因かもしれません。
もう1点は、主体性ですね。きっと誰かが投稿するだろう。という考えも確かに分かります。心的安全性があって初めて主体的に投稿してみようと思えるものかもしれません。
3、どのような変化が生まれたか
みんなの小さな幸せがチーム全体に広まり自然と会話が弾んだり、reactionでアイコンを送ったりする流れが発生しました。また、メンバーの知らなかった一面を知ることができるので、自然とスレッドで会話が盛り上がる様子が見られました。
↑メンバーの投稿
↑スレッドでの会話
大事なのは必ず上司も一緒に投稿することです。
上司も投稿することで、メンバーは本当にこういう投稿でいいんだな。という心的安全性が保たれます。
はじめの1週間で、毎日は難しいかなと思っていたけれど、案外やれるかもしれないといった心境の変化が見え始めるかと思います。1ヶ月も続けると普通のことになり、Good or Newが楽しみになってくるかと思います。最初に楽しみになってきたのは僕かもしれません(笑)
4、Good or Newを導入するにあたり注意点
どんな投稿が流れてきても上司もメンバーも受け入れてください。注意をしてしまうと心的安全性は確保されません。また活性化は徐々に生まれるものなので、無理にチャットを頑張らなくてOKです。
最初から投稿を限定するようなルールを作ると、継続も難しくなるため、まずは“良いことか新しい出来事を投稿する”というルールのみにしましょう。
慣れてきたら話題をデザインに関係するニュースにするなど、ルールの追加をしてもいいと思います。
5、終わりに
Good or Newを取り入れることで明らかにチャットの活性化に成功しました。デザインフィードバックのときにも気軽に自分の意見を伝えるメンバーが増えています。チャットまではできなくてもreactionでいいね、かわいいなどが必ず付いています。話すきっかけが生まれたことで、チャット以外でのコミュニケーションにも役に立っています。
コミュニケーションが活性化されれば、チームの状態も良好になるのではないでしょうか。発言する人が固定化されているよなー、なんの話題でもいいからチャットが盛り上がるといいのになど、悩んでいる方は、ぜひ試してみてください。
LINE Fukuokaでは、様々な職種の募集をしています。
LINEのクリエイティブに関わってより多くのWOWを生み出したいという方がいましたら、ぜひともご応募ください。
LFK一同ご応募お待ちしております。
出典
フレデリック・ラルー著『ティール組織 マネジメントの常識を覆す次世
型組織の出現』(英治出版,2018)