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児童養護施設で働く人

こんにちは、ヨウです。

今日は、施設で働く人について書きたいと思います。よろしくお願いします。


施設で働く人の種類

参考↓

児童養護施設には、施設長、児童指導員・保育士(0・1歳児 1.6:1、2歳児 2:1、3歳以上幼児 4:1、小学生以上 5.5:1、45人以下の施設は更に1人追加)、事務員、嘱託医、個別対応職員、家庭支援専門相談員、栄養士、調理員、看護師、心理療法担当職員、職業指導員などがいます。

施設によって規模や運営方針が違うので、それによって、職員数も上下します。今回は、その中からいくつかをピックアップして、私の経験から伝えたいと思います。



1.施設長

当然のことながら、どの施設にも施設長がいます。施設長は、施設の責任者であり、それと同時に、入所児童の「保護者」となります。だから、学校などの保護者欄には、担当職員ではなく施設長の名前が載ります。

人員配置、入所児童の受け入れに関しても、施設長が権限を持っています。そのため、施設長の意向や考え方によって、施設の仕組みが決められます。「施設長が変わったら、雰囲気が良くなった。」ということもあるでしょう。

どういう人が施設長になるかは様々です。実務経験があって昇任した人もいれば、社会福祉法人内で人事異動で急に施設長をする人もいます。公務員の天下りで着任する人もいるようです。


2.児童指導員・保育士

「担当職員」と呼ばれる人です。保育士か、教員免許があれば、児童養護施設で働くことができます。

現状では、0・1歳児 1.6人に対して職員1人、2歳児 2人に対して職員1人、3歳以上幼児は 4人に1人、小学生以上では 5.5人に職員1人、と決まっています。

小学生以上を担当する職員は、大抵2人で11人以内の子どもを担当することになります。これを手厚いと取るかどうかは意見が割れるかもしれませんが、私個人としては「もっと多くの職員を配置すべき」と考えています。子どもの世話をすることが仕事の職員さんとはいえ、あくまで仕事です。子どもの生活は24時間つづいています。一般家庭でも、1人で5人も育てている人はそうそういないだろうし、かなりの苦労だと思います。それが仕事であればまかり通るのは、ちょっといかがなものかと。給与や職員の待遇を見直す以前に、人員確保が早急だと思われます。

また、職員さんの離職率が高い傾向があります。結婚して辞めていく人も結構いるものです。


3.栄養士、調理員

施設では食堂を設けているところが多く、それに伴い、栄養士さんや調理員さんがいます。学校の給食の先生と思ってよいでしょう。栄養バランスや量、アレルギーなんかも考慮されて、毎日おいしい食事を提供してくれます。

調理員さんは、非正規採用の方が多いイメージです。


4.心理士・心理担当職員

施設に来る子どものほとんどは、虐待による精神的な傷を負ってやってきます。心理士による施設入所時・入所中・退所前の心理ケアや心理教育は、子どもにとって必要な支援です。だから、心理士の存在は、とても大切です。

施設によっては、専任として施設に在籍している心理士がいます。しかし、心理担当の多くは、指導員と兼任して心理職をしているようです。これは心理職全体の悩みとも言っていいことですが、大学院の資格でありながら正規採用枠が少ないのです。

ちなみに、私がいた施設での心理職担当は誰かわかりませんでした。もしかしたらいなかったのかもしれませんし、指導員の中に紛れていたのかもしれません。


終わりに~児童養護施設職員の厳しい現状~

児童養護施設の子どもたちには、専門的なケアが必要だと言われていますが、専門性を高める勉強する時間や、子どもと十分に関わる時間が足りないことが現状でしょう。入退所、進学、引継ぎやその他子どもに関わる事務処理に加え、それに伴う会議、居室の管理などもしなければならず、頭も体もフル稼働していることでしょう。それに見合った給与が支払われているかといえば、そうではない方も多いのではないのでしょうか。

そういった、厳しい状態で働き続けている児童養護施設スタッフの皆さんを心から尊敬しています。また、虐待の問題が社会的注目を浴びている今だからこそ、厚労省のお偉いさん方に、声を大にして言いたい。職員さんが、しっかりと子どもと向き合うことが出来る環境づくりをしてほしい。給与を上げるだけではなく、職員さんがしっかりと子どもと向き合えるような仕組みにしていただきたい。施設職員は、子どもの未来を支える大切な方々です。国を運営し続けるための投資だと思って、児童福祉に関わる方々の現状を良くしてあげてください。


今日は、この辺で。


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