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ソムリエ野尻 メモリアルワイン【第1回】

こんにちは。ソムリエ野尻です。
ワインを本格的に仕事にしてから15年ほど経ちました。今までに飲んだ(味わった)ワインの種類は何種類になるんですかね。コロナ前は年間で2~3000種は味見はしてましたので、3万種位は味見してるでしょうか。もちろん全部覚えているわけではありませんがね。
その中でも特に思い入れのあるワインというのはソムリエ誰しもが持っているものです。そして、そんなワインは流行り廃りにかかわらずお客様にお勧めしたくなるものです。そんなワインを不定期にご紹介していこうと思います。
記念すべき第1回目にご紹介するワインはこちら…..

キュヴェ マリークリスティーヌ ロゼ(フランス/プロヴァンス)


ロゼワインの想い出

私は25歳~28歳の時、東京・竹芝にあるインターコンチネンタル東京ベイのフランス料理レストラン「ラ・プロヴァンス」で勤務しておりました。このレストラン勤務時にソムリエ資格を取りました。
地中海料理をメインにしたレストランで、いつも美味しそうだなあと思いながらサービスをしていました。
このインターコンチネンタルホテルを退職し、次に銀座のフランス料理店に入社するのですが、その間を2週間あけて念願のフランスバックパック旅行に出かけました。(人生初の海外旅行でかなり緊張していたのを憶えています)
その時の一番のメイン訪問地がレストランの店名にもなっていたフランスのプラヴァンス地方。中でもワインの産地として非常に有名なカシーという小さな港町に3日間滞在しました

カシーは素敵な港町です

と言ってもワインと食にしかあまり興味がなかった私は食事時以外は海辺でビールを飲みながらぼんやりしたり、波の音を聞きながら文庫本読んだりと今から思うと贅沢な時間を楽しんでおりました。
そして、おなかがすくと、レストランに向かいます。

すてきなレストランやカフェがいくつもあります

テラス席のあるレストランがいくつもありますので、日替わりで適当に選びます。大体どこでも美味しいので大丈夫。そしてプロヴァンス地方の名物料理がこちら。

ブイヤベースと言う魚介の具だくさんスープです。レストラン勤務時にもこれをスペシャリテ(看板料理)として出していたので、本場の物を食べてみたいなとずっと思っていました。食べた感想は、勤務していたレストランのブイヤーベースの方が洗練されていて美味しい!フランスの方が濃厚で素朴な感じ。ちょっと意外でした。やはり日本人が作るフランス料理は日本人の口に合うのでしょうか。
そして、このブイヤベースに合わせて最高に美味しいのが最初にご紹介したロゼワインでした。あと、地中海を眺めながら日本人のいない小さな町でロゼワインを飲むと言う非日常もこのワインをより良い想い出にしてくれています。

今回のワインのご紹介

マリークリスティーヌ プロヴァンス ロゼ 750ml 税込2,068円

シャトーの創設は15世紀に遡り、18世紀まではフランスの王室御用達だったという名誉な歴史もあります。ワインの名前は、設立者の祖父アンリが愛した妻の名前から取り、ボトルのデザインは、孫娘のシャルロットが手がけたものです。アール・ヌーヴォーを愛した彼女がエミール・ガレの作品からヒントを得たもので、これはプロヴァンスで最初の“オリジナルボトル”として登録されました。
味わいは辛口で、スッキリとした口当たりが特徴。地中海料理にはもちろんのこと、肉でも魚でも野菜でも、幅広い料理にマッチします。
味わいはもちろんですが、ロゼワインと言う色鮮やかなピンク色のワインが食卓を非常に華やかにしてくれますので、ぜひ一度お試しください。