福井の地酒が一合缶で手軽に楽しめるようになった件(前編)
日本酒の容器と言えばほとんどの方が瓶を思い浮かべますよね?あとは紙パックとかカップ酒ですかね。
でも例えばビールならどうでしょう?瓶ビールとか樽生ビールもありますが、ご家庭で多くの方が飲まれるのは缶ビールではないでしょうか。
日本酒を缶入りにしたら、もっと気軽に日本酒を楽しめるはず。そんな思いもあり、この度アルミ缶入りの日本酒を、福井の蔵元様と力を合わせてつくりました!
1.缶入りの日本酒とは
実は缶入り日本酒は50年の歴史があります。パイオニアはご存知の方も多いと思いますが、新潟・菊水酒造さんの「ふなぐち」。昭和47年(1972年)に発売され、現在でもコアなファンがいらっしゃるベストセラー商品ですね。
以来、複数のメーカーが缶入り日本酒を発売してきていますが、特に地方の中小規模の酒蔵の多くは未だ瓶が主流です。
2.何故アルミ缶入り日本酒が広まらないのか?
もちろん蔵ごとに事情は異なると思いますが、主に3つの理由からだと言われています。
①イメージ
瓶の方が重厚で高級感があるし、なんとなく美味しいそうなイメージありますよね。実際、酒質にあった器に注いで提供されたお酒はとても美味しいです。
②充填の問題
どの蔵も瓶への充填設備はありますが、缶の充填を始めようと思うと専用の設備を導入しないといけません。多額の費用や場所も必要なので、そう易々と投資は出来ません。
③製造ロット
設備を導入したとしても、1回に数万本を製造する必要があるらしいです。一社が製造して在庫を持つにはハードルが高い量です。
3.アルミ缶入り日本酒はメリットだらけ
しかし、アルミ缶入りは瓶にはないメリットが沢山あります。
①品質保持に優れている:遮光性と密封性が高いのでいつでもフレッシュ!
②軽くて持ち運びしやすい、場所をとらない:瓶だと、ご家庭の冷蔵庫に入れづらいときもありますよね。
③割れる心配が無い:瓶はこれが心配ですよね。
④リサイクルしやすい:アルミ缶のリサイクル率は約96%と言われています。瓶もリサイクルされますが、リサイクル率は70%程度です。
⑤そのまま飲める:アウトドアや旅のおともにもピッタリ。
⑥デザイン性が高い:缶全体を使ってデザインできます。
さきほど、瓶の方が美味しいイメージと書きましたが、缶入りも器に注げば同じように美味しいので、むしろ缶入りの方が鮮度が保たれ易いのでより良いですよね。
4.今、アルミ缶日本酒が大注目なんです
多くのメリットがありながら、様々な事情で広まってこなかった缶入り日本酒ですが、徐々に広まりをみせつつあります!
なぜなら、ネックになっていた充填やロットの問題が解消されつつあるからです。
自社充填ではなく、充填を請け負う企業が登場し、また複数の蔵と共同で充填することで、比較的小さなロットでつくることが出来るようになりました。
さらに、業界では瓶不足が深刻な問題となっています。
コロナ禍での出荷量の落ち込みによる回収びんの不足、瓶製造メーカーの廃業、残った瓶メーカーにおいても設備メンテナンスで製造量が減少など、問題が重なり、困っている酒蔵が多い状況です。
酒はあるのに詰められないとか、やむを得ず本来の瓶とは異なる瓶に詰めて販売するなどの事態に陥っています。
また、コロナ禍で家飲みが広がり、飲みきりサイズの需要が高まっていることもあって、アルミ缶入り日本酒を手がけようとするメーカーが増えています。
リカーワールド華でも、手軽に美味しい福井の地酒が楽しめる商品を、県内だけでなく全国の多くの方に届けるため、一合缶入り日本酒を発売しました!
後編では、リカーワールド華の一合缶についてご紹介させて頂きます。
お楽しみに!