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前を向いてひた走る力が、また大きな力になる。

(※被災の様子や当時の写真はありません。)

当時は北海道の小学4年生でした。

あんなにも大きな揺れを体感したのは初めてのことだったので、学校の友達と不安な思いで、机に隠れていたのを思い出します。

家に帰ってテレビをつけた時の衝撃は、あの時誰もが感じたのではないでしょうか。小学生の弱々しい少年が一人、夕暮れ時の薄暗い居間であの映像を見るのは、とても見るに堪えない映像であったと思い出されます。半泣きでした。

10年が経ち徐々にあの時の記憶も忘れてきています。

私はこの10年を振り返り、一度三陸海岸の状況を実際にこの身で確かめておきたいと思い、足を運びました。

気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館、東日本大震災津波伝承館など当時の様子を写真や映像、被災物などから知ることができたのはもちろん、実際に町を歩いたり見たりすることで、表現が難しく、何とも言いにくい感情が沸き上がってきました。


今もなお、復興への道は続いています。

でも、この目で見た三陸海岸の町や人々は間違いなく前へ進もうとしていますし、進んでいると感じました。

辛く苦しい経験を、後世へと受け継いでいくこと。それはとても重要なことです。
しかし、今を、心から全力で生きている人たちも当然のようにそこにはいるんだ、というのを情報だけに頼らず、自分で体感することができました。

決して忘れてはならないことだけれども、いつまでも忘れないわけにはいかない。そう思います。

忘れないために、あの時を経験した多くの人があの記憶を思い出し、次へと伝え継いでいくことが大切だろうと思います。

前を向いてひた走る力が、また大きな力として、この先の10年を新たに作っていけると信じています。

#それぞれの10年

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