大人数分料理覚書

合宿時期:6月下旬から7月上旬
合計人数:14人(外山さんと自分を含めた人数)

・カレー、肉じゃが、シチュー、麻婆豆腐は食べる方も苦手な人が少なく、作る方の手間も少なくてお勧め。麻婆豆腐は辛いのが苦手な人もいるので甘口にするのが無難。合宿生にあらかじめアレルギーがある食材、苦手なものや食べられないものを聞いておくと良い。

・はじめて作る人は桜子さんのノート(https://note.com/saqrako/n/nfaebe32cd703)に記載しているレシピをそのまま真似て作るのが良いと思う。張り切って何か凝ったものを作ろうとすると大人数分料理の勝手がわからず、詰む可能性が高い。

・分量に関してはその時の合宿の人数分+三人分くらいが分量として丁度良いと思ったが、最初の1,2日程は料理とご飯の余り具合を見てその後作る分量を調整するのが良い。なお、大人数分だと調味料は正確な分量入れずに通常の量より多めに入れた方が味がしっかりつく。味見しながら足していくのが確実で良いと思う。

・一番最初に作る時は台所の勝手や大人数分の料理を作る要領がわからなかったので、余裕を持って3時間前から調理を開始した。

・料理係は洗い物はなるべく手が空いてる人がやって下さい、と合宿初日に呼びかけて、洗い物は手が空いてる合宿生にやってもらい調理以外の負担を減らした方が良い。(はじめて料理係をやる人や慣れてない人の場合はとりわけ調理と買い出しに時間と労力を費やすことが想定されるので、なおさら手が空いてる合宿生にやってもらうと良いと思う。大人数の料理に慣れている人でそこまで負担に感じなければ洗い物まで全部自分でやるのもあり。)
特に夏場はエアコンのない台所におそらく1時間強〜2時間程度は立つことになる。自分が合宿の料理係をやった6月下旬ですら真夏並みの暑さだったため、特に7月8月は熱中症の観点から料理係は洗い物の時間は極力減らし、台所に長時間立ち続けることを避けた方が無難。

・明太子、キムチ、アボカド、ツナなどご飯にそのままかけて食べられるものや調味料を足してご飯に混ぜて食べられるものを冷蔵庫の中にストックしておくと料理に失敗したり、思ったよりメインのおかずの量が少なかったり、何らかの事情でメインのおかずを食べられない人がいた場合に重宝する。ただし外山さんは明太子(確かキムチも?)が苦手。

・麻婆豆腐は刻みねぎを入れるだけで、入れないよりも格段に美味しくなる。刻みねぎはねぎが刻んである状態のものがルミエール(スーパーの名前)に売ってるのでそれを3パックくらい投入すると良い。

・自分は一度バジルリゾットを作ったが、リゾット系は具材をあんまり切らなくて良い上に色々具材を入れてご飯を鍋に入れてアルデンテにするだけなので時間が短くて済む上に楽。お腹にも溜まるし、野菜や肉を入れれば栄養バランス的にも良い。デメリットとしては、ご飯を水でアルデンテにする時に鍋を何度もかき混ぜないといけないのでかなりの腕力が必要かつ腕がかなり疲れる。それ以外の点では他の料理よりも気軽に作れるし、バジルペーストを入れればバジルリゾットになり、トマト缶を投入すればトマトリゾットになる。腕力に自信がある人は色々とバリエーションを変えて作ってみても良いかもしれない。米からアルデンテにするには時間がかかりすぎるので、リゾットを作る場合は早めに米を炊飯器で炊いておくことが重要。

・一度お椀にアボカドと海苔と胡麻油等をご飯にのせて食べる丼料理を作ったが、鍋で煮込むより大人数の盛り付けを丼ごとに14人分するのは作業に時間がかかって大変だった。火を使わなくてもできるというメリットはあるが盛り付けが大変なのであまりお勧めはしない。

・時間に余裕のある日の夜、夜食にバナナのフランベを作ったら喜んでくれた。合宿生がお酒(コニャック)を買ってきてくれたおかげで作ることができた。ありがたい。簡単に短時間で作れる上に美味しいのでデザート代わりに良い。もしバナナが余ったら誰かが朝食に食べてくれるだろう。

バナナのフランベのレシピ
1.バナナを薄切りに切る
2.鍋にバターをしいて溶かす
3.バナナに適量の砂糖とコニャックをかけて焼き色がつくまで中火で焼く
4.バナナをひっくり返してコニャックが全部飛ぶまで焼く(焦がしすぎないように気をつける)
5.完成(適当にシナモンパウダーを振りかけたりしても美味しいと思う。)

・外山さんと買い出しに行くときは、事前に3日分程度のレシピとその他の必要なもの(猫や餌やティッシュ等の日用品)を書き出しておいて、その中から取りに行ってもらいやすいものをいくつかピックアップしてメモか何かに書いたものを外山さんに渡すと買い物の効率が良くなる。3日分で10人以上だと膨大な量の買い物になるので、2日分くらいでも良いと思う。買い出しのタイミング的に翌日の分の昼食までの具材があればなんとかなる。ただ自分は終始テンパってたので、そんなスマートな買い物はできておらず、口頭で外山さんに持ってきて欲しいものを伝えていたが、今思えばかなり効率が悪い買い物をしていた。買い出しは大体講義の間の昼食時(1時間程)に行くので、あまりゆっくり買い物をしている時間はない。
一応冷蔵庫に合宿生に必要なものを書いてもらうメモが貼ってあるが、買い出しに行く時には再度合宿生に何か必要なものあるか、足りてないものがあるか、口頭でも確認してから買い出しに行くと必需品等の買い忘れを防げる。

・自分の時は急遽ガスが使えなくなり、料理ができなくなったこともあり、2回ほど近所のお弁当を注文した。お弁当屋さんはここ(店舗情報|【大分・福岡】ポッポおじさんの大分からあげ)を使用した。大人数の予約は1時間ほど前に電話で事前予約をする必要がある。1時間以上前に電話して予約しておくと安心。自分がお弁当を注文する時はチキン南蛮弁当か唐揚げ弁当か合宿生の希望を聞いて注文した。自分の時は合宿生がLINEのアンケート機能を使用してそれぞれ必要な個数をわかりやすく提示してくれた。ありがたかった。
お弁当屋さんから1人で10人以上ものお弁当を持って帰ってくるのは無謀なので、手が空いてる合宿生に手伝ってもらうか外山さんに車を出してもらうと良い。

・玉ねぎは外山さんが安く買える場所を知っているので、玉ねぎが足りなくなった時は外山さんに玉ねぎを直接頼んだ方が安く買える。(自分が丁度合宿やっていた時に一時的に安くなってただけかもしれないので、これはその時料理係をする人がその都度確認する必要があるかもしれない。)

・じゃがいもは皮を剥かなくて良い新じゃがを買うと楽。皮はむく必要ないが、芽は取り除いて泥はしっかり洗った方が良い。

・ピーラーはよく切れる(桜子さん曰く、指が削げるほどよく切れる)ので、注意が必要。洗い物をやる時に何回か指を切りそうになったので、合宿生含めピーラーを洗う時は刃先に気を付けた方が良い。

・包丁の使用に慣れてない人は千切りと微塵切りの工程がある料理は避けた方が良い。千切りか微塵切りがあると、いくら他の作業工程が少なくても通常より調理時間が長くなる。大人数分の料理の野菜の千切りと微塵切りは思った以上に手に負担がかかるため、お勧めしない。包丁使いが巧みで、料理が滅茶苦茶得意である自負がある人以外はなるべくざく切り、乱切り、輪切りくらいで済む料理にした方が無難。

・ご飯を炊く時は、目盛りよりも少し多めに水を入れると丁度良い硬さの仕上がりになる。炊飯器の目盛り丁度で水を入れるとご飯の仕上がりが硬くなることが多かった。少し水を多めに入れて、さらに常備してある鬼ころし(日本酒)を大さじ1,2杯程度入れるとちょうど良い硬さの仕上がりになる。ちなみに小さい炊飯器の方が仕上がりが硬めなので、小さい炊飯器の方は大きい炊飯器よりも水を目盛りより多めに投入すると良い。この匙加減に関してはやりながら覚えるしかないかもしれない。最初は気持ち多めに水を入れることを心がければちょっと硬めでも柔らかめでも食べられるご飯が完成する。
それでも硬いと思う時は、鬼ころしを大さじ1,2杯入れてしばらく保温すると丁度良い硬さになってる。合宿期間中、鬼ころしには大変お世話になった。それでもどうしても食べられないほど硬いご飯が生成されてしまった場合、おかず次第ではご飯の代わりに食パンをトーストして出すのも選択肢として有り。

・大人数分なので、米を炊き忘れると米が炊けるまでに時間がかなりかかってしまい大変である。米は炊き忘れない方が良い。そう心に誓っても忘れる時は忘れるのだ。自分は2回米を炊き忘れてしまった。米は必ずしも丁度良い硬さで炊けなかったりすることもあるので、仕上がりのご飯の味は変わらないので早炊き設定で炊いた方が良い。某日、自分が米を炊き忘れて炊飯器の前で凍りついていたら、合宿生がどうしたんですか?と尋ねてきて事情を話したら、早くご飯が炊けるように炊飯器を撫でてくれた。炊飯器を撫でてもどうしようもないことはわかっていたが、私も一緒に炊飯器を撫でた。炊飯器を撫でたら早く炊けるとは微塵も思ってなかったが、それでもなんかありがたかった。心なしか普段より米が早く炊けたような気がする。あの時一緒に炊飯器を撫でてくれた合宿生、ありがとう。

・自分が料理係をやった時はガスが止まり、風呂場のお湯が出なくなる、ガスコンロの火がつかなくなるトラブルがあった。大人数で使用しているとたまに勝手にガス会社に止められることが稀にあるらしい。台所にある給湯スイッチの電源を入れても温度が表示されない場合は、裏庭にあるガスメーターの表示がどうなっているかと、コンロ付近にある給湯器のコンセントがしっかり刺さっていることを確認した上、それでもガスが停止している場合は桜子さんに相談する。(2日程度で復旧した。)

・料理は1日だけではなく10日間あるので、どこかのタイミングで手を抜いた方が良い。最初は適切な手の抜き方もわからないと思うので、作ることが困難になったり体調が悪い日などは既製品のお弁当やスーパーのお惣菜を利用すると良い。


・何か自分一人で解決できないことが起きたり、困った時はとにかく歴代の料理係の人に連絡して聞くか、外山さんに相談すれば大抵はなんとかなる。


最初の3日間くらいは心が折れそうで翌日もちゃんと料理が作れるのか不安だったけど3日目くらいが山場で、あとはどうすれば良いか大分要領が掴めてきてなんとかなった。作った料理を食べて体調が悪くなったり、死人が出たりしなくて良かった。
歴代の料理係を務めた方々の遠方からの手助けも本当にありがたかった。米を炊き忘れた時は炊飯器を前にして顔面蒼白になり、パニクって歴代の料理係の方々に鬼電するメンヘラと化していた。(申し訳ない)

合宿後に私が余らせた具材を使って料理を作ってくれた合宿生がいたり、帰る時にわざわざ10日間料理を作ってくれてありがとうございました、と丁寧にお辞儀しながら伝えてくれた合宿生がいて泣きそうになった。
何回も人様の配慮と優しさに泣きそうになりながらいちいち泣いたらキモい奴だと思われるかもしれない…と思い実際に泣きはしなかったけど、色んな人の配慮と優しさが身に染みた10日間だった。

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