見出し画像

くちぶえ番長

小6の姪に薦められて読んだ本。あの赤ん坊だった姪に本を進められるなんて感慨無量。しかも私の大好きな重松清さんの本!

期待にたがわず、相変わらずのあたたかく、心にじんわり感慨が残る一冊。
犬が死ぬシーンで号泣しましたが、姪は「え?あそこで?泣くの?」と意外そうな様子。考えてみたら私もあまり小学生の頃、本で泣くことはなかったな。かわいそうだな、とか大変だなとかは思ってもそれで泣くということはなかった。

歳をとると感情の制御ができにくくなって涙もろくなるというのを
どこかの本で読んだけど、それだけじゃなくて、行間からこれまでのいろんな経験を思い出してしまうから、本を読んでも泣けるのではないかしら。
つらいことを思い出す、という意味ではしんどいかもしれないけど、他の人のいろんな悲しみを想像できるというのは美しいことなのではないかなあ。そして重松さんの本は、なんでもない悲しみ、なんでもない喜びを堪能できるから、歳をとればとるほど、心に残る一冊たりえるのではないか、と思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?