[第6回]ベトナミーズギターレッスン開始!ベトナム伝統音楽の譜面を学ぶ
ベトナム訪音記 第6回
タイニン省の伝統音楽教室VỀ NGUỒN(ベェンゴン)にてベトナミーズギターのレッスンがスタート!先ずは基礎的な音楽用語とベトナム伝統音楽の譜面の読み方から教わります。
前回、教室を目指す回はこちら
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第5回 タイニン省の伝統音楽教室へ
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朝の教室
2016年1月8日、ベトナム2日目。
6 :30ホテルで起床、途中屋台でバミンミーと水を買いながら7 :30頃教室へ。
前日教室に到着した時はすでに陽がくれかけてたので改めて明るい光の元で教室を見渡す。奥に黒板と祭壇のようなものがあり、壁には弦楽器がずらり。
写真や表彰状なども飾られている。
周りを少し散歩してみる。
教室のある道を少し奥に歩くと田んぼが広がるのどかな風景。遠くに見えるのがバーデン山。
買ってきたバインミーで朝食をとりながら先生と滞在中のレッスンについて相談。ベトナミーズギターの演奏を基礎から教えてもらえることになり、そのままレッスンスタート。
伝統音楽の世界へ
ベトナミーズギターという楽器に魅せられて無知のまま飛び込んだタイニン省の音楽教室。いざレッスンが始まってみると、そこはまさに伝統音楽の世界。まだ言葉も文化も分からない国の人たちの生活と歴史が生み出し積み上げてきた音楽を学ぶ入り口に立っている。
それは気づいたら深くて底の見えない谷の縁に立ったような気分。
教室にたどり着くまではそれだけで必死で何を学べるかもわからないまま。学ぶ内容が少しずつわかってくると、未知の世界に入っていくワクワク感と大変なことを始めちゃったなぁという不安が胸の中をぐるぐる回る。
今回の教室での滞在はわずか11日間。
一体何を得て帰れるのだろうか。
ビデオカメラをセットして何やら撮影の準備を始める先生。
レッスンの様子を撮影された動画。
通訳のティンさんを交えて基礎用語から教えてもらう。
ベトナム伝統音楽の譜面を学ぶ
ここでちょっと専門的な話へ。Vong Co(ヴォンコー・ヨンコー)という曲で譜面の簡単な説明を。
<音階名と運指>
(A)「音階名」
譜面上のLiu、Xu、yという英字のような表記。ドレミのようなものを表す。(B , C D)「押さえる指(左指)、フレット、弦」
左手の運指を表します。
例えば、「Liu(上に1,51)」の場合、1の指(左手人差し指)で5フレット1弦のLiuという音を弾くということになります。
※Liuなどの音階名は演奏時のキーによって対応する音程が変わります。
<音の長さ>
Liuなどの音階名の下にある「*(アスタリスクのような印)」がNhịp(ニップ)といって、拍の間隔を表しています。
Nhịpのある位置が4分音符のクリックの鳴る位置ようなもので、Nhịpから次のNhịpの間に音階名1つならば4部音符、音階名が4つあればそれぞれが16部音符といった具合です。
<その他の記号>
その他、弦を押し込む「 Nhốn(ニョン)」や音を揺らす「Rung(ルン)」などの記号が使われます。慣れるまでは大変だけど、意外とシステマチックな譜面。
ちなみに譜面はこの曲の0:47〜1:18くらい。ただ譜面の上半分はかなりリズムが揺れていので少しわかりづらいかも。
非5線譜の魅力?
思えば5線譜以外の楽譜で音楽を学ぶのは2回目。
1度目は2008年のインドネシアで歌を習った時、2回目が今回。
非5線譜というと5線譜より劣っているとか原始的なイメージがある人も多いかもしれませんが、実際に学んでみると決してそんなことはなく、システマチックだったりニュアンスや演奏方法、曲の構造を理解しやすかったりと優れた点はあると思います。譜面の視覚情報からイメージされる曲の印象も5線譜とは異なるし、そこには演奏する上で大事にする表現の根源的なものへのヒントが隠されているようにも思いました。
まだまだレッスンは続きます。
◯無料音楽教室
楽器販売開始後に演奏に興味を持ってくれた人のために無料の音楽教室ができないかなと思っています。1曲練習するだけでもベトナムの音楽の面白さをかなり感じてもらえるかなと。興味がある方は是非参加してください。
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次回は
第7回 ベトナムの口三味線?基礎練習方法からみえる音楽と言語の関係
譜面の基礎知識を学んだら、次は曲を覚える練習へ。まだ楽器は持たずに譜面を口三味線のように読み上げる練習をします。
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