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霧の行方

一晩降った雨は朝には止んで、
山の麓には霧が立ち上がっている。
ゆっくり西から東へ流れ、
やがて扇状の大地に溶けていく。

残った山は斜めの朝日を浴びて
山肌に陰影を作る。

陰に残された霧の粒子は山に吸い込まれ
または日にさらされ大気に飛び立つ。

いにしえから当たり前のように。

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