【随想】給食準備室
中学生のとき、給食は市の給食センターから学校の「給食準備室」に搬入されていた。
放課後に友だちと中学生特有の戯れで準備室に閉じ込めたりして遊んでいた。
流れでK君を閉じ込めた所、
「開けろ!開けろ!」と最初はドンドン叩く音が聞こえていたが、
まもなく静かになった。
10秒くらい経っただろうか、
無音である。
異変を感じ、扉を開けてみると、
部屋の奥の窓が全開になっており、
カーテンが揺らめいている。
窓の下には上靴が揃えて置いてある。
まさかではあるが、この約10秒の間に
①絶望し、
②思い詰めて
③飛び降り自殺
まで一気に進んでしまったのだ。
その瞬間、給食運搬車の陰からK君が踊り出て来たので、
俺たちは息ができなくなるくらい笑い転げた。
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