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大寒によせて

一年で1番寒さが厳しくなるという日。
私は1週間前から38℃台の熱が出て、3日間上がったり下がったりを繰り返し、解熱後は鼻水→咳に移行し、あともうちょっと!というところまで復活してきました。

ここ数年、季節のお知らせのようにやってくる冬の風邪。以前は風邪をひいてしまうことや、休むことに罪悪感がありました。そんな私に「風邪をひける身体で良かった」と言ってくれたのは、私にアロマの手ほどきをしてくれた、沖縄に住む中野郁子先生でした。

「風邪は体の不調を知らせ、奇麗にしれくれるガス抜きのようなもので、カズちゃんの体に出せる力があるということ。」だから、良かったね、と。

その当時、仕事が忙しい中で一念発起し、沖縄に長期滞在しながら専門的なアロマテラピーを学んでいたので、貴重な時間を潰してしまう自分にガッカリ落ち込んでしまって。そんな時にかけられた先生からの言葉は、新しい風が舞い込むような新鮮さがありました。風邪を肯定的に捉えるというより、自分の身体を信頼するきっかけになり、自然療法に長けた郁子先生のおかげもあり、しっかり養生し、身体と向き合うことが出来たのでした。

その後も植物療法や中医学を学び、薄々は気づいてはいましたが、冷えとり健康法を実践してみて、私の不調の根本的な原因は”冷え”だった、と自覚するようになりました。

冷えとり健康法でいう「冷え」とは、冷え性のことではありません。頭と足の温度差、また身体の内と外の温度差、食べすぎや、心のあり方なども「冷え」と捉え、暑がり人でも冷えはあると考えます。

私は中医学でいう陽虚(火が足りず冷えやすい)という体質で、自覚のある冷え性にプラスして、何十年もファッションや食事で冷やす暮らしをしてきた「冷え末期状態」でしたが、この健康法を実践してすぐに、友人から「肌ツヤツヤで光ってるよ!!」と言われたことや、ホルモンバランスによるメンタル的なアップダウンが落ち着き、心も体もほんとーーーに楽になり、嬉しくて1年半続いています。 

冷えとり健康法では、熱は”身体の奥の毒だし”といわれていて、今回も熱がある時は足元に湯たんぽを欠かさず、ふらつきがある時以外は2〜3時間ほど半身浴をしていました。

内臓をとことん休め、漢方などの植物の力にも頼り、毎朝快くなっていくことが、私の身体への信頼にも繋がっていきました。

私にとって年に一度の熱出しは、自分の思考、生き方を点検する時間です。
純粋な、腹からの気持ちだけで日々を生きているか。

冷えとり健康法を発案した医師の進藤義晴先生の著書には、『心の冷えの毒は、体の冷えの毒の5千倍強力』とあります。

私が年に一度、熱を出すとき、頭で考えることに忙しくなっている場合が多く、熱のときは「手放すしかない」というタイミングだったりします。

自分自身の身体と心を信じきると、自然と周りを信頼して委ねられるようになる。全ては繋がっているという感覚が、また、私の中に戻りました。

熱を出せる私の体に、ありがとう。 
ゆっくり休ませてくれた周囲の皆さまにも心から感謝します。

大寒の日、皆様あたたかく過ごせますように。


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