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イギリス生活、早くも半年

英国へ転居してきて今日でちょうど半年。
大きなプロジェクトのキックオフ会議を、危なっかしい進行ながらやり切った。

プロジェクト自体は正式に始まったばかりというのに、私としてはすでに一仕事終えた気分。
何しろプロジェクトメンバーが英・米で合わせて50名くらいいて、そのうちの大多数は初めて仕事をする人たち。
これまでにも中小サイズのプロジェクトは回してきたものの、部門において4大案件の一つに数えられる本件は、グローバルサイドと米国サイドに加えて提携会社との連携も不可欠なので、それはそれは調整に気を使う。

予定調和的な会議は茶番だが、下手したら日本でやっていた以上の念入りな事前ネゴが、会議の目的達成に欠かせない。
なにしろカタコトの危なげなExpatが仕切りだしたら誰しも不安と疑念を抱えるので(私が相手の立場だったとしてもびっくりする)、個別の事前接触と、事後の迅速で丁寧なフォローアップが本当に大事。

その上、見えないけど確かに存在する、様々な部門・力関係を牽制し合うガラスの壁がある。
これをいかに感知して言葉や振る舞いを選びつつ、「事情に疎い呆けたExpat」のていで、勇気を持ってひょいと越えるか。
このあたりはもはや醍醐味でもある。

振り返れば着任当初、これまでもグローバル環境でかつ英語で仕事していたのでそれなりにあった自信が「え、やばい」と揺らぐほど「細かいニュアンスがわからない」「微妙に伝わらない」という場面ばかりだった。
(これはやっぱりブリティッシュイングリッシュということが大きく関与していると思う。)
自分のファシリやプレゼンを録音しては、悶絶しながら議事録作成し、家で思い出して追体験しては叫ぶという日々の繰り返し。

かといってはるばるユーラシア大陸を越えて来たからにはこの地で生き延びなければならないので、
チームメイトのプロジェクト会議にすべて入らせてもらい学び、会議録画を見直してメモを取り、社外コーチングを受け、社内メンタリングを活用し、ChatGPTの力を最大限取り入れ、口語での伝聞に替えてビジュアルで訴求する能力を発揮し、自信のないシナリオを書き起こしては会議室にこもって自主リハしてきた。

ようやく、なんとかプロジェクトマネジメントというか、その一環である会議ファシリが母語での上手さの1/3くらいになれたと思う。多分。
学びが尽きなくて面白い。

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