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Ado ワールドツアーinロンドン

歌い手であるAdo初のワールドツアー、THE FIRST WORLD TOUR Wish ロンドン公演に行ってきた。ヨーロッパ4都市初日のブリュッセル公演の興奮がまだまだ続く、わずか4日後。この間にAdoとクルーはパリ公演も行っているというのだから、体力勝負の弾丸ツアーである。

会場は東ロンドンにあるTROXY。キャパシティは約3,000で、ブリュッセルと比較すると1/3以下である。チケット先行は予約開始とほぼ同時に売り切れていたので、相当な激戦だったことが想像できる。私も予約開始前から複数端末でサイトにログインしておいて、なんとか取ることができた。

仕事を半ば強制的に終わらせてから電車に飛び乗り、会場へ到着したのは6時過ぎ。バスから降りて仰天、会場周辺にはとんでもない行列ができていて、TROXYがあるブロック一帯をぐるりと周ってもまだ余りあるほどの長い列。Adoの所属事務所社長がその動画をポストしていたので以下に掲載する。

上記のポストには開場7時、開演8時と書いてあるが、チケットのプラットフォームには7時としか記載されておらず、てっきり7時開演と思っていた。開演時間がちゃんとアナウンスされないのはイギリスあるあるだが、結果的には余裕を持って開演を待てたので良しとしよう。

電子チケットで入場。スクショを撮り忘れており、このブレブレ写真しか残っていなかった。

VIPチケットで早めに入場でき、VIP特典をもらいつつ、クロークへコートを預けていざ会場内へ!1階フロアの前方はすでに入場しているファン達で賑わっていたので、1階フロアの後方、段差で高くなっている場所に決めた。これまた結果的には、ステージ全体はもとより、Adoの歌う姿(シルエット)もよく見えて最高だった。

TROXY公式ページより。アリーナよりずっと小ぶりで、至近距離で見えた。贅沢である。

会場内は公演前後も含めて撮影録音録画は一切禁止。開演前にステージや客席の様子を撮っている人がいても、すぐさま係員が見つけて撮影しないように注意されていた。

会場内に人が多くなると、係員が台の上に立って満遍なく見渡し、「撮影しないように」と呼びかけていた。しまいには誰かが渡したペンライトを手に持ち "No photos, put your phones down!"などと号令をかけ、その様子が素晴らしかったものだから、彼女への称賛と興奮で拍手と笑いが何度も起こった。さらには観客達が乗るようにして、"NO PHOTOS, NO PHOTOS"というコールが起こり、なんともイギリスらしい!と私もコールに加わった。

公式SNSが出している注意書きに、「守らない人がいたらAdo Boxの中を見えなくして歌声だけになるよ」、との文章が加わっていた。さらには、ステージ上に運営会社のマネジャーぽいおじさんが登場し、マイクを持って「リスペクトを持って、写真撮影は控えましょう」と念押ししていた。

そして待ちに待った開演予定の8時を十数分過ぎた頃だろうか。会場が暗くなり、Adoが歌い出した途端、観客たちが一斉に歓声と悲鳴を上げ、ものすごいエネルギーだった。隣にいたイギリス人の女の子(おそらくは10代前半であろう。Adoローザのぬいぐるみを大事そうに抱きかかえていた)は感動のあまり涙と叫び声で大変なことになっている。

もちろん私も、あぁまた聴けた!と喜びに溢れた。2回目の参戦は曲順や演出の様子がわかった上で聴けるので、色々観察できる点が良い。(好きなライブは2回以上行くようにしている。)

公式のXより、ロンドン公演の様子。

セットリストはブリュッセルと(多分パリとも)同じ。

ブリュッセルと同様に、人種や国籍、年齢の多様性が様々で、ロンドンはさらに中華系の人の割合が多かったかなという印象。あとは、イギリス在住ぽい人も多そう。日本人割合は、見た感じでは全体の5%くらいだろうか。
コスプレ(ONE PIECE、ウタ、Ado)やアニメ(ONE PIECE、SPYxFAMILY、セーラームーン!?etc)の服を着ている人もいて、全力で楽しむ気持わかる〜と思いながら見ていた。いいよね。

車椅子ゾーンがきちんと確保されていて、10組くらいいたのかな。

物販は列がめちゃくちゃな状態になっていて、並ぶのは諦めた。すでにTシャツやパーカーを着ている人が羨ましかったが、尋ねたところ購入まで2時間半〜3時間待ったそう。すごい!なお、近くにいたグループの若者たちは、一般チケットだったので7時間早く来て待ったと言っていた。これまたすごい!(私には無理…)

肝心のAdoの様子といえば、1曲目は”歌い慣らし””喉の様子見”という感じが一瞬あったが、エネルギッシュな「がなり」に、くるくる変わる声色、自在に行き来する音程、安心して聴いていられる滑舌、そして激しさを増す踊り(暴れ回り)が終始繰り広げられ、曲が終わる度に、観客の歓声と感嘆の感想が所々から沸き起こっていた。

観客も、思い思いに一緒に歌い踊り、ペンライトや腕を振り、歓声や指笛で盛り上げ、一体感が格別だった。隣の女の子はというと、どの曲も日本語で歌っていて、たまげた。

シルエットと歌声だけで、ここまで観客を大興奮の渦に巻き込めるAdoのパワーがすごい。誰かがXでポストしていたが、シルエットですら美しく、見え方が研究・鍛錬された所作で観客を魅了し、なにより歌いながらあれだけ動いているのが驚嘆する。
(MCで話しているときのシルエットは、腕を組む、髪を後ろになびかせる、少し傾くなどのたおやかさがあって、一瞬YOSHIKIと通じるものがあった。)

MCの内容はブリュッセルとほぼ同じだったが、唯一、「英語が〜、へたで〜、ごめんなさ〜い」と日本語で言っていたのが違いだろうか。身体を揺らしながら歌のように言うものだから、とても可愛く、会場からも歓声が上がっていた。日本に行ったことある人もない人も、「日本に行きたい!」という気持ちが猛烈に高まったと思う。私もなった(笑)

アンコールでは、「もう一回!もう一回!」「One more song! One more song!」とコールが響く。そこから続く4曲は、それまでにも増してものすごい熱狂だった。最後には、観客それぞれが両手でハートマークをつくって掲げている景色がとても感動的で、イギリスでもこんなに愛されてるんだ!とビシバシ感じた。

終わったら汗だくでドロドロ、喉がカラカラで声がカスカス、しまいには、手には特大の内出血が出来ている!心地よい疲れと夢のような余韻に浸りながら会場を後にした。


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