同一人物説は排気説で廃棄説
画面の中に僕によく似た息をする人間を見つけた。
つい何年か前までは苛立ちとして溜息をつき。
つい何ヶ月か前には憎しみに姿を化かし
遂にこんにち、画面の中にいる其れは吐き気へと姿を変えて僕の臓器を握りつぶしてきた。
クイコロサレル。
脳裏を過ぎった言葉にまた憎悪して
自分でも驚く程に息が詰まった。
慌ててトイレへ駆け込んでしまった。
酸欠になった僕が
必死に吐き出せたものは
たかだか涙と涎と鼻水で
ついでと言う様に一緒に
色とりどりの絵の具も零れ落ちて逝った。
…
嗚呼、
なんだろう。
この感覚は。
表現することで、息がしたかった。
それだけだったんだよ。
だけれど表現することは
息を詰まらせるものだったのかもしれない。
ヒョウカサレタカッタノカナ、?
布団に潜って
自分を誰だかわからなくする。
真っ暗は僕を黒色にした。
姿になれない姿になる。
今だけは、
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