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PARTY TIMEとOrangeから10年、ClariSは今日も歌い続けています


まえがき ~ 10周年!!盛大に祝え!! ~

本日、2024年6月4日。
ついにこの節目を迎えました。
ClariSの3rdアルバム「PARTY TIME」発売からちょうど10年となりました。

10年かぁ~~~。
長いようで短い、あっと言う間の時間でした。

10年前の今日、自分は何してたかな?
理系の大学4年生だったので、いつも通り研究室でゼミ資料作ってた記憶があります。
作業用BGMは買ったばかりのPARTY TIME。

でも、再生ボタン押すのをかなり躊躇した記憶があります。

こんなブログを読みに来ている物好きな読者の皆様には、理由は説明不要だと思うので書きません。
お気持ちは過去に何万文字も(比喩表現じゃなく)書いているので、更に物好きな人はまえがき代わりに読んでください。

振り返ってみるとPARTY TIMEの記事かなり書いてますね。
まあやっぱり、色々な意味で特別なこのアルバム、どうしたって想い入れは強くなってしまうわけで・・・。

Orange ~ 沈んでいく太陽とのお別れ ~

でも、まだ書いていなかった曲があります。
書いていなかったというか、書けなかった曲。
このアルバムの最終曲にして、アリスが最後に歌った曲。
10周年の今日この日に書こうと、ずっと先延ばしていました。

嘘です。
自分の気持ちに向き合うのが怖かっただけです。
10周年っていう理由でもないと、永遠に書けない気がしていただけです。

でも、今まで色んな記事で色んな形で言及していたので、言いたいことは既に結構書けてたりもします。

この曲をもってClariSを卒業するアリスへの、別れの曲です。
そこで描かれるのは、卒業式の帰り道に親友と見たオレンジ色の空。
つまり、「夕日=沈んでいく太陽」が最後に見せる美しい輝きです。

「Clear SkyがClariSファンにとって特別な曲である理由を真面目に言語化する」より抜粋

この曲は、曲名だけで完璧なのです。
この曲名だけで丸山真由子さんという人の凄さが説明できます。
それに対するアンサーソングが、再び昇った太陽が燦燦と輝きクララとカレンの背中を押す「Clear Sky」なんですから、もう脱帽です。

こんな素晴らしい曲をくどくど説明するだけ野暮ってものですが、せっかく10周年なので、もうちょっとだけ書いてみようと思います。

個人的に、ものすごく好きなポイントが3か所あります。

好きポイント①

少し遠回りしよう いつもの帰り道
おそろいの制服も 今日が最後だから

「卒業」とか「別れ」とか「さよなら」とか、説明的な言葉はこの曲には一切出てきません。
冒頭のたった2行で、シチュエーションも心情も全て伝わるんです。

2人で何回歩いたか分からない、いつもの帰り道。
でも、今日だけは少し遠回りしたい。
少しでも長く一緒に居たいから。
おそろいの制服も、今日が最後だから

過去記事で何回も言及していますが、丸山さんの歌詞は本当に映像的なのです。
映画のワンシーンのような描写で、書かれていない気持ちも状況も全部自然に伝わってくる。

しかも、この描写が歌詞の中だけじゃなく現実にも重なって聴こえるのが、余計胸をかき乱すんです。

卒業式の帰り道を歩く、歌詞の中の2人の少女。
「ClariS」という制服を脱ぎ、一般人に戻っていくアリス。
子供の頃から同じ音楽スクールに通い、自宅に帰る方向が同じだったのですぐに仲良くなったという、「ClariSのクララとアリス」になるずっと前から一緒だった、本名の2人。

しかも、クララとアリスは1996年度生まれのはず(BIRTHDAY発売が中学卒業と公式にアナウンスされているので)なので、この曲リリース当時の2014年6月は高校3年生。
高校卒業を前に別々の道を歩むことになった現実の2人に、どうしても重なってしまいます。

あからさまにClariSを連想させるキーワードを散りばめるのではなく、この曲はあくまでも「歌詞の中の2人の少女の別れ」を描いているだけなのに、聴いてる方が勝手にクララとアリスを重ねてしまう。
そこに詩情が生まれているのだと思います。

そうさせているのは、やはり曲名「Orange」が持つパワー。

好きポイント②

「ありがとう」じゃ 想いの全てを伝えきれないの
たくさん泣いて たくさん笑った
同じ風の中

「ありがとう」って書くのは簡単ですが、歌詞で「ありがとう」ってそのまま書いたら何の芸も無いし詩情も生まれません。
もちろんPRECIOUSみたいなハッピー全開な「おめでとう」は別ですが、別れの曲ですからね。

どうやって「ありがとう」と書かずに「ありがとう」という気持ちを伝えるか。
その難題への100点満点の回答がこれです。

そうなんですよ。
「ありがとう」なんて言葉だけじゃ、想いの全てを伝えきれない。
気持ちが大きすぎる時って、言葉なんて出てこなくて、ただ無言で泣いたり手を繋いだり抱きしめたり、そうすることしか出来ないですよね。

「ありがとう」って言葉を使って、「ありがとう」じゃすまない大きな気持ちを表現する。

丸山真由子大先生、あなたという方はどこまで凄いんだ・・・。

さらに、「同じ風の中」でピアノのグリッサンド(鍵盤の上で指を横にテュルルルルって滑らせるやつ)が入ってるんですが、この音で本当に風が吹いているみたいに感じます。
Wake Upのドキドキする胸の鼓動みたいなビート音といい、Clear Skyの青空から差し込む太陽の光を感じるようなイントロのピアノといい、丸山さんは音の描写も本当に凄いです。

好きポイント③

眩しい季節越えて
今2人ここから 歩き出す

中学高校時代という、人生で一番眩しい季節を共に過ごした2人。
中学2年生のデビューから瞬く間にアニソンシーンを駆け上がった2人。

そんな眩しい季節に終わりを告げ。
2人は今ここから、「別々の」道を歩き出す。

そして、最後のウインドチャイムの音でもう一度風が吹く。


やっぱり悲しいですね。
書いてて泣けてきました。
書きながらPARTY TIMEを聴いてたんですけど、Orangeで盛大に泣いてしまいました。
Orange単品で聴けば大丈夫なんですけど、Drawingから曲順通りに聴いて12曲目のOrangeは何年経ってもやっぱり無理です。

このアルバムが終わらないで欲しい。
Orangeが終わったら、クララとアリスのClariSも・・・。

未練がましいですね。
ええ、自分でもそう思います。

あとがき ~ クララとカレンのお陰で今もClariSは続いているよ ~

でも、10年経った今もClariSは歌い続けています。
かけがえのない素敵な景色を見せ続けてくれています。

2022年からようやくライブに行くようになった自分は、クララとカレンが歌い続けてくれたお陰で、あの頃は行けなかった「ClariSのライブ」に行くことができました。

シルシ、サヨナラは言わない、アナタニFIT、Pieces、Don't cry、ココロの引力、second story。
あの頃大好きだった曲達が歌われる現場に、10年後に立ち会うことができました。

全部全部、かけがえのない宝物です。

改めてお礼を言わせてください。
クララさん、カレンさん、そして丸山真由子さん。
大切な大切な宝物を沢山くれて、本当にありがとう。

そして、大好きなPARTY TIME。
10周年本当におめでとう!
これからも沢山聴くよ!

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