重陽の節句のこと。
ここ数年、9月になると些かモヤッとする思いが生じます。
8月が終わると、9月1日から色んなお店で一気にハロウィンを推してこられる事に関して。特に100均の切り替わりは、凄まじく速い(他のイベント・行事に関してもですが。それはもう、あまりに見事な程に)
暑さもまだ厳しいけど、そうか9月か、秋なのだな…と、過ぎ行く夏を惜む少し感傷的な気持ちを抱いても、店頭などでオレンジ色のカボチャが目に入ってくると、なんだか少し頭を殴られたような気持ちになります。可愛いけど。
神道も仏教もキリスト教も混在して、一年中様々なイベントを楽しむ今の日本なので、「それは日本古来よりあるものではないですよね??」なんて言うつもりはありません。
ただ…。そのイベントは、10/31ですよね?約2ヶ月間に渡り、それだけを推しまくるのでしょうか。他にも御座いますけれども…、と思ってしまうのです。
ハロウィン関連のグッズもおやつも可愛いと思う、全然悪くない。ウッカリ手にも取ってしまう(可愛いので)。そしてたまにやっぱり買ってしまう(可愛いので)
けれども、けれども…。その前には、重陽の節句が先ずあります。
毎年ちまちまTwitterで呟いてきました。これからも重陽の節句を応援します。
重陽も五節句の一つです。
五節句とは…
・1月7日 人日(七草)
・3月3日 上巳(桃の節句、雛祭り)
・5月5日 端午(菖蒲の節句、こどもの日)
・7月7日 七夕(牽牛星と織女星の伝説、棚織つ女伝説)
・9月9日 重陽(菊の節句、栗の節句とも)
なのですが。
明治6年に太陰太陽暦から太陽暦に変わって、最もその影響を受けてしまったのが、重陽の節句と言われています。本来ならば10月頃。
今年も、旧暦ならば10/25です。
秋の盛り、菊も盛りの頃。民衆には栗ご飯を食べる風習もあったそうで。今の9/9ではまだ暑く、確かにそれはなかなか厳しいかもしれない…。
ですが、ここ数年で『重陽の節句』の文字を目にする事が増えています。
お花屋さんの店頭で案内も見かけるようになり、毎年参列していた重陽祭も年々人が増えてきて、去年はかなりの密状態でした(今年はこの時世の為、神職のみに)
そもそも重陽の節句とは、無病息災と長寿・繁栄を祈願する日ではありますが
陽数の極みである9が重なるので
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陽が過ぎる日でもあり
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過ぎるのは返って凶になる場合も
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その厄を祓う為の行事でもあります。
エネルギーが高すぎるのも返って危険なのです。何でも過ぎるのは良くない。
それならば一層のこと、キッチリ祓う為に…
旧暦でも、重陽の節句を楽しんでみるのは如何でしょう。(七夕も『伝統的七夕の日』として、旧暦の七夕に合わせたイベントをもありますし)
旧暦ならば、今年は10/25です。
疫病が流行った今年ですから、念には念を入れて、健康を願いつつ、菊を飾る(菊も可愛いものも華やかなものも随分増えてます。他のお花よりも持ちが良いのも本当に偉いと思います)
そして、栗ご飯を食べる。
日本酒に菊を浮かべた菊花酒を飲むのが習わしですが、お酒が飲めない人も子供達も楽しめるように。(もう栗羊羹でもモンブランでも良いかな…とも密かに思ったりもしますが)
ご興味持たれた方、旧暦の重陽の節句は10/25です。
是非ぜひ!
ハロウィンも可愛いけれども…。現代の日本の秋に、重陽の節句も仲間に入れて頂けると有難い。そう思って生きています。
他にも、日本の秋には雅な行事がありますよね。それはまた後日に。
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