映画「怪物」

はじめて映画の感想を書きます。

なんとなく日常に疲れてしまって急遽明日休みを取り、折角だからと映画館に足を運んで、なんとなく「怪物」を選んだ。

最初から最後まで心臓が痛かった。見終わった今も。

性的マイノリティも描いているはずなのにいやらしさなんて1ミリもなくて、むしろ儚く美しかった。2人の将来が永遠に続いて欲しいと思った。

タイトル「怪物」
きっと登場人物全員が誰かにとって「怪物」であり、誰でも「怪物」になりえるということだ。

それぞれが大切な人を想っているからこそ生まれる「嘘」

大切な人を守る「嘘」

自分が幸せでいるための「嘘」

苦しくて悲しいけどどこか優しい「嘘」だと思った。

ストーリーが進むにつれて、点と点が線で結ばれていき登場人物全員の感情を生きているうちに感じたことがあるからこそ、こんなにも心臓に突き刺さったのかもしれない。

全員が今この時一瞬を生きるために必死だった。
誰も悪くなくて誰も正しくないのかもしれない。

どうして湊や依里は保利先生に虐められていると嘘をついたのかと考えた。

この映画の中で2人の1番の味方はきっと保利先生で、保利先生ならきっと分かってくれる。
救ってくれる。と心のどこかで思っていたのかもしれない。

台風の中、自分たちの新しい将来へ、生まれ変わる瞬間。どうして涙が出るか分からなかったけれど湊と依里があまりに儚くて美しくて、気付いたら涙が溢れた。

「怪物」だーれだ

きっと正解なんてないのだろう。
誰でも誰かの「怪物」になりえるのだから。

本当に素敵な映画でした
校長先生の「誰かにしか手に入らない幸せはしょうもない。誰でも手に入るものを幸せと言うの。」という言葉が心に突き刺さりました。

文庫本も買おう。

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