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小さなカメラと「今」を楽しむVlog撮影|pitaco

クリエイターが一つの作品を制作する姿にフォーカスし、そのオリジナリティを5つの要素に分類して紐解いていく「Creators Perspective」。今回、制作工程に密着するのはpitacoさんです。

pitacoさんには今回「小さなカメラと『今』を楽しむVlog撮影」と題し、LUMIX G100を使用したVlog撮影について、その作品と共に制作背景や実際の撮影方法を披露いただきました。

pitacoさんのように、日常をカメラで記録する「Vlog」を撮ってみたい方は必見です!

今回撮影された作品

▲YouTube

▲Instagram(リール)

pitacoさんが今回撮影された作品はこちら。

こちらの作品を軸に、普段どのように制作活動をされているかについてお話しいただきます。


(1)今回のアイデア

私は普段からタレントやインフルエンサーのVlogを眺めることが好きで、動画を楽しむと共に、動画の流れや字幕、BGMなどの編集を参考にしています。

今回は私の休日のひとコマを、友人との時間を楽しみながら撮影してみました。皆様もこの記事を参考に、Vlog撮影に挑戦してみてはいかがでしょうか?

(2)使用機材について

カメラはLUMIX G100、レンズはLEICA DG SUMMILUX 9mm / F1.7 ASPH.LUMIX G 25mm / F1.7 ASPH.を使用しました。

予備としてLUMIX G VARIO 12-60mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S.にNDフィルターをつけて携帯していましたが、今回は使用せず9mmと25mmの2本で撮影しています。

自撮りや道中の撮影では広角の9mmのレンズで撮影し、印象的な建造物や料理などのインサートカットでは25mmに付け替えて撮影しました。

手持ちでの自撮りや、画角を固定して撮影する際には、LUMIX G100に付属されているミニ三脚(トライポッドグリップ)を使用しています。

マイクはRODE様のものを使用し、首元にピンマイクを付けて音声を記録しています。

(3)撮影場所の選び方

今回は小学校の頃からの友人と共に、東京都あきる野市にお店を置く「黒茶屋」様で撮影を行いました。都会の喧騒を離れ、秋川渓谷を眺めながら山と川の旬の味を楽しめる素敵な空間です。

▲ホームページ

▲Instagram

普段の撮影では事前に大まかなエリアを決め、詳細はその場で選ぶことが多いです。

Vlog撮影では、まだ知られてない場所の発掘を楽しみつつ、誰かが動画を見た時に「こんな場所もあるんだ〜」といった発見に繋がればいいなという気持ちで記録しています。

※撮影の際には、お店の撮影許可を取り、他のお客様のご迷惑にならないよう配慮しましょう

(4)撮影風景

それでは実際に撮影を進めていきましょう。

今回は日常の何気ない瞬間を気軽に楽しみながら記録します。5〜10分の動画と、30秒程度のショート動画の作成を想定しながら撮影していきます。

カメラの設定

今回はクリエイティブ動画モードで撮影しています。シャッタースピードは基本1/100で固定、日中の明るい時間帯だったのでISO感度も100で固定します。日差しが差し込む明るい場所では、F値を絞って明るさを調節します。

InstagramのリールやYouTubeショートなどの縦動画を作成する場合は、完成後のイメージをわかりやすくするために、モニターには縦枠のフレームを表示しておくと便利です。

◾️フレームの表示方法
【MENU】→【モニター/表示】→【フレーム表示】→【ON】

また、水準器を使って水平に撮影することで、違和感がなく見やすい映像を撮影できます。

◾️水準器の表示方法
【DISP.】ボタンを数回押すと画面に水準器が表示されます

フォトスタイルはナチュラルを使用し、彩度とコントラストを抑え、落ち着きのある柔らかな表現で撮影しています。

構図の決め方

横だけでなく、リールやショート動画に使用することを考え、縦にしたときにも使える素材を多く撮るように意識しています。

具体的には、画面中央に被写体を配置することや、切り取る範囲を意識して撮影しています。

視聴者を飽きさせないため、同じ画角が続かないよう撮影することもポイントです。

手持ちでの自撮りだけでなく、外観や食事などのインサートカットも素早く撮影するようにしています。

どんな場所、どんな状況で撮影しているのかを伝えるため引きの映像も撮影します。

時には地面やベンチなどにカメラを置き、歩くシーンを撮影することも。映像のバリエーションを増やすため、場所ごとの他撮り風の自撮りシーンはマストで撮影しています。

※道の真ん中や人通りが多い場所などは避けましょう

大切にしていること

撮影場所や他のお客様への配慮を忘れてはいけません。

施設内を撮影する場合は、事前にお店の方に伝えて許可を取ります。撮影時には第三者の顔が鮮明に映らないことや、邪魔にならないよう周りを見ながら行動しましょう。

メニューが配布されるタイミングや注文をする際に許可を取るとスムーズに進むことが多いです。どうしても動画撮影NGの場合は、店内シーンを写真撮影だけにするか、お店を出た後に感想だけ話すようにしています。

また、友人や家族との気軽な撮影では、撮影に集中しすぎず、空間を楽しみながら撮影するよう心がけています!

動画全体として親近感を感じて欲しいので、設計しすぎず、友人に対しても「最近どう?」などいつも通りの会話をするのがポイントです。

そういった心がけが、自然な表情や会話が撮れたり、イメージを共有しながら撮影を楽しめる要因になっているのでしょう。

(5)編集工程

撮影した映像は主にタブレットで編集しています。持ち運びに便利なタブレットは移動中や待ち時間でさくっと編集できることが魅力です。

今回は、YouTube用の横動画を動画編集アプリ「VLLO」、Instagramリール用の縦動画を動画編集アプリ「CapCut」で編集しました。

VLLOは音楽の著作権がフリーのため安心して使えるのが重宝している理由の一つです。フレームやステッカーなども豊富なので10分の尺のVlogでも、別アプリで作成した画像を使用することなく、このアプリひとつで完結できるところが愛用ポイント!

CapCutはテキストのフォントの種類が豊富なのと、フィルターや色味の編集機能が充実しているので、短尺動画で印象的に魅せたい時に使用しています。

YouTube(横動画用)

YouTube用の動画はショート動画と比較して尺が長いので、「この会話シーン長くないかな」「途中でツッコミ入れた方が見やすいかな」など何度も繰り返し見て動画のテンポ感に気をつけて、視聴者に飽きを感じさせない工夫をしています。

また、会話だけでなく、鳥のさえずりや水車、波、風など自然の音を取り入れながら編集を進めます。

スマホアプリ内には可愛らしいフォントやスタンプが揃っているので、動画の雰囲気に合わせて選んでみると、世界観の補足になります。可愛い・ポップな雰囲気の動画が好きな人にはスマホアプリでの編集はおすすめです。

画面の四隅にはタイトルや店名、食事のメニュー名や価格などを記載します。動画を見て「この場所に行ってみたい」と思ってくださった方が検索しやすくなり、参考になる表示を心がけています。


Instagramリール(縦動画用)

縦動画は短時間でサクッと観れるものが理想なので、ひとつのシーンを短く繋ぎ合わせて場面のスムーズな移り変わりを意識します。

どちらも音楽は動画のイメージに合わせて、ほのぼのとした雰囲気のBGMを使用しました。

これで、今回の作品は完成です。

私にとって撮影とは

私にとって撮影とは「飾らない、遊びの記録」です。

友人や家族との「今」をありのままに残すことに価値を感じています。私にとっては、その時の会話・起きたハプニングなどありのまま映されている方が、あとあと出来上がった動画を見る時、そのときの思い出が蘇るからです。動画は、風や波の音、虫の鳴き声など空気感をそのまま記録できます。

撮影のときはとにかく「飾らずに、今を楽しむ」を心がけて、編集では未来の自分を含む視聴者が、ちょっとでも見やすいように展開を考えて仕上げることを意識しています。そうすることで、年月が経ってふと動画を見返した時に、当時の思い出が鮮明に蘇ります。

Vlog撮影の本質は「今、その時間を相手と一緒に楽しむこと」を記録することにあるように感じています。記録し、見返しやすく整えておくことで、未来の自分がこの時を思い出し、笑ってくれればいいなと思っています。

VlogをYouTubeなどに投稿すると、再生回数に注目してしまうことがありますが、インフルエンサーになることだけが動画づくりの全てではありません。作った動画を、一緒に出かけた相手・周りの家族たちにシェアすることで、意外な反応をもらえたり、「これやってみよう」「次はあそこへいこう」など会話が生まれ、また次の計画へとつながることも。

今を記録する楽しみを感じながら、肩の力を抜いて気軽に撮影してみてはいかがでしょうか?


今回の「Creators Perspective」は以上です。

LUMIX Magazineでは「Creators Perspective」の他に、メーカーの中の人がブランド思想や本音を話す「LUMIX is」、基礎的な撮影スキルやLUMIXの機能をレクチャーする「Ability」など、様々なコンテンツを発信しています。

これからも是非、LUMIX Magazineをご覧ください!

今回の撮影は関連周辺施設より許諾を得たうえで実施しております

【今回の使用機材】

LUMIX G100

LEICA DG SUMMILUX 9mm / F1.7 ASPH.

LUMIX G 25mm / F1.7 ASPH.

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