LUMIX Life Frames 「雨の日散歩」編
カメラを通した撮影体験の記録をお届けする新連載、「LUMIX Life Frames」。
こちらの連載では、LUMIXのカメラを手にした私が、日常の中で撮影した写真やカメラを持つことで変わった生活のこと、撮る喜びや気づきなどをお届けします。
今回は、「雨の日散歩」編です。
普段は雨の中をわざわざ散歩するようなことはしない私が、新しく買ったカメラ「LUMIX S9」で写真を撮ってみたくて、近所の公園まで散歩してみました。
まっすぐ歩けば数分で着く公園までの道のりを、寄り道して写真を撮りながら数十分かけて歩くことで、移動しているだけの毎日では気づかなかった「街の個性」をカメラ越しに発見します。
SNSで有名人になれるような綺麗な写真は撮れない、でも好きな被写体に向かってシャッターを押すことがただ楽しい、そんな私の撮影記録です。
夏とは言え、空調がかかった部屋にこもってパソコン作業ばかりしていると、なんとなく健康に悪い気がする。
ふと思い立って、カメラとスマホだけ持って近所の公園に散歩に出ることにした。
勇気を出して初めて買ったデジカメを首からぶら下げると、それだけでいつもより背筋が伸びる気持ちになる。
天気は小雨。
「雨水」の部分に雨水が溜まってる。
そういえばじっくりマンホールを見ることって今まで無かったけど、「うすい」って何だ?
特に撮りたいものが決まっている散歩でも無いので、歩きながらなんでも撮ってみる。カメラを持っていると、葉っぱや傘についている雨粒さえ可愛い。
なんか色の感じが好きで撮った一枚。
薄暗いからか、いつもより遊具がカラフルに見える。
これも色の感じが好き。
手と傘が写ったけど、これもいつかは思い出。
片手に傘を持って、片手にカメラを持つと、「撮りたいものを探すのに集中してる」ことに気づいた。
たぶん、スマホを触らないからだと思う。
普段はイヤホンを指して歩いたり、乗り物に乗って移動するだけの慣れた道も、カメラと視界に集中して歩くと、新たな発見があって楽しい。
いつもより世界が静かな気がする。
面白い曲がり方をしてた何か。
色も地味で影も薄いパッとしない写真かもしれないけど、カメラ越しに見ると、私にとってはなんでも魅力的な被写体に見える。
「雨水が沁みた壁なんか撮って、なんになるんだろう」と、考えることもしない。
見つけて、なんか好きと思った場面をコレクションするように撮り続ける。
そこに深い理由はない。
SNSに並ぶ綺麗な写真ではなくても、私にとってこの瞬間は、「好きなカメラを持って散歩しよう」と外に出た私にしか撮れない、私だけの一枚なのである。
連日の雨で花びらが落ちちゃったね。
曇天。
雨が止むと、雨水で冷め切らなかったアスファルトから湿気と熱気が同時に押し寄せてきた。背中を汗が伝う不快感はあるけど、せっかくなのでこのまま散歩を続けてみる。
雨の日は歩いている人も少ないから、人目を気にせず好きなだけじっくり撮れるのも嬉しい。
柵に滴る雨粒をしゃがんで撮る。
「道端でしゃがむ」という行為もいつぶりだろう。
湿気を帯びた土の匂いはカブトムシを連想させて、そういえば子どもの頃に家族でよくキャンプに行ってたことを思い出させた。
鳩(失敗)
ようやく目的の公園に着きました。
まっすぐ歩けば5分くらいの道のりも、今日は寄り道ばかりしたので30分くらいかかった。
なんかの羽。
水分を多く含んだ木の幹は、心なしかいつもよりズシっと重厚感を感じる。
滑りそうで怖いので回避。
枯れ始めた紫陽花も好きです。
四羽の鴨が綺麗に並んでいた(失敗)
雨を吸った地面と草っ原。正直裸足で歩きたい。
いつも思うけどこのモフモフはなんなんだろう。
さっきの羽、君のかい?
雨上がりは、蜘蛛の巣すらもキラキラしてる。
この公園はもう何年も前から知っているのに、雨の日にカメラを構えると、また違って見えるから面白いですね。
鳩が目の前でイチャつきだしのたで、そろそろ帰ります。
・・・・・
そもそも、カメラが無かったら「夏の小雨の中を散歩してみよう」とは考えもしなかったと思う。
「なんとなく生活に変化が欲しくてカメラを買った」
「せっかくカメラを買ったから、今までと違ったことがしたい」
そのどっちの気持ちもあって、何が撮れるかはわからないけど、とにかく外を歩いてみる。
カメラを通して観察した住み慣れた街には、ただ移動しているだけでは気付けなかったいくつもの個性があって、自分しか知らない宝探しをしているようで楽しい。
「時間を忘れる時間」を過ごすのに、私にとってカメラは良き友人になりそうな気がしている。
「雨の日散歩」編
【使用機材】
カメラ:LUMIX S9
レンズ:LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6
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