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lumikka original|フィンランドコラム

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lumikkaがお届けするコラムシリーズ。雪の結晶のような小さな視点から日常を見つめ、そこで発見した美しき風景や思考をお届けします。
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#トゥルク

手仕事がつくる風景

以前のコラム「光のかたち」でもご紹介した、フィンランドの古都トゥルク。今回は、市街地に残された古い美術館を巡りながら、かつての手仕事の痕跡を辿ります。 まずは、薬局美術館。 当時、この家には貴族が住んでおり、ある時期においては街の薬局でもありました。 家の中には18-19世紀のロココ様式やスウェーデンのグスタビアン様式のインテリアがいまだに現存しており、当時の生活を記録する場所として非常に歴史的価値が高いです。 薬局だった頃のノートや薬瓶。ひとつひとつに個性があり、「

光のかたち

フィンランド最古の街、そして旧首都のトゥルク。 ローマ教皇の命によって発展したと言われるこの街には、いくつもの宗教建築が点在しておりヘルシンキとはまた少し違った街の空気を感じることができます。 中心地から少し離れたところに、復活礼拝堂と呼ばれる教会があります。自然光による美しいインテリアが特徴的で、観光ガイドにも掲載される人気の建築なのですが、今回の訪問では入ることができず。 ならば、と周辺の緑の中を歩いてみることにしました。 しばらく歩いていると偶然にも別の教会の看