単焦点病
現在のメイン機材、レンズはみなズームレンズだ。
焦点距離だけで言えば、超広角から望遠まで揃っていて、過不足はない。
まあ、及第点と言って良いだろう。
しかし時折、単焦点のレンズが欲しくなる。
それもほぼ標準レンズ。
使う機会が少ないのは知ってるくせに、使いたいと言う欲求がむくむくと湧いてきて、正直困る。
基本的には、被写体にレンズを合わせるのがセオリーというもので、これは写真学校などで教える場合もそうじゃないかと思う。
そのセオリーに沿って普段は撮っているし、不満も感じていない。
特にF2.8通しの大口径標準ズームを入手してからは、これを持ち出していれば足りると思うことが多いし、実際にそうだと思う。
PLを使うとき、シャッタースピードを稼ぎたいとき等、明るいズームは至極便利だ。
ゆえに単焦点標準レンズは、ほぼ必要ない。
通常の使い方をする分には。
ただ時折こう思うのだ。
「ああ、レンズに身を任せたい!」と。
一本のレンズと、一台のボディだけで漂いたい。
この症状が、年に数回必ず訪れるのだから、これはある種の病気…いや「単焦点症候群」と言って良いだろう。
今、ちょうどこの症状に襲われている。
以前はペンタのist-Dに、Mマウントの標準レンズを付けて対処してきた。
このレンズは見かけの状態はイマイチだったが、かなりよく撮れた。
イストの小さくてコロンとしたボディに付けると妙にマッチングが良い。
長焦点気味だが、それはあまり気にならなかった。
手持ちのαには、一度50ミリを着けてみたが、どうもしっくりしない。
APS-Cだから、やはり35ミリくらいになるのだろうし、αのラインナップにも存在している。
しかしどうにも考え込んでしまう。
それくらいに大口径標準ズームというやつは、万能性が高いのだ。
さて、実利なのか浪漫なのか。
そこが問題だ?。