グルグル螺旋に会いに。 会津さざえ堂 / 福島 17/47
こんにちは。
真の源泉掛け流しを求めてリストを眺めてたら、浮かび上がって来たのが蔵王温泉。東北自動車道で蔵王まで行くのねーと地図を見てたら「あっ、さざえ堂寄れるじゃない!」ということで、会津若松市のさざえ堂へ。
会津さざえ堂(旧正宗寺・円通三匝堂)は、会津若松市の飯盛山に寛政8(1796)年に建立された、世界で唯一無二の「木造二重螺旋構造」の建築物。
その特異な構造は、高さ16.5m、中央に6本の心柱と、6本の隅柱を駆使した六角三層の二重螺旋。
時計回りのスロープを登り、頂上の太⿎橋を越えると、今度は下りの左回りのスロープとなり、⼊⼝から出⼝まで⼀度通った所は⼆度通らないという⼀⽅通⾏構造なんです。すごいすごい!
このさざえ堂の存在を知ったのは学生の時。高橋克彦さんの『星の塔』を読んでグルグルしてみたい!と。
螺旋好きなんですよね。三瓶小豆原埋没林の階段とか(記事「4千年前の地底の森へ。 三瓶小豆原埋没林 / 島根②」)、
東京藝術大学大学美術館の階段
ナポレオン時代のパリのアパルトマンの階段とか。グルグル階段見ると覗き込んでしまいます。(記事「フレデリック・モレル( Frédérique Morrel)のアトリエへ! / パリの驚異の部屋③〜パリ旅行記⑷)
ワット・サームプラーンもね。(記事「龍が巻きつく寺院 ワット・サームプラーン(Wat Samphran)/ バンコク旅行記③」)
正面には龍。
凄いのは、絡み具合。装飾である龍が建築本体までウネウネ出て来て絡んでるんです。やはりここはポータルなのね。
生き生きと楽しそうに建築本体と戯れてました。
さて、入ります。
入り口には、さざえ堂を考案した僧 郁堂(いくどう)の像が安置されていました。
かつては、西国三十三観音像が安置されていたので、参拝者は参籠の代わりに千社札を貼っていったそうです。
階段じゃないんです。滑り止めの桟が打たれているんです。
折り返し地点の頂上の太⿎橋を渡って、下りスロープへ。
とても不思議な感覚を覚えました。浮遊感というのか、空間がグニャリとたたまれたような。天井を突き抜けて一瞬空が見えたような気がした。
スロープの途中に何箇所か反対側に抜ける抜け道があります。『星の塔』ではここが時空を超える「時の抜け道」として描かれていました。ポータルですなー
200年前の…上りと下りで全くすれ違わない構造の建築物。こういった素晴らしい遺産を目の当たりにするといつも思う。昔は、古代は、超古代は現代よりも霊性が高く、文明の質も高かったんだろうなって。
東北といえば私の中では高橋克彦さん。これまた学生時代に読んだ『竜の柩』。神話や民話・伝承、古史古伝の捉え方に衝撃を受け、以来何十回と読み返している作品。横尾忠則さんの千年王国の装幀も好き。
階段を降りると、厳島神社。
宗像三女神を祀っている神社で主祭神は市杵島姫命。
とても興味深い女神、宗像三女神。女神って探っていくと面白い。瀬織津姫に菊理姫、マグダラのマリアにシュメールのイナンナなどなど。
東北の地には日本の大切なものがひっそりと潜んでいる気がする。
蔵王に続く。
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