ケミストリー推し活ログ2022年[The Covers' Fes]苫小牧、[GRAND CYCLE TOKYO]スタッフごっこをし時間を潰したお台場
◯１０月２７日 北海道 苫小牧市民会館大ホール
[The Covers' Fes]
福岡のZeppの時ぐらいに情報解禁されて今年は２ヶ月連続北海道かよ！ と心の中で叫んだライブ。ケミというか、氷川きよし(以下、きぃ様)を楽しみに向かった。
札幌の大丸でヘアメをしてもらいながら、店員さんに今から苫小牧に行くんですと告げると「道民でもあんなところ行きませんよ！」となかなかインパクトのある返答をされてしまった。そんなに行かない場所なの？ なんでそんなところでやることにしたの？ 何のイベントですかって言われたのでNHKの公開収録があって……氷川きよしとか出ます……と答えるしかなかった。こういう大人数出演する時一番有名そうな人の名前を挙げておくのだが、ケミが十分有名であることはわかっていながらもすんなり名前を口にするのを躊躇してしまうの、この現象に名前ってあるんでしょうか？
D列へ向かったらまさかのD列より前がなく、しれっと最前列を引き当ててしまったことが判明。
いきなりきぃ様が「きよしこの夜」を歌って、そうか今日はクリスマス特集……と脳を瞬時に切り替え。
次にケミが山下達郎の「クリスマス・イブ」を歌い心の準備ができておらずあががががががががと脳が爆発してしまった。十二月に放送された時リアタイで見たのだが、序盤に頑張って拍手をしている自分が全国に放送されていた。最初に番組プロデューサーから「みなさん映りますからねー」と説明があったが大半の人たちはふーんくらいに思っていただろう。一番前の列はマジで映る。それはそう。
しかも最後に出演者が１列で並んだ時、目の前がケミだった。もうこれだけでも最高最高最高北海道のよくわからんところまで寒い中きてよかったとガッツポーズしそうになっていたが、ふたりから一気にファンサをもらい、終わった後隣の席にいた知人にめっちゃファンサされてたねえとにこにこしながら言われた。いや、夢じゃなかったんですねあれ……。今までもファンサは収集してきたほうだと思っていたが、その日はもうありえないくらいのドデカファンサを受け、苫小牧、愛してる……の気持ちでホテルに帰った。
◯１１月２３日 東京 お台場
[GRAND CYCLE TOKYO ]
正直これが一番面白い。
まずこのイベントの正体を明かしておかねばならない。あのレインボーブリッジが封鎖され、そこを自転車で走れるよ、というイベントである。他にはスポーツ体験や、お笑いのライブもやっていた、らしい。なぜかそれにケミが呼ばれた。なんでこんなに妙なイベントにばかり呼ばれるんだよ。
フリーライブのため本気で人が殺到すると思い込んでいた私は、会場から数駅のところにあるホテルを予約した。直前でも予約することができたのは、政府の取り組みであるGo to トラベルのおかげであるのは言うまでもない。お台場近くのホテルは何故かどこも高かった。
目的地に行く途中で月島で降り、もんじゃをもごもご食べながら明日何時から並ぶかを真剣に考えていた。フォロワーからかなり早めにきて一緒に並んでくれると連絡があり、るんるんでもんじゃ屋さんを退店。ホテルのチェックインをし、イベント当日が雨っぽいとのことを聞いたので近くのコンビニまで歩き、お高めのしっかりしたカッパを買い、寝心地の良いベッドで短時間だけ眠った。
翌日、朝の５時半に身支度を整え、ポスターに載っていた美味しそうな朝ごはんのお知らせを短時間のみ滞在したホテルを後に。東京国際クルーズターミナル駅とかいう超絶長い駅で降り、会場の入り口を探し歩きまわること１０分。
誰もいなかった。
いやそれはそうだ。今までの先着順のイベントでも私よりも早く並んでいる人を見たことがない。その傾向から考えればわかることである。それでも早くきて並ぶのをやめられない。これからも誰よりも早く並び続けるだろう。普通に不安なので。
しかも一緒に早くから並んでくれると言っていたフォロワーも、大雨のせいかギリにしか行かないと連絡がきた。一人で並ぶのには慣れている。だがここまで雨がやばいのは初めてだ。めげそうになりつつも入り口だと思われるところに立ち、カッパを着て身体を強張らせつつ周りを見渡すと、この雨の中自転車を押している人たちが見えた。
どうやらレインボーブリッジは早くに封鎖されたらしく、私が並ぶもっと早い時間から自転車で走っていたらしい。確かこの走るためのチケットがえらい高くてびっくりしたのを覚えている。この人たちのおかげてケミが無料で見られたんだろうな。てか普通にチケット払わせてくれ。ケミに正当な金を払わせてほしい。
あと今になって思ったが、レインボーブリッジ自転車走者にガチのケミファンがいたら私よりも先に並んでいただろうから恐ろしい話である。早朝の雨の中でも走るくらいのガチ自転車走者はライブとかは気にせず走り終えてまっすぐ家かホテルに帰り温かいお風呂に入ってゆっくり寝ててほしい。
しばらくぶるぶる震えながら立っていると、イベントの関係者らしき人が近づいてきた。目当てを聞かれたためケミストリーです、と震える声で答える。こんな早くから並ぶファンがケミについてることを証明できてなにより。私も寒さで震えていたが、向こうは違う意味で震えていただろう。まあ、この早さで並んでるの一人しかいないから、ただ異常なファンが一人ついているなあという印象しか残らなかったと思うが。そんな異常なファンにもカイロを手渡してくれた。レインボーライドのスタッフは優しいです。
数分経つと、イベントの服を着たスタッフさんがこちらに近づいてきた。その人は私を見るなり、
「おはようございます！ 今日はよろしくお願いします！」
と、えらく元気で業務的な挨拶をしてきた。一瞬のうちに思考回路をぐるんぐるん回した私は、同じくらい元気よく
「こちらこそよろしくお願いします！」
と雨音に負けない声で返すことに。
つまりこれはどういうことかというと、がちがちに雨対策の服装をしている私は、客ではなくスタッフだと勘違いされていた。うん、ただのオタクです。それにしても入場開始までまだ恐ろしく時間がありあまりにも暇だったため、スタッフなりすましごっこをすることにしたのだ。
７時半からアーティストリハ開始とアナウンスがあり、じっと待っていたがやはり音源しか聞こえてこず残念。バンドメンバーが演奏したり、サウンドチェックをしているのはは聞いたことあるが、ケミがフェス系(これをフェスに入れていいのかわからんが)でリハしてるの、今のところ見たことがない。オタクが騒ぐからかな。会場近くに前泊しても聞こえてこなかったからマジでリハしてないのかもしれない。まあ毎回だいたい同じ曲歌ってるしリハとかいらないのかも。
しばらく来るスタッフ来るスタッフに挨拶をしていたら、とうとう「すみません、今日の配置って、」と尋ねられた。さすがにこれはまずいと思い「ただの客なんです」というようなことを言うと丁重に対応された。ずっと騙しててごめんな。本気のごっこ遊びさせていただきました。
無事に門が開き席に向かうと、なんとちらほら人が！ なんだこれ！ どういうこと？ と実感急ながら一番前の真ん中付近に向かい席に座ると、隣のおばさまに人に目当てを聞かれた。ケミストリーです、とさっきと同じ返答をすると、「私はボランティアできただけだからすぐに退くわ～」とあっさり最前真ん中を譲ってくれることに。
序盤はジャングルポケットとマジカルラブリーの前座のようなものがあり、おばさまのさらに隣に座っていた量産型の可愛い女の子が熱心にステージにスマホを向けていた。ちらりと持ち物を見ると、これまた量産型の可愛いカバンに可愛い写真ケースをぶら下げており、このステージ上にいる誰かの写真が入っていた。
誰かまでは覚えてないが、お笑い芸人にも熱心な追っかけがいるのだなあと元気が出た。その子とおばさまは前座が終わるなりそそくさといなくなってしまった。確かジャンポケもマジカルラブリーも午後のステージに立つため、そのときにはあの可愛い量産型の女の子は私のように最前の真ん中を陣取っていたのだろう。これからも追っかけ頑張れ、と心の中でエールを送り、真ん中の席に移動。
私が朝の６時から並んでいることを知っているフォロワーたちから大量のカイロをもらったのはいいが、雨に濡れると非常にまずそうだと思い使えず。後から大切に使わせていただいた。
９時少し過ぎ。ケミのステージが１３時のため、まだ４時間もこの極寒に耐えなくてはいけない。苦行である。ケミを見るために本当にこんなことをしないとダメですか？ という気持ちと、これはケミが与えてきたガチオタかどうかを見極めるための試練だ！ といかにもドMらしい気持ちが入り混じり、震えながら開始時間を待った。
途中で謎の自転車番組の公開収録が始まり、じゃんけんで勝った人に誰だかわからない人のサインが入ったTシャツをプレゼント、というケミクラしか集まっていない空間でおおよそやることではない催しが開催された。みんな「誰だよこの人……」という感情のままじゃんけんに参加したところ、最後の数人に残留。まずい、と思いつつも適当にじゃんけんをしたところ、なんと優勝！ 無事誰だかわからない人のサインが入ったやけにカラフルなTシャツをもらってしまった。
ちなみに家に帰って乾燥させてから触ってみたところ、スポーツで汗を流した時にも大丈夫な速乾タイプの材質っぽいことが判明。しかし色が奇抜すぎること、わからない人のサインが入っていることからタンスの奥行きが確定……フォロワーがせっかく誰だか調べてくれて２時間ドラマとかに結構出演してる俳優だって教えてくれたのに、ありがたみが分からず申し訳ない。
しかもこの時、ファンクラブ限定の[密会]というイベントに落選しており(のちに二次抽選で当選、よかった)「じゃんけんに勝っても密会外れてんなら意味ないよ！」と騒いでいた。それはそうである。
この日は「サイレント・ナイト」がセトリ入り(セトリ落ちって言うからセトリ入りも言うだろう)していて、ちゃんと季節を感じながらセトリ組めるんだ、と大変失礼なことを思うなどした。だいたい季節ガン無視で夏草が流れたり、凍ついてく小さな手を握りしめたりしてるから季節感わかんないのかと思ってた。とはいえ、５月の凱旋ライブでも季節感ガン無視で「サイレント・ナイト」を歌っていたのですが……。まあいい曲はいつ聴いたって素敵だなということで。
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