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HIStoryシリーズ結局完走〜まずはHIStory1より

「We Best Love」を観て以来、良作揃いとの呼び声が高い台湾BLを追いかけたくなり、現在最新シリーズが配信中の「HIStory」の過去分全て完走してしまった。

なお、HIStoryシリーズは現在4まで配信終了しており、4はまだまだ余韻に浸るHIStory民を救うべく、IGなどの発信で仲睦まじきカプ営業が盛んに行われている最中。この波に乗って、HIStoryがさらに盛り上がることを祈る。

さて、HIStoryについては、3までは現在アマプラで視聴可能なので、加入者の方はぜひ視聴いただきたい。サクッと観られて「ほほーん台湾BLってこんな感じなのね」と大枠を理解できること請け合い。

まずファーストシリーズはこの三作品。

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「マイ・ヒーロー」「離れて、離さないで」「ボクの悪魔」

「マイ・ヒーロー」は入れ替わりの物語

ラン・シーは神の采配ミスにより死者にされてしまうのだけれど間違えのお詫びにと、本来死ぬはずだった孤独で弱い男グー・スーレンの体に入ることが出来「7日以内にかつての恋人マイ・インションとキスすることが出来たら生き返らせてあげよう」と言われ俄然張り切る。ただしストレートのマイ・インションと男性の体になった自分がどうやったらキスできるのか?まずは親友になろうとインションと過ごしているうち、自分の知らないインションの思いやグー・スーレンの気持ちを知ることになる

体が入れ替わる?となったらタイドラマ「The Shipper」を思い出すのだけれど、こちらはラン・シーが男性の体になってしまった事による苦悩がコメディタッチではあるけれどより詳細に切実に描かれている。

体が男女で入れ替わることによるラブストーリーは定番ではあるけれど、思えば、体と心の性別が違うと言うことはこういうことなのだなと最近になって思う。

ラン・シーは頑張って、かつての恋人と友達から始めようとする。性別が変わったことで露呈する自分の偏見が、インションとは明らかに異なることを初めて知り、自分が愛しい人のことを何も見ようとしていなかったことを知るのだ。

そして明らかにされるインションの思い、そしてグウ・スーレンの気持ち。コンパクトに全4話。一つの話も短いのでサクッと観られるのだけれど、短いわりに三者の気持ちが濃密に描かれていて、やや結末が呆気ないものの見応えは充分だった。

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↑こちらに出てくるインション(写真左)役のアーロンライは、現在楽天TVにて配信中の台湾BLドラマ「Be Loved in House 約・定~I Do」で横暴な上司役を演じてます。また違う顔を見せてくれるのかな。

「離れて、離さないで」は夢のシチュエーションのダブルパンチ

親同士の再婚で突然弟と暮らすことになったフォン。山のように自宅に届いた荷物に困惑していると、弟になる人は同じ大学に通う人気アイドルのチェン・チンだった。つい先日悪夢のような出会い方をしたチェンに平穏な生活を乱されるようになったフォン。奔放で大学の単位が危ういチェンの世話を焼くうちに、義兄弟の仲は徐々に距離が縮まっていく。

最初はわがままで自分のペースを崩さないチェンを迷惑に思っていたフォンだったが、チェンの仕事への真摯な思いを聞いたりするうちに、彼の苦悩や可愛いところもわかってきて、次第に態度が変わっていく。

これまでは勉強一筋で真面目に平凡に生きてきたフォンの生活は、チェンの登場によって変化に富んだ面白みのあるものに変わった。

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その上、腐女子で世話好きなフォンの友達モンモンが想像を膨らませ、二人の仲をアシストしようとする。

そして、はい、定番で出ます。芸能人で俳優活動をしているチェンがお芝居の相手役として、フォンを相手にラブストーリーの練習を。そこでいい感じになったりならなかったり。結構定番のラブストーリーという感じ。

そして2番目の定番は、義理の兄弟による恋愛という展開。まぁこれも過去に何度も描かれている手法とは言え、他人ではあるけれど親同士の結婚によっていきなり家族なる二人の戸惑いや「兄弟だから」というブレーキが逆に恋に火を付ける燃料になったり・・・とど定番でありながら萌える設定。

とまぁ少女漫画のような展開がダブルでやってきて、王道を楽しみたい方には最適。ちょっとした誤解から距離を置く二人が、離れてもお互いを思いやる気持ちが爽やかでいじらしい。

結構初心者向けだなと思うので、濃厚なのはちょっとまだ早いかな、という方はぜひ。

「ボクの悪魔」はファンタジー色強めだけれど濃厚なラブシーンありで初心者注意!

イーチェンは長く付き合ってきた彼氏ジントンから突然別れを告げられ混乱のあまり逃げ出してしまう。そこで車に撥ねられ死んでしまったイーチェンだが、気付くと時間は9年前に戻っていて、イーチェンはジントンと出会う前の世界にいた。記憶はそのままのイーチェンはやり直しの人生で、2度と悲劇を起こさないようにとジントンをとことん避けるためイメチェンを図り出会う場所から遠ざかろうと努力する。果たして彼のやり直しの人生はうまくいくのだろうか。

恋人ジントンから「結婚することにしたから」と別れを告げられるシーンに始まる本作。何と主人公のイーチェンはいきなり死んでしまいます。

そして物語は、生まれ変わりの人生を「やり直す」ところからスタート。

別れを告げられた時のイーチェンは、メガネに地味な雰囲気だったけれど、2度目の人生は全く違うものにして結末を書き換えようとメガネをコンタクトに変え、一途にジントンを陰で想っていた自分を断ち切った。

これで大丈夫と思ったけれど、なぜかジントンに興味を持たれてしまうイーチェン。人は結末がわかっていたとしても、同じ人を愛することができるのか。またどうしても結ばれてしまう運命の二人は、生きなおしても、相手が避けようとしても、また同じく恋に堕ちるのだろうか。

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興味深い恋愛ストーリーです。

ジントンはやや自分勝手で傲慢。そこに見え隠れする優しさにイーチェンは惹かれているのだけれど、一度ひどく振られた記憶が強すぎてどうしてもやり直しの人生では素直にジントンを受け入れることができない。その避ける態度がジントンに逆に火をつけてしまう原因になる。

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 Sっ気の強い攻め好きな方にはオススメ。甘い顔立ちのイーチェンに惹かれる理由がわかるし、ラブストーリーの展開にも無理がなく、パラレルワールド好きな私からしても満足度の高いお話でした。

別の世界では、イーチェンの記憶通りには物事は運ばないものの、自分がジントンに惹かれてしまうことや、ジントンが自分のことを好きになるという二人の関係は避けようとしても生まれてしまう。未来を恐れて動けない人たちへのメッセージ、と見えなくもない展開です。

中でもジントンの友達でどちらの世界でも重要な役割となるイージュンは要注目。忘れずにチェックしてください。

HIStory1では個人的には「ボクの悪魔」が一番好きかな。

3作品とも現実よりもややファンタジー寄りの話ではあるけれど、それぞれに良さがあって、コンパクトさも合間って非常に見やすいものになっています。この中で気になるものから、でも、↑お知らせした順番でもどれか一つだけでも、興味ある方はぜひHIStoryの扉を開けてみてください。






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