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なんのために投資するのか

【 自己紹介 】

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このブログでは、2019年7月にうつ病を発症し、それをきっかけに同年12月からブログを始めて、それ以降、900日以上(ほぼ)毎日ブログ更新してきた、しがないサラリーマン弁護士である僕が、日々考えていることを綴っています。

(ほぼ)毎日ご覧くださってありがとうございます。本当に励みになっています。

【 今日のトピック:投資の目的 】

ちょっと唐突に始めちゃいますが、日本人は、円の利率がよかった時代と、円の価値が高かった時代しか知りません。

だから、100万円は100万円のまま持っておけば、そのまま増えるか、あるいは、100万円で買えたものは、今後も、同じように100万円で買える、なんて思ってしまっています。

だから、日本人は、円預金しか持とうとしません。円預金ならまだしも、全く利息がつかない現金で持とうとさえします。

こんな行動は、「バカじゃん」と思考停止で一蹴できるシロモノではなく、日本の歴史に照らして合理的なんです。

だって、じゃあ、円預金をドル預金にしようと思えば、1ドルごとに手数料がかすめとられ、株を買おうとしたら、証券会社にも手数料をとられます。

円預金でも利息がつく時代なら、わざわざ手数料を支払ってドル預金や株式を買う必要はありませんでした。

円預金に利息がつかない時代になっても、100万円で買えるものは、これからも同じように100万円で買えると思うなら、ドル預金を購入したり、株式を購入したりする必要もありませんでした。

むしろ、ドルや株を買ってしまうと、手数料を支払うハメになるので、手数料を支払ってもなお利益が出る場合でなければ損です。

手元の預金口座にある100万円が、10年後も20年後も同じ「100万円」なら、わざわざ手数料を支払って、その100万円が減ってしまうようなリスクを取る必要はありません。

このように、高度経済成長からのバブル経済、その後の円高不況・デフレを生きてきた日本人は、投資する理由がなかった、というか、投資によるリスクをとるべきではなかったので、投資を知りません。

・円預金にしておくだけで利息が複利でつく

・今100万円で買えるものは、来年も再来年も10年後も100万円で買える

戦後の日本は、こういった時代でした。たった80年程度の歴史ですが、3世代くらいは経ってしまっています。

戦後を生きた明治~大正生まれの人たちは、生まれた子ども(団塊の世代)に対して、預金に利息がついていた自分の人生経験を根拠に「貯蓄しろ」と言うでしょう。

そう言われて貯蓄した団塊の世代は、実際に預金が増え続けるのを目の当たりにし、最終的に、アラフォーの頃にバブル経済を目の当たりにします。

団塊の世代にとっては、「貯蓄は複利で増える」が常識となります。

で、団塊の世代の子ども世代=団塊ジュニア世代は、長引く不況・円高・物価安を体感します。

平成10年頃には、タイのバーツが大暴落してアジア通貨危機が起き、その煽りで円安となりますが、それは一時的でした。

対ドルの名目レートは、アジア通貨危機後、1ドル=100円~120円をウロウロしていましたが、民主党政権下の2011年~2012年で、1ドル=80円を下回るという、ハチャメチャな円高を経験しました。

この当時、当然ゼロ金利政策だったので、利息は増えませんでしたが、バブル経済の崩壊以降から続くデフレの影響と、凄まじい円高によって、とてつもない物価安となっていました。

この当時、僕は大学生で、物価にとても敏感でしたが、今思うと、何もかも激安でした。

松屋の牛丼は、みそ汁つきで290円でしたし、カラオケには、ドリンクバー付きで30分80円で入れました(学生価格でしたが)。

マクドナルドのハンバーガーは、1個80円でした。

さくら水産という居酒屋のランチでは、500円でごはんがおかわり自由なだけでなく、生卵も海苔も漬物もみそ汁も食べ放題でした。

とにかくとにかく、何でもかんでも激安でした。

こういった価格設定が、いつまでも続く気がしていました。

でも、現在、物価は間違いなく上がっています。消費者物価指数は、2%以上上昇しました。

松屋の牛丼も、並盛りで380円となりました。マクドナルドのハンバーガーは、130円です。さくら水産は、500円ランチをやめてしまいました。

30分80円で入れていたカラオケ屋さんは廃業してしまいました(まあ、コロナの影響でしょうが)。

今の日本は、金利は上がらず、物価だけ上昇する世界線です。

今、100万円で買えるものが、5年後、10年後には、150万円払わないと買えなくなってしまっている。これが、「物価上昇」です。

高度経済成長期の物価上昇は、同時に、複利の利息によって預金残高も増えていたので、あんまり不安はありませんでしたが、現在は、物価上昇するのに、円預金は増えません。

というのも、日本は、ゼロ金利政策から抜け出せないからです。金利をつけてしまうと、とてつもない不況がやってくると予想されるからです。

日本では、国民の大半が、ゼロ金利を前提に生きています。ゼロ金利だからこその安い利息で、国民みんなが住宅ローンを借りたり、事業資金を借りたりしています。

そんななか、利息が上昇したらどうなるでしょう。

住宅ローンを返済できなくなる人が続出するでしょう。事業資金の借り入れを返済できなくなる会社が続出するでしょう。

ゼロ金利政策を前提にしている日本経済にとって、金利の導入は、破壊的なダメージを与えます。

だから、金利は上がりません。その結果、今後もずっと、円預金は増えません。

しかし、物価は上昇します。原油高の影響もありますが、日本離れが本質的です。

世界のマネーが、日本の企業と円という通貨から離れていっています。円が売られ、日本企業の株が売られれば、円はどんどん安くなります。

円が安くなると、円で買えるものが減ります。これが物価上昇・インフレです。

円の価値がどんどん目減りしていくのに、ゼロ金利政策は維持されるから、円預金は全く増えない。

これは、日本が戦後初めて出会う状態です。この状態で、円預金だけで財産を持っておくと、その価値が目減りし続けてしまいます。

その目減りリスクを回避するには、自分の円預金をインデックス投資に変換して、自分の資産が、世界経済の拡大に比例する状態にしておく必要があります。

だから、僕は、投資しています。

円預金だけにしておくと、価値が目減りしてしまって、同じ金額で買えるものがどんどん少なくなる未来が予測できて、それがイヤだから、投資するんです。

かといって、一気に円預金を投資してしまうと、今年春の僕みたいに、株を高値づかみして身動き取れなくなってしまうのでオススメしませんが、ただ、長期的には、円預金をインデックス投資にしておいて、資産を世界経済に比例させておいたほうがお得です。

円で買えるものは、どんどん減るからです。

僕は、儲けるために投資していません。円預金では、預金が目減りしてしまうから、その目減りを回避するために投資するのです。

だから、リスクはなるべく回避したいと思っています。

まあ、リスク回避は誰しも願うところでしょうが、儲けようとしていないからこそ、冷静に、ローリスクローリターンの銘柄を選ぶことができます。

短期的な利益なんて不要です。目先の生活費は、仕事していれば得られるからです。

大切なのは、利率ではありません。世界経済全体と連動しているかどうかです。僕も、インデックス投資のことを隅から隅まで理解しているわけではありませんが、インデックス投資って、なんとなくこんな感じです。

預金残高の数字が減るわけではありませんが、その預金残高で買えるものが減ってしまうかもしれない。実際に、最近の物価上昇によって、同じ100万円で買えるものは減りました。

だから、僕は投資しています。これが、2022年を生きるアラサーのリアルです。

それではまた明日!・・・↓

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