#90 人間の食欲
普段あんまりテレビは見ないのですが,部屋にテレビはあって,つけることもあります。
(「水曜どうでしょう」,「おにぎりあたためますか」,「乃木坂工事中」は,インターネット配信されていないので,テレビで録画して見ています。僕にとってテレビは,こういったインターネット配信されていないテレビ番組を録画して見る機械と化しています。)
今日たまたまテレビをつけていたら,「ジョブチューン」という番組が放送されていました。
この番組をわざわざ見ることはありませんが,つけたときに放送されていたら,見てしまうことも多いです(↓のようなコンテンツがおもしろいし,バナナマンとネプチューン・土田晃之が出ていて,やっぱりこの大物中堅芸人は安定感があっておもしろい。)。
で,この番組というのは,全国チェーン店のレストランやコンビニなどのフードメニューを,有名店のパティシエやコックさん7名が審査員となって,そのメニューが値段に照らしてふさわしいかどうかを「合格」か「不合格」で判定し,4名以上が合格と判定したらクリアというメインコンテンツがあります。
毎回,このコーナーには有名チェーン店が出てきて,とっても食欲をそそるシーンがたくさん放映されます。ついつい,次の日にそのチェーン店に行ってしまいたくなるような番組構成がなされいているわけです。
今日は,「銀座コージーコーナー」というチェーンのケーキ屋さんが出てきていました。我が家の近くにもあって,買ったこともあります。
僕も,甘いものは好きです。ケーキやシュークリームを食べると,とってもおいしいと感じます。
うつ病になると,「おいしいものを食べたり,趣味に時間を使ったりして,楽しい時間を過ごしたほうがいいよ」と言われたりします。僕も,うつ病になってしばらくは,おいしいものを食べたり,趣味に時間を使ったりしたほうがいいんだろうなぁと思っていました。
きっと,仕事漬けだったことがうつ病になった原因だから,その仕事から離れて,全然お金も自分の好きなことに使っていなかったし,そのお金でおいしいものを食べたり,趣味に使ったりしようと思っていました。
でも,「おいしいものを食べることや趣味に時間やお金を使う」ことが「良い」と僕が思ったのも,世間からの植え付けなんじゃないか?と思うようになりました。
もちろん,おいしいものを食べたりすることが悪いこととは言いませんが,別に,それよりも優先するべきことがあるなら,思う存分そっちに時間を使ったりお金を使ったりしていいと思うんです。
なんか,「仕事でお金を稼いで,そのお金を使ってプライベートを充実させる」,「稼いだお金を使って休みの日に遊ぶ」ということが「良いこと」のように世間で思われていますが,自分がそれを「良い」と思うかどうかは,世間の趨勢とは全く関係ないはずです。
例えば,僕は,世間から見れば,「せっかく不労所得もあるし,時間もあるんだから,思いっきり遊んだほうがいいよ」という風に映るのかもしれません。しかし,実際の僕は,今日も今日とて,1日じゅう部屋にこもって読書していました。読書に疲れたらYou Tubeを見て,それでまた読書して,それで1日が終わり,今ブログを書いています。
(もうね,独身でお金を持った引きこもりは最強です。住む家にも食べ物にも全く困らず,ずっと家の中で過ごすことができます。)
こんな僕を,「経験したらわかるよ!自分の殻を破るべきだ!」とも思われるかもしれませんが,その「自分の殻を破る」というのも,これ以上やりたくないから,もうどうしようもない。
ただ単に知らないから怖がっているだけなのかもしれないけど,もう,このブログで充分殻を破ったと思っているからたちが悪い。
というか,殻に閉じこもったとしても,今はインターネットで誰とでも繋がれるし,そのインターネットがリアルを侵食してきてもいるから,わざわざ「殻を破る」必要なんてないという理論武装もしちゃってるから,僕はいよいよ,たちの悪さを極めています。
ちょっと脱線しすぎましたが,要は,食欲すらも自分の欲求かどうか疑ってかかったほうがいいということです。食欲も,「世間の常識」ひいては,お菓子業界やレストラン業界,もしくは,「銀座コージーコーナー」の策略に引っかかって,それを欲しているに過ぎないのかもしれない。
僕らの欲求って,世間のいろんな風にあたって,自分でも全然見えなくなっています。
僕も,本を読むことがこんなに好きだなんて知らなかった。これも,世間が提供するインターネットやスマートフォンに毒された結果ですね。紙の本を読むことを,誰も推奨してこなかった。これに加えて,本を読むことが「勉強に役立つ」という形で小学校や中学校では奨励されていましたが,勉強ができた僕には全く響かない。むしろ,「勉強ができるようになるには,勉強したほうがいいでしょ」と安易に考える始末。本当にお粗末。読書自体が純粋におもしろいなんてことは,誰も教えてくれなかったし,自分自身も気づこうとすらしなかった。知的好奇心を満たすことに,こんなに没頭できるなんて知らなかった。
確かに,人間というのは,本能的に糖分や脂質を欲しがります。
そうやって,栄養価の高いものに食欲を感じる個体が,氷河期を生き延びることができたわけですから,この欲求は致し方ない。
でも,今の時代って,糖分や脂質を欲しがらなくても,全然死にません。
人類は,その進化の過程で初めて飽食の時代を生きていて,全くこの時代に対応できていません。食べることはむしろ有害となっています。今の時代は,食べなくても全く問題ない。むしろ,3食しっかり食べないほうが,飢餓を生き延びてきた個体の子孫である私たちの身体にとっては有益です。
となると,食欲を旺盛にする必要がない。
食べることに欲望を剥き出しにせずとも食べられる時代に生きているわけだから,食べること以外に欲望を感じてもいい。
というか,食欲というのが本能的な欲求だからこそ,いろんなところで利用(悪用とも言えるかもしれません)されています。
だからこそ,自分に湧き出た食欲が,心から湧き出たものなか考えたほうがいい。
その食欲の旺盛によって,かき消されてしまった自分の他の欲求があるかもしれない。
実を言うと,僕も非常に食欲に操作される人間です。いつなんどきも,昼ごはんに何を食べるか,夕ご飯に何を食べるかを考えています。
でも,いざ食べて,「おいしい」と思っても,わざわざ考えるのに時間を割くほどのことじゃない。「おいしい」という気持ちんて。
むしろ,全然知らない店に行って,どんな料理がメニューにあるのか,注文したメニューがおいしいのかどうなのかをワクワクしながら待って,実際に食べてみて,おいしいかどうか判断するほうがおもしろい。
おいしいことよりも,食べる際のワクワクのほうが,時間を使うべき出来事のような気がする。
「おいしいものを食べたほうがいい」
というのは,食欲を満たすことが幸せという価値観を前提としていて,それは「食欲」という本能的な欲求が根拠とされているため,非常にもっともらしいのですが,しかし,それも価値観の1つでしかない。
「おいしいものを食べたほうがいい」と思う人もいていいし,「おいしいものを食べるよりも優先したいことがある」と思う人もいていい。この両者に優劣は全くありません。旧石器時代であれば,生きるのに必死ですから,生きながらえるために,「おいしいものを食べたい!」と食欲旺盛な方が良かったのですが,今の時代は違う。優劣はありません。
自分で決めればいいのです。
結局,世間の常識なんてどうでもいいということです。今回は食欲を例に出しましたけど,食欲すらも,世間によって操作されていて,本来自分が持っている他の欲望をかき消している。
「おいしいものを食べたほうがいい」という常識にとらわれ,おいしいものを食べるために時間をかける必要はない。
自分の時間をどう使うかは全て自分で決めていい。自分の人生=時間なんだから,自分の時間の配分なんて,自分で決めればいい。
食べなくていいなら,食べなくていい。
眠らなくていいなら,眠らなくていい。
世間の常識に囚われていると,自分の真の欲望が見えなくなる。
僕も,甘いものや,スナック菓子や,ステーキやお寿司や,中華料理,それだけでなくお酒も大好きだけれど,よくよく考えると,それに固執しなくていい。
別に食べないなら食べなくてもいい。なんとなく「ああ中華料理でも食べたいなぁ」と思って行きつけの中華料理屋に行っても,なんか,ある程度の味がそこにあるだけで(もちろん,その味は「おいしい」のだけれど),特別なことはない。
むしろ,中華料理を食べに行くよりも,このブログを書いたり,読書していたりするほうが,「没頭・熱中」できているので,自分の人生の時間の使い方として良い気がするのです。
うつ病患者って,僕がそうだったように,世間の常識にとらわれがちなんです。「自分がどうしたいか」をあまり考えない。そんなうつ病患者は「食べるものとか,自分の時間とかにお金を使ってみよう」という妙に真実っぽいことを言われると「ああ,そうしたほうがいいかも」と流されやすい。
でも,そんな「真実っぽい」ことはどうでもいい。
自分の時間とお金をどこにどう配分するかなんて,自分で決めろ
それが自分の人生に責任を持つということ。
誰も自分の人生に責任を持ってくれないんだから。
自分の人生を誰かのせいにするのはいいけど,そんなことをしている間に,自分の人生の残された時間は,どんどん減っていくよ?
とにもかくにも,自分で決める。
自分の時間の使い方・お金の使い方を,自分で決める。
僕も,これからだんだん慣れていこうと思います(はあ,僕は自分で決められていなかったなぁ。)。日々,自分で決める練習です。
それではまた明日
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