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理念の共有と浸透をサボるな。

今日は、ずっと感じていたことで、いずれきちんとしたタイミングで、しかるべきポジションの人に伝えたい大事なことを、ここに残しておきたいと思います。

すべては理念から始まる。
世の中にある全ての企業と組織にはその骨格を為す「理念」が存在する。
それは顧客に対するメッセージだったり、チームをまとめるルールだったり、
組織を導くコンパスになる重要なものです。
インターネットの普及によってモノもサービスも全ての価値が均一化された今、何をもって顧客から選ばれる存在になるか、その一番の理由となるものこそが「理念」です。

(株)想夫恋の経営理念はこんな感じ。


私たちは、食品産業の中で愛情あるサービスを、適正な価格で提供し、
一人でも多くの人々に愛され、お客様と共に、愛ある社会づくりを目指します。


残念ながら、何が言いたいのか分からない。

「愛情あるサービス」とは、どのようなサービスのこと?
「適正な価格」とは、誰にとっての適正価格なの?
「一人でも多くの人々に愛される」為に何をすればいい?
「愛ある社会づくりを目指す」為の施策は?

当たり障りのない、耳馴染みのいい、それらしい言葉を並べたところで、そこに具体性が伴っていなければ額縁に入れて社長室に飾られてそれでお終い。
全く使い道がありません。
この経営理念自体が悪い、と言っているわけではない。

社員一人一人の身体の隅々まで浸透させて、全ての行動と言動が理念に基づいたものになるまで徹底的に、この理念を分解して、抽象的な概念を具体的なものとして落とし込まなければ、何の価値もないよと言いたいだけ。

「愛情あるサービスとは?」
「一人でも多くの人々に愛される為にできることとは?」
「愛ある社会とは?」

この問いに真剣に向き合って、時代に合わせて変わる価値観に寄り添いながら、そうやって長い時間とエネルギーを費やして、その時々での正解を探り続けることで理念が理念として輝き出す。
僕はそう思う。

ただただ、暗唱して覚えていたところで何の役にも立たないじゃないか。
ただの言葉でしかない。

時代とともに変わる価値観
もう一つ、この経営理念を僕の父もすらすらと暗唱できたことに驚いた。
父がいまだに覚えていた事にではなく、「35年前から変わっていないこと」に。

これだけ、変化が大きく不確実な時代となっている今と、30年前の当時とで、進むべき道とその道の歩き方が同じでいいハズがない。これまでの正解が、正解じゃなくなり、今回のコロナウィルス騒ぎのように世界の経済活動がストップしてしまうような事態が、おそらく何度もやって来ます。人口減少社会。過去最低のGDPマイナス成長。気候変動。環境問題。キャッシュレス。オンライン。

柔軟でありながら、深く強いつながりを持つ組織が生き残る時代になって来ます。
それは、大きすぎない規模で、リーダーの意思決定が早く、時代の風を読んで即座に舵を切れるチームワークを兼ね備えた連合体のようなイメージ。たくさんの選択肢を持ちその中から常に最適解を導き出せる力を持ったリーダーこそが、この不安で満たされた時代を切り開いていけるのだと思います。

「何のために、どこに向かっているのか。」
「誰を、どのように喜ばせるのか。」
「なぜ、ここにいるのか。」
「いま、私たちはどこにいるのか。」

研修期間中の身で、簡単なことではありませんが自分たちの将来にも深く影響してくるので経営陣と、一度じっくり話し合いたいと思っています。

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