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「ドローン、ありがとう」

本当に気持ちが良いのです。「何が?」と言われると「ドローンを飛ばしている時」と答えるしかありません。何もかも忘れさせてくれるのです。「自由」になれる気がするのです。ドローンを空高く舞い上げて、前後左右と自由に操作させている時って、本当に恍惚的な精神状態になれます。

わたしはいたって平和な暮らしをしていますが、たまには思いっきり「解放的な気持ち」になりたいのです。そんな時にドローンを飛ばしに行くのです。

ドローンについて「危険」とか「落下」するなどのイメージをいつに間にか植えつけられている人も多いかと思います。わたしの知る限り、人に怪我をさせたり、落下して被害を与えた事件・事故は皆無です(わたしの周囲で)それよりメディアが負のイメージを拡散させるスピードの方がはるかに怖いですし、危険です。

わたしが初めてドローンを飛ばしたは今から5年前の初夏でした。当時のわたしは公私ともに“絶不調”で、生きる気力さえも失いつつありました。そんな時、友人が「山へ行こう」と誘ってくれ、重たい腰を上げて仕方なく山登りに出かけました。山登りは好きでしたが、心は曇天状態でしたから、何も楽しくなかったです。

山の中腹の少し拓けた場所で休憩を取りました。友人がリュックから、ドローンを取り出しました。わたしはまったく興味を持ちませんでした。そして彼は素早く設定して、「ブルルル」と音を立てて、大空高くドローンを飛ばしたのです。わたしは見ているだけでした。すると友人が「飛ばしてみてよ」とコントローラーを渡してきたのです。ゲームもやらないわたしは「無理無理」と断りました。「簡単だよ、ゲームやらない人の方が上手いよ」と言われ、恐る恐る操作したのです。

その瞬間、わたしは何とも言えない気持ちになったのです。機械音痴なわたしが空を飛ぶパイロットになっていたのです。“勘違いの自信”を与えてくれたのです。操作もとても簡単で、時間を忘れて飛ばしました。本当にそれまでの悩みが消えていったのです。心の靄が取れたのです。「自由になろう」「新しい世界がある」と教えてくれたのです。とても感動した1日でした。今でも友人にはとても感謝しています。

ドローンを手にした時の感覚は「初めて車を運転した」とか「自分だけのスマホを手に入れた」などの所有欲が満たされたものに近いと思います。さらに「恋人と初めて夜と一緒に超えた」とか「ひとりで海外旅行へ行った」あるいは「大きな仕事をやり遂げた」などの達成感が合わさったような体験でした。

わたしは特にお仕事でドローンを使っていませんが、プライベートで飛ばすことで、何だか「心の安定」を得ることができます。ドローンを飛ばしている時の精神状態は何だか“瞑想”に近いような気がするのです。「ドローン、ありがとう」これからも宜しくお願いします。

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