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【小説】生かされているということ

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処女作です。実体験をもとに書いています。
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2021年2月の記事一覧

【小説】生かされているということvol.7

時刻は、7時半過ぎ。 ドクターからの説明は続いていた。 「目が覚める確率は、50%です。」 …

【小説】生かされているということvol.6

時刻は6時50分を過ぎた。 場所は緊急搬送された治療室前の待合室からHCU・ICU前の待合室に移…

【小説】生かされているということvol.5

時刻は、6時半を過ぎていた。 病院にきて、すでに30分は経過していた。 …… 実は、2年前に…

【小説】生かされているということVol.4

妻は一命をとりとめた。 AEDがないとこの世にはいなかっただろう。 妻は先月31歳になったば…

【小説】生かされているということvol.3

6月8日4時57分 近づくサイレンの音を聞きながら、心臓マッサージを繰り返す。 すでに、心臓…

【小説】生かされているということ vol.2

2020年6月7日(日) AEDが鳴り響く前日。いつもの日常だった。 妻は、サービス業をしていた…

【小説】生かされているということvol.1

AEDが作動する音が2回鳴り響いた。 2020年6月8日(月)4時49分 妻の異変で目が覚める。 コロナ禍でステイホームから少し日常に戻りつつある矢先のことであった。 「ふしゅー ふしゅー」と異常な音。 私は目が覚め、音の先を見つめる。音源は妻。 すぐにメガネをかけた。私の目は両眼0.08。メガネがないとほとんどぼやける。 ようやくはっきり見えた妻の目は、半分開き上を見つめ、いびきをかいていた。ふざけているのか?と思った。ひょうきんな妻で人を笑わせることも多いから