4月某日
昨夜、住んでいる地域でちょっとした地震があった。
岡山で生活している母から連絡が来て、気づかなかった事を返した。
その数時間後に、瀬戸内海と震源とする地震が起きたようで、備えよ常にという言葉を渡しておいて良かったと思った。
母がどう受け取ったかはわからないけど、風呂に水を貯めたらしい。何に使うんだそれはといつも思う。
夜になると喉が痛くなる。
流行り病かとこわごわ布団に潜るも、翌朝にはいつも通りに戻っている。
出勤前に会社とは違う方向にあるコンビニに寄りあおさの味噌汁とグミ、常備菓子のキャラメル、もうダメだと思った時に食べる為のお守りとしてのブラックサンダーを買って向かう。
自転車を漕いでいると、下腹部に痛みが滲む。
子宮付近からの痛みで、体の中心にある臓器だなと実感せざるを得ないほどの痛みに背中を丸めて悪態をつきながら出勤する。
自転車を漕ぐという行為との相性は最悪だった。
少しくらいの体調の悪さは出勤すると忘れるというか、治るというか、消える。
仕事は時に鎮痛剤になりうる。と言いつつまじないのようにロキソニンを飲みくだす。
最近食欲がないんですよねという、誰からも聞かれない怠惰な理由をこさえて今日もあおさの味噌汁とグミの昼食を摂る。
以前、平野紗希子さんのpodcastで、吉岡里帆さんがグミの話をしている時に趣味、咀嚼。という称号を与えられていたことを今さら何度でも大肯定する勢いだ。
午後は新入社員への研修。
2時間も!と思って体がこわばっていたけれど、むしろゆっくりと話せる方が急いて頭が混乱しなくていいという発見があった。
自分が話していると、相手の時間を奪っているという気持ちになっていつも気が急いてしまう。
研修とはいえ、座談会のような雰囲気で、知らないことや相手のことも知ることができていい時間を得られたなと満足した。
人に教える、というのは、前職では得意でかってでていたけど、あれは自分がその業務についてよく知っていただけで、それは余裕を生んで、伝えるということに注力すればいい状況だっただけだったんだな。
まだ自分が知っている!と胸を張れないことを、誰かに教えるというのは恐ろしいものだ。
それでも達成感を得て、緊張が解け、デスクに戻るなりキャラメルを食べた。
普段は22時には布団に潜るのだけど、今日はそんな22時から宇多田ヒカルがNHKで歌うというのでうっかり寝てしまわないよう待機。
好きな人と話して、今日あるね、と言い合った後同時に起きてられるかなぁと二人ごちた。