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DIE WITH ZEROをついに読んでみた。



人生は短い

よく聞くフレーズだが実のところ何度も忘れてしまうのは人類のほとんど該当することだろう。


今回はビル・パーキンスさんの書かれた



DIE WITH ZERO
人生が豊かになりすぎる究極のルール


をご紹介しよう。

貯金をゼロにして死ぬ。という意味で付けられた題名の本書。

一言でいえば

楽しみを老後に先送りせず今しかできない事にお金を使い、若いうちに経験へ投資しろ。

という1冊である。


・お金を「いつ」「何に」使うべきか?
・経験の大切さ
・リスクの本当の意味

など数多くの忘れがちで重要な思考が記させていた。

もはや人類が読むべき「人生の教科書」に等しい

この本の存在はなんとなく知っている程度だったが要約系のYouTubeで度々見かけたので気になって手に取った。
読み終えてから「明日いや数時間後に人生終わるなら今未練しかない」と思わせるほど考えが変わる1冊だった。

少し長くなるかもしれないが個人的にここが重要点と感じたところをまとめていこう。



この本のテーマ


◆ この本のお金についての考え


「老後2000万円問題」というワードが話題になったことがあるように、老後の不安というものは人類の大半が感じていること。

いや老後どころか近い未来にすら不安を覚え節約・貯金に勤しむ方も多いはず。

ただ著者が伝えたいメッセージ

過去に戻って時間を取り戻すこともできない。
金を無駄にするのを恐れて機会を逃すのはナンセンスだ
金を浪費することより、人生を無駄にしてしまうことのほうが、はるかに大きな問題ではないだろうか。

19ページ

つまり " 今 " を全力で楽しむためにお金を使え!

というのがまずザックリとだがこの本のテーマとなる。

年をとってから世界一周旅行をするのも少し気が引けるように大きな経験は身体が若い時にこそ最適な体験になるということ。
ここについては後の章で詳しく書いていくので一旦置いておこう。




◆失った時間は戻ってこない

老後の不安で思ったとおり「お金の不安」というのも拭いきれないはず。私もそう。

お金に関しては副業、もしくは投資で賄える認識だ。
仮にこの投稿が話題になったのをキッカケに本を書きベストセラー作家になる事で不労所得を得たり。定年後に配信者や別ジャンルで稼げるようになり2000万円以上を定期的に生み出せるインフルエンサーになる事だってあるかもしれない。

本人の実力、運や場合にも寄るがお金は後から作ることも可能なのだ。

だが時間はどうだろう?

新卒から働き詰めで節約に勤しみ、稼げた時には40代になったとしても、そのお金で貴重な20代に戻ることはできない。

私の場合来年で30代に突入するが20代前半でやっておきたかった後悔はある。
「こういうキャリアを積みたかった」「髪を染めたかった」「この場所経験したかった」
など今でも未練タラタラだ。

莫大な時間を費やしても、稼いだ金をすべて使わずに死んでしまえば、人生の貴重な時間を無駄に働いて過ごしたことになる。その時間を取り戻すすべはない。

70ページ

仮に100万円で学生に戻れるサービスがあるのなら借金してでも喜んで支払い他のことを勉強したり違ったお金の使い方をすることだろう。
だが現実には叶わない。イーロン・マスクやビル・ゲイツなど莫大な資産を持つ人ですら過去には戻れないのだから。

億万長者になったとしても、引退した好きな人のコンサートに行くことも、亡くなった恩師に会うこともできない。

「時間」とは「お金」で敵わないほどの尊さ備えたものなのだ。

この本の結論を話すと「人生終えると同時に預金がゼロを目標にしろ」にたどり着く。
しかし実際のところ限られた時間をどう過ごすかを考えさせられる1冊である。

抑えたい部分がただでさえ多いのでこのまま進めていこう。



歳と共に「お金の価値」は低下する


◆身体は年々衰えている


私は20代後半という30代以降からすればまだ若い認識で見られるのでこの話の説得力は薄いかもしれない。

まだ可能性があると言われがちな年(自分で言うの恥ずかしいな)だが数年前できた事がしんどいと思う事は既にある。

例えば学生時代や社会人始まりたての時当たり前のようにしていた。
「居酒屋で飲んだあと朝までカラオケ」

今やろうと言われても正直無理、いやいけるかもしれないが想像だけで超しんんッどい

他にも「夜行バスで移動」も学生時代より疲労が蓄積されやすくなった。
こうなると数年後にできなくなる事更に増えていくだろうな〜と恐ろしさすら覚える。。

ここでの「お金の価値」とは物価高騰により現金の価値が下がるという観点の話じゃなく自分の年齢段階で価値が変わるというお話。

金から価値を引き出す能力は、年齢とともに低下していく

164ページ

仮に1億持っていたとしても。

・ベッドで寝たきりで旅行にも行けない。
・食事が生きがいの人なら糖尿病だと食費に費やすことはできない。
・健康だとしても、70歳で世界一周いや野外フェスに行こうとは思わないだろう。飛ぶどころか立つのもしんどいのは想像つく。


お金は持っていても本人がどうしようもなければ意味が無い。

本田晃一さんの書かれた
「不思議とお金に困らない人の生き方」という本の中で " お金=魔法の杖 " と表現されていた。
お金があれば大抵の不幸は避けられるし、スーパーに売ってる食材や量販店に置いてある家電など自分で生み出せない物を労力かけずに手に入れることができる。
体験も同じで徒歩でなくとも新幹線や飛行機を使って地方へ遠征したり、なんなら海外に行くことも可能だ。
しかし上記の行動を起こすのは自分自身。私たちに体力、自由があってこそお金はただの紙切れから杖に豹変する。

つまり体力、活力があるうちにお金の力を最大限に引き出し若いうちから自分を高めよ!ということだ。

薄々かんじていた疲労感の正体がハッキリしたのでこの章を読めただけ最高に得した気分だ。
残された人生の早いうちにしたい体験ができるようにしたいと実感させられる。



◆ やりたい事には賞味期限がある


先程の話と重複する部分も出てくるかもしれないが「やりたい事」がいつまでも欲になるわけじゃない。

この本の著者の体験談で、娘と一緒に「くまのプーさん」を見ることが好きだった。その娘が10歳になると見なくなったと書かれていた。

これは私にも経験がある。

私はモーニング娘。などで有名なハロープロジェクト(通称:ハロプロ)が好きでかれこれ14年近くはファンをしている。
本格的な推しは皆卒業したので今はOGメインのヲタクである。
そのいわゆる" ヲタ活 " で得た人間関係の数も今では数え切れないほど多い。
そんな人たちの中にも退いた。いわゆる "ヲタ卒 " やハロプロ内の別グループ、いやその他の地下アイドルなどに流れた人も数多く存在する。

私もハロプロ現役当時通っていたグループで今は通っていなかったり、知人が別の推しを見つけて拠点を変えたケースを何度も見ている。


脱線して申し訳ない。話を戻そう。

このように自分や身内が好きなものが永遠に好きという保証はない。
なんなら好きなものでも人生終わると共に別れの時はやってくるのだ。

先程の身体が衰えることにより活力が低下する話と被るが、各地に遠征したりする体力はいつかなくなるのだから。

どんな経験でも、いつか自分にとって人生最後のタイミングがやってくる。

190ページ

今の熱量は二度と来ない。という事を念頭に起きながら生活していけば生きている今が尊く感じるはずでしょう。


人生=経験の合計


◆経験と投資は似ている


投資を軽く説明すると手持ちの現金を数十年かけて増やしていく行為といえばいいだろうか。
かく言う私も未経験だが(小声)

お金が雪だるま式に膨らんでいくシステムという理解でいいでしょう。

これは自己投資というより体験にも当てはまる。

「人はモノより経験にお金を使った時の方が幸福度が高い」というのは度々聞いた事があるかもしれない。

10万で買った高級バッグより5万で行った旅行のほうが色褪せず数年後思い出しても幸せをくれることは何となくでも想像がつくはず。

3年前に買ったTシャツは覚えてないにしろ7年前に行った推しの武道館コンサート、10年以上前に修学旅行で行ったシンガポールは今思い出しても最高だった。

現に脳内再生するだけで今メチャ幸せである。

とにかく早い段階で経験に投資すべきだ。そうすれば、年齢を重ねるほどに驚くほど多くのリターンが得られる。

60ページ

先程から「若いうちに経験をしろ」というニュアンスで書かせてもらっているのは経験で得られる幸福も雪だるま式に膨れ上がっていくので早いうちに体験しようぜ!ということである。

後々デカくなっていくなら早いに越したことはない。

今でも各地にコンサートで遠征したり、趣味で読書をしているが、各地の観光にも力をいれたりするなど今の経験以上に体験を増やそうと思えた。



◆最後に残るのは「お金」ではなく「思い出」


筆者の父は晩年、旅行に行けないほど衰弱しており、新しい経験を積めない状況だった。
そんな父に思い出の映像をつめたiPadを渡したとのこと。筆者の父は映像を見ながら笑ったり泣いたりと過去に浸っていたとのことだ。

人は誰でも、常に思い出を通して人生の出来事を再体験できる。

46ページ

自分が数十年後、いやすぐかもしれないが衰弱しきった時に振り返るのはやはり今まで自分が何をしてきたかが大きいだろう。

いや、無意識こみで過去の楽しかった記憶に帰ることになる。

・学校帰りに皆で集まって遊戯王してた時
・功績は全く残せなかったが練習に明け暮れた水泳部での3年間
・コンサート終わりに打ち上げした居酒屋での余韻トーク。朝までカラオケ
・祖父が元気な頃にカブトムシを取りに行った朝
・家族で行った旅行

など数え切れない思い出が亡くなる寸前まで残り続けることになる。

経験こそが人生なのだ。

このように何度でも蘇り、そのたびに幸福度が上がっていく。
経験の投資こそが人生最強の積立投資なのかもしれない。


最高の人生を過ごすために


◆「健康」への投資

ここまで来ると深堀する必要はないかもしれないが、人生を楽しむために必要な要素は「時間」となる。そしてそれを叶えるために必ず必要になるのが「健康」だ。

若い頃に健康に投資するほうが、人生全体の充実度は高まる。

180ページ

本書では太り過ぎはマズイというような関連も書かれており、食生活や運動がいかに人生に関係する事かを実感して震えておる。

「幽☆遊☆白書」「HUNTER × HUNTER」で有名な漫画家の冨樫義博さんも持病の腰痛により連載が不定期になるほど生活に影響が出ているというのは度々聞いている。

2作とも不朽の名作で未だに人気なことは有名だ。
印税等で莫大な富を築いているであろう冨樫先生ですら腰痛を前に生活に支障が出ているというのを聞いたことがあるので本書の内容は尚更重要に思えてくる。

腰痛関連はあまり詳しくないので想定にはなるが、富を築いた人ですら腰痛を治すことは厳しいとも取れる。

健康はお金に替えられないということだ。

パッと浮かんで先生を例にあげただけなのでもし気を悪くした方いたら申し訳ない。悪気はないので汗

話を戻そう。

お金の前に健康というのはとてつもなく重要だ。

もちろん「お金」も「時間」も生きてく上で必要だ。

既に長くなってきたので触れないでおくが「お金」「健康」「時間」のバランスも人生を考えるうえで重要ということになる。



◆「リスク」こそが最高の人生


この本の最後に書かれていたリスクを取らないリスクに触れて終わろうと思う。

この本を読んで思ったことが
人生でできるだけ後悔を減らしたい。

本書の終盤にリスクのある行動を取った人達の事例が多く書かれていた。
彼らは失敗はしたものの今は成功を収めてる人でもある。
共通しているのは皆若いときに失敗している点だ。

歳を取ると、失うものは増える。成功して得られるものも少なくなる。

249ページ

これは妻や子供、経営者なら社員とその家族という守るべきものが多くなるため。

つまり失うものが少ない若いときこそリスクの取り時なのだ。

これを読み終わった現状でも正直リスクをおかすことは怖い。

しかし大事なのは「挑戦した」という実績。
もしかしたら明日死ぬかもしれない。その時に後悔を生むのはやはり未練タラタラであるら、

デメリットが極めて小さく(あるいは、失うものが何もなく)、メリットが極めて大きい場合、大胆な行動を取らないほうがリスクとなる

244ページ

本書の例では23歳というキーワードが多かった。
だがこれは若ければ若い方がいいというメッセージとも取れる。

本当にやりたいことを探したいのなら、リスクを取るときがあってもいい。

251ページ

そしてリスクを恐れる人へのアドバイスで


・人生の早い段階が良い
・行動を取らないリスクを軽視するな
・「リスク」と「不安」は別


と書かれており特に「リスク」と「不安」は別に関してはハッとさせられる。

「不安の96%は起きない」というのを何かで聞いたこともある気がするが気にするだけ人生のリソースが減っていくことの方が恐ろしい気がしてくる。

私は今まさに転職先をどう探すか悩んでいる段階だ。

理想を言えば

・テレワークがしたい。
・服装自由がいい。
・副業も考えたいので残業はしたくない。

など多くの願望がある。
検索入れて可能な限り探す手もあるし、極論フリーランスや法人として事業を創造する手段もある。

責任伴うにしろ、自分で付き合う相手を選べたり1人で没頭できる環境そして時間にゆとりが持てる生活は私にとって究極の理想だと思えるからだ。

世でいう安定から程遠い生活だったりローンや審査の面で未だに信用度が低かったり、免税事業者すべてに関わるインボイス制度が施行直前とやはり恐ろしいことの連続だ。

ただ、死ぬ直前に理想を叶えることなく後悔残すのだけは想像するだけで嫌である。

せっかく得た人生なら己の理想をもって突き進みたい。

最初は副業に満たないレベルだとしても、とりあえず試してみる。
30手前という世間的な若いがリミットに差し掛かっているので今動かずしていつ動く?!

人生では、目の前に常に選択肢がある。あなたの選択には、あなたの価値観が反映されている。日々の選択に意識的になろう。より良い人生を生きるために、賢明な選択をしていこう。

261ページ


自分が何を目指すか未だに定まっていないものの人生経験で得てきた価値観と照らし合わせて答えを出していかなければと痛感した。


この本で得た感情を無駄にしないよう1歩ずつでも突き進んでいく。

そう思わせてくれる1冊だ。




感想は以上となる。

様々な要約YouTubeやnote内でオススメされていたので読んでみたがここまで深い1冊になるとは想像もつかなかった。

やはり読書は面白い。


ここまでぶっ通し打ち疲れたのでこれにて以上。

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